西洋魔術博物館(@MuseeMagica)さんの人気ツイート(いいね順)

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天使の祝日ミクルマス近し。  守護天使はいまひとつ頼りないのが多いらしく、守護対象が迷う、病む、グレると悲しむのであります。その分だけ描写は人間的になるため、親しみやすい感じです。行き倒れ寸前の巡礼者にがんばってと聞こえぬ声をかけ続ける天使あり、聖人を頼るように見上げる天使あり。
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3月17日はネコの守護聖人ニヴェルのガートルードの祝祭日でもあります。こちらのネコ担当は1980年代に入ってからの新機軸のようで、先の「マリアのしるし」が広まりだす頃と一緒という印象。教会がネコ方面へアプローチを始めていたということでしょうか。 twitter.com/MuseeMagica/st…
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雑。マナに関して。魔術的宇宙観では、マナは土星のインフルエンスが大気を通過して凝固したものとされておるのです。ちなみに金星のインフルエンスが大気を通過すると蜜になり花にたまるのであります。図はニュルンベルク年代記から「マナの収穫」。
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雑。魔法道具として「マジック・マフ」が記録には残っているのですが効能が不明。いずれにせよ冬場限定でしょうから使いにくいのでしょう。想像するにいろいろなものが出てくるあたりか。キャンディーとかココアとか。たまにデリンジャー。
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雑。今年もお屠蘇がわりに縁起物のローズマリー・ワイン。いろいろ試してみましたが、やはり白のほうが合うような。どっぷり浸けこまず、グラスに香りが移る程度がよいのであります。この枝はあとで料理に使う予定(オリーブオイルとローズマリーをかませれば地中海系の魔除けシーズニング)。
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本日は #時の記念日 ということで関連伝承。 ・古い時計のねじを巻いて動かすと忘れていた何かが動き始める ・割れた砂時計の砂はアンラッキー 割れた砂時計の砂はいろいろと呪術的応用が伝わっておるのです。
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ゴブリンに灰色、エルフに青、 一人暮らしのノームに茶色、 野山に踊るピクシーには白、 しかし妖精女王のローブはどうしよう と歌うのはローズ・ファイルマンの「妖精の仕立て屋さん」。この季節に咲き乱れる花やつぼみはかれの商品なのであります。絵はオードリー・マシスン。
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暦。バレンタインデイの起源には諸説あります。2月13日の女神ユノー祝祭日にぱっとしない男どもがユノーさまに忠誠を誓って加護をもらうローマのしきたりが変容したものとか。加護をもらうと男どもにはモテ期が到来するのですが、そこで目移りするとユノーさまの怒りを買って地獄を見るとのことーー
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#私が一生忘れられない一言 担任の先生 「いいですか、きみたち。不倫相手は結婚相手以上に慎重に選ばなければいけませんよ」 深く心に刻まれたのであります。
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暦。例の「3月29日、30日、31日の三日間はマーチがエイプリルから借りた日」という伝承。この三日間、マーチくんが三匹の羊を雨、風、雪で追い回すのですが、結局は捕獲できずに春になるのであります。三匹の子豚のお話もこれのヴァリエーションなのかもしれません。
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続・ブーツと悪魔。古来英国には古靴をラッキーアイテムとする発想があり、旅立つ人にぶつけたりするわけです。古靴に入る子猫もまたおそらく幸運をもたらす精霊の類を表しているのでしょう。面白や、と。写真は当館のドアストッパー。
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雑。ホレおばさんの系列に「マダム・ベルタ」あるいは類似の名称を持つ存在がいて、洗礼を受けずに亡くなった子供の魂を集めているという伝承。このマダムの正体が「総督ピラトの妻」という説があり、興味を覚える次第。物語ではほっこり系のハートウォーマーになっています。
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雑。 妖精花嫁 fairy bride 。人間の女性が妖精に迎えられる状況でも用いられる表現ですが、たいてい邪魔が入ります。夏の宵に蝶の大群が飛び交ったりすると、妖精の婚礼が開かれるしるしと見なされます。さらに通り雨が蜘蛛の巣に水滴を与えて花嫁のネックレスにするのだとか。詩人の出番です。
