西洋魔術博物館(@MuseeMagica)さんの人気ツイート(いいね順)

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雑。魔法の剣の鍛造法の記述。「天上の炎にて鍛えるべし」。どうしろいうのと思いきや、落雷によって燃えた樹木から採火せよとの指示。雷雨にランプを持って走り回ることになるので、それはそれで危険でありましょう。よい子は真似しないように。
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7月13日は #オカルトの日 。 というわけで「人形に与えて」と送られてきた壺を紹介。ロードス島で出土した土器のレプリカですが、サイズが小さい。40x35㎜ という寸法なのに描きこみがみっしりと。中の模様は魔法の容器として重要。人形が使う小さなものは魅了の魔法をふりまくのであります。
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雑。季節の使者ジャック・フロスト。この季節、夜ともなると子供部屋の窓辺にやってきて覗き込むのであります。中に入りたいのか、子供を連れ出したいのか、そのあたりは伝承によって異なります。ひたすら暗くて長い冬の夜。絵はパジェット・フレデリクス。
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雑。1760年代のロンドンに「珍品カフェ」なるものがあったそうで、変なものばかりを展示していたとのこと。いわく「ソロモン神殿の一部。トロイ遺跡で発見された金属片。聖アントニウスの骨で作った数珠。ピラトの曾祖母の帽子。無限蝋燭・・・」。見世物小屋のアイテム群の安息の地なのかーー
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雑。19世紀前半、祭日に露店で売られるジンジャーブレッドは人の形をしていて、独特の口上があった模様。チャップブック等に残るそれらからは、男性には女性のかたちのブレッドを勧め、女性には男性や子供のかたちのブレッドを勧めるなど、かなりの呪術性がうかがえます。面白そうな分野なり、と。
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展開。海外の挿絵にみるピーチプリンスたち。遊蕩する若侍風のやつ、棍棒持った不審なおっさん、実に多様性に富むのであります。キビダンゴも説明が面倒になるとライスケーキで片づけられてしまいます。
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暦。1月16日は以前にも紹介した「瓶詰の奇術師」暴動の発生日です。ワインの瓶に全身を納めるという触れ込みの奇術師がロンドンの劇場を満員にしながらドタキャンで売り上げを持ち逃げ。怒った観客が暴徒となり劇場と周辺を破壊した事件です。瓶詰芸は一応存在したらしく、再現図だとこんな感じ。
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フロスト・キングも「暖かいか?」と質問してきます。解答例はラングの『黄色の童話集』をご覧ください。出会ったところでそれと気づかず終わるのがジャックの妹、ベッティー・スノウ。企画倒れの冬娘は影が薄いのであります。
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英国の13恐怖症の例としては、子供の名前が合計して13文字だと悪人になるとか非業の死を遂げるといった姓名判断系のものもあります。13人のパーティーは不吉なのでヌイグルミを参加させて14人にするのも有名な話。回避策も伝えておくのが心得というものでありましょうか。
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天候。最強寒波の到来とのこと。すなわち大規模現象であるフロスト・クイーンやキングのおでましなり、と。個人的にはアンデルセンの氷姫も魅力的です。冬山の頂から下界を見下ろし、「人為や人智などなんになろう?」と高笑いし、「ああ、また雪崩がくだりゆく」とほほ笑むのです。たいがい怖いです。
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雑。高さ、直径、ともに2㎝程度の金属円筒形蓋物で、振ってみるとなにか入っているのですが正体はわからない。チャームケースといいまして、お土産物屋さんでよく見かけます。危急存亡の際に開けるとその場をしのげるとのこと。いでよ〇〇。〇〇になにを入れるかで世代が分かれるのであります。
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犬。貴族の愛犬もまた使い魔と見なされることがあります。イングランド内戦の際にカンバーランド公ルパートはボーイという名の大型プードルを連れて参戦。このワンコが伏兵を予知した、主を狙った弾丸を空中でキャッチしたとされ、最後は議会軍側の魔術の心得がある狙撃兵が銀の弾丸で倒したとかーー