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牛の乳の出は倍増、さらに口数が二倍になるので口喧嘩では誰にも負けなくなるとのこと。ここで物語は終わるのですが、だまされた首無し騎士がそのまま引っ込むとも思われず、妙な余韻がございます。図版は雰囲気用に入れたもので具体的関係はありませんです(失礼)。
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鏡に関する伝承 ・鏡は魂を吸いとるため、魂と肉体の結び目が緩い人(赤子など)が鏡を覗くとアンラッキー。 ・聖人祝祭日の前夜に鏡を覗くと将来の伴侶が見える ・花嫁はウェディングドレスを着たら鏡を見てはならない ・恋人の顔を鏡に映すとだいたい不細工 魅力は鏡では反射しないとのこと。
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やはり「三匹の熊さん」のお話は犯行が露見してからの緊迫感と脱兎の如き逃走が重要だと思います。挿絵画家の腕の見せ所でしょう。クマさんの描写もリアリズムから着ぐるみ風までいろいろあって興味深いです。何事にせよ逃げ足は大事という教訓は読み取れるのであります。
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雑。夢占いの古い本によりますと、時計を持った女性が近づいてくる夢は不吉なのだそうです。とりわけ砂時計はやばいのであります。手にする切り花もあとは枯れるだけという意味とのこと。図はベーハムの有名な一枚「道化の仮装をする死神の乙女」(1550?)。
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雑。深夜の玩具たちの行動は古来より探求テーマであります。お金持ちの家にいるおもちゃたちがこっそり外出し、貧しい家の子供たちの夢のなかに入って一緒に遊んであげるという説もございます。素直に楽しんでよいのか、微妙な感じもいたします。絵はエセルドレーダ・グレイ。
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雑。お転婆女子の類型。鍵が架けられた門扉をよじのぼり、スカートをひっかけて転落したり宙づりになったりするのであります。教訓話のパターンですが、この状態のところに若い紳士が通りがかり、助けてもらったのに混乱と羞恥のはてに "How dare you !" と平手打ちするまでがワンセットーー
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犬。英国の小説家ユーイング夫人(1841-85)は愛犬にカード占いをさせていたと評伝にあるのです。クイーンを四枚並べて一枚を引かせると、その日の夕食が決まるとのこと。ウェールズラビット、ブルーベリープディング、ポークソーセージ、パンケーキの四択だったそうで、どれも美味しそうです。
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妖刀村正がトピックにありますが。 19世紀末、モモタローのお話が海外で紹介されるようになると、なぜかかれの刀がムラマサになっておったのです。ちなみにモモタローのステータスは「リトル・ローニン」。敵はオーガの王でありますから、いろいろ面白そうではあります。テキストは1897年韻文版から。
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花。ゴーストフラワーと呼ばれる種は複数あって、意外に同定が難しゅうございます。ゴードンの花の子供たちのそれはナンバンギセル系か。写真はウィキにあるギンリョウソウモドキすなわちシルバードラゴンですからこちらもかっこよい。いずれにせよ月光のなか白く浮かぶ幽玄なり、と。
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さてエイプリルフール近し。かつて英国ではこの日の定番の悪戯で「気の毒なお使い」なるものがありました。Aさんに届けよと少年に手紙を渡します。それには(こいつをさらにどこかに送り出せ)と書いてあるのです。結果、少年はあちこち放浪するはめに。この悪戯の起源が方舟のカラスの故事との説も。
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おばあさんが知らないと答えると、首無し騎士はそのまま立ち去ります。しばらくすると懐のノウサギは白衣の美女に変化し、自分も魔物だがいろいろあって追われる身、助けていただいたのでお礼がしたいと言い出すという物語。このときのお礼が面白くて、以降おばあさんのメンドリは常に卵を二個産みーー
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雑。猫魔術資料を渉猟しておりますと、なぜか遭遇する「猫の同衾」シリーズ。 「ねえ、戸締りしたか見てきてくれよ」 「死んでもいや!」 「寝台朝食は別料金 食欲の宿ブリドリントン」 狙いが今一つ不明なのですが、まあ面白いかな、と。20世紀初頭の絵葉書から。