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#推しの画像だしてみろ耐えてやるよ 19世紀の子猫たちに勝てるものは少ないのであります。
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#愛犬の日 とのこと。 魔法関係でよく目にする犬種名としてはマスチフ、ニューファンドランドといった巨大犬、鋭い嗅覚で有名なブラッドハウンドあたりでしょうか。魔犬の類はぬっと出現して近寄ってくるだけで、こちらが怖がらないかぎり害はないとされています。
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虹折りに関する伝承 ・地面上に藁くずを二本、十字状に置くと虹が折れる ダラム迷信集にある子供たちの儀式みたいもので、意図が不明とのこと。折れた虹は地上に落ちてくるのでしょう。実に興味深いのであります。
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暦。10月20日は #頭髪の日 とのこと ・目当ての男子の髪の毛を一本入手して自分の髪の毛と恋結びにすると恋愛成就 ・死人の髪を木のうろに入れておくと妖魔が棲みつく ・満月の晩に髪をすく女性を目撃するとアンラッキー 最後のは妖怪の類らしいです。絵はラッカムのラプンツェル。
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「生まれ変わったらギリシャの金細工師が作るような黄金の小鳥のオルゴールとなって、過去現在未来の歌をさえずってビザンチウムの王侯貴族を眠らせない」とイエイツが歌ったあれですわ。 twitter.com/MiokoYamaguchi…
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雑。手入れされなくなった庭園はやがて周囲の緑に呑み込まれ、ロストガーデンとなるわけですが、子供の幽霊はおかまいなしに遊び続けるとのこと。時折り現世の子供がまよいこんで交流する事例もあるかと。絵はパジェット・フレデリクス。
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雑。幽霊がBGMつきで登場するのはよくある話ですが、自分で演奏している例は珍しいでしょう。貴族の後妻に入った女性のもとに、前妻の幽霊が出現する状況は悲劇か喜劇か、両方か。チャンドラー・モウルトン『夢の庭』(1890)から、画はウィンスロップ・ピアース。
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雑。英国女王メアリー(1516-58 )は即位後に父王ヘンリー八世のプロテスタント転向を撤回してカトリックに復帰。5年の在位期間中に抵抗する宗教者や信徒300名余を火刑に処して「ブラディー・メアリー」とあだ名されることにーー
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勢いでイースター。エッグ関連のデザインを集めてみるとかなり変なのも見つかります。そもそも普通のタマゴの大きさではないのです。ほんだららった、へんだららったと奇怪な呪文が頭をよぎるのであります。
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雑。夏至の前後に開かれる「蝶の舞踏会」「孔雀の在宅日」に対抗し、ペガサスが「馬の謁見式あるいはペガサスの宮廷」を企画するという1808年のチャップブック。児童に星座と動物の知識を与えることを目的としていたのですが、添えられた挿絵が予想以上に上質。おうし座の向きが逆なのも意図的か。
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弓。この時期のヴィクトリア朝英国。快適なトワイライトの過ごし方としていいとこのお嬢様方によるアーチェリー大会が開催されます。銃砲の普及によって弓術が上流階級の趣味に昇華した結果とのこと。有力貴族や王族を名誉会長に据える弓術クラブも登場。左は芳紀二十歳のヴィクトリア女王。
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雑。妖精は人間の靴屋さんに注文して秋の紅葉を素材とする赤い靴を作ってもらうとのこと。お礼として妖精郷に招待される靴屋さん。「そのときが来たら、戸口に黄色い葉っぱを届けよう。風に運ばれるそれを追っておいで」。しかし黄色い葉っぱはなかなか現れません。待ちわびる靴屋さんであります。
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眉毛に関する伝承 ・濃い眉毛は長命のしるし ・両の眉毛がえらく離れている人は故郷からも離れる ・両の眉毛が接近ないし接触している女性は一生幸運に恵まれる ・一本眉毛の男性は吸血鬼(ギリシャ)か狼男(デンマーク)である 一本眉毛に対する解釈の男女差は興味深いのであります。