西洋魔術博物館(@MuseeMagica)さんの人気ツイート(いいね順)

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雑。「梯子の下を通るとアンラッキー」は広く伝わっているフォークロア。常識的に考えれば上からなにか落ちてくるから気をつけろということなのでしょうが、問題は落ちてくるものの素性であります。悪霊、堕天使といったモノが多いようです。書斎梯子とて油断なりません。
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ナーサリーマジック。 「日の出前に起きて、 すべての花に露がきらめくのを見るとき、 影はまだ寝台のなかで眠っている」 常につきまとうシャドウを置き去りにする瞬間を描く貴重な一節でしょう。スティーヴンスンはあのジキル博士とハイド氏を書いた人。子供の影を凝視して当然なのであります。
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夜、二階や屋根裏の窓から闇に向かって毛糸玉を投げ(もちろん糸の端を持って)、ゆっくりと巻き取っていくと妖精の類が「釣れる」というお話。釣ったあとのことを考えておかないとトラぶること必至。まあたいていはボウズに終わるのであります。怖いのは釣れてることに気づかないパターン。
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スターチャーム 「手鏡を星に向け、続いてその星を鏡の中に見る。そのまま一言も発さずに星の光のなかにとどまると星の祝福を得るであろう」 祝福は微かな風が頬にふれるといった形をとる、とリーランドは語っています。星の天使がキスしているんだそうです。絵もリーランド。
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8月3日は #ハチミツの日 とのこと。 「神さまは、薔薇と百合と鳩と蛇、死海の林檎と蜂蜜と泥を混ぜあわせた。それは女となった。元に戻そうとなさったが手遅れとなった。アダムが女を妻とし、人類が始まってしまった」ウィリアム・シャープ  とまあ、いつものやつでありますが。
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暦。3月25日は Lady Day 受胎告知日。英国的には賃貸関係のシメの日にして引っ越しの季節。草花としてはマリーゴールドが「マリアさまの黄金の花」。天候不順のこの時期、天使が降りてきそうなほど空が低くなるのは偶然ではないのであります。
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1860年の暦本にお国柄ジョークが載ってました。  外見に関して ドイツ=巨大 英国=中庸 フランス=良好 イタリア=中肉 スペイン=不細工  飲食に関して ドイツ=鯨飲 英国=暴食 フランス=美食 イタリア=大食 スペイン=欠食  どうもスペインでオチをつける傾向があるようです。
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#黒猫感謝の日 35年前のロンドンにて。レンズを向けても逃げずにじっとしていてくれた黒猫。猫が陣取る場所にはパワーストリーム的な意味があるとの説。そういう要素は別にしても、家のなかで一番気持ちの良いポイントを占有する点は間違いないのであります。
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スコットランドの新年伝承 ・ニューイヤーはお菓子と食物とウィスキーを持った黒髪の若者の姿でやってくる  大晦日に広場に集まって「蛍の光」を歌うのがスコットランド流でしたが、これがロンドンにも広まり、アメリカにも。来年は大々的に行えることを祈念しつつ。
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続・クリスマスの「いかがわしい」ゲーム。ブラインドマンズ・バフ、いわゆる「目隠し鬼」。英国流のそれは目隠しした鬼を周囲からちょっと触ったり撫でたりするのです。美青年を鬼にしてお姉さま方があちこち撫でまわすと途端にいかがわしくなります。鬼も美少女ばかり捕まえようと頑張ります。
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ナーサリーマジック。子供部屋に差し込む月の光には不思議な力があって、妖精の宴を呼ぶのであります。このとき外の世界のフェアリーたちと、人の家で召使になっているエルフたちが交歓するお話をノーマン・ゲールが書いております。『リトルピープルの歌』(1896) から、画はストラトン。
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雑。魔法を探して童話世界を彷徨いますと、よく遭遇するのがいい感じの日本童話。「舌きりスズメ」のお話も海外に紹介されるとどこか変容しておるのです。物語は通常進行しますが、老夫婦を歓待する「スズメ踊り」が妙に粋であります。『二階の本棚童話集』(1920)から、絵はキャサリン・ダッジ。
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ーーなおヤナギのつぼみには亡くなった子猫の魂が宿っているので、教会に連れていって枝から離してやるという発想の物語もあります。子猫たちは教会経由で昇天するもよし、あらたに猫の国を目指すもよし。ネコヤナギのフォークロアはさまざまなり、と。
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雑。ハロウィンは占いの特異日ですから、パーティー主催者はエージェントから占い師を派遣してもらいます。1920年代のアメリカでは、魔女が開くゴーストパーティーにジプシーがやってきて手相を見るというなんとも濃い風景があちこちで見られたのであります。面白や。
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奥義。ガブリエルの猟犬、あるいはアストラル・ハウンズと呼ばれる術。東西南北に命名済みの犬を三頭ずつ配する模様。「風の薔薇」の応用編のようです。あまり見かけないので面白やと。
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ジャンヌを貶めようとする勢力の活動にも振幅があるようで、「悪魔の手先」といった古典的なものから「19歳と言い張っているが実は27歳」といった微妙なものまで見つかります。どちらがクリティカルかわかりにくいです。
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12月26日はボクシングデイ。みんなで殴り合う日です(今年も言いました)。定義はいろいろあるでしょうが、当館的には「魔法を箱から出す日」と考えております。開けると嬉しい箱を作っておくのは重要なのであります。自分のための嬉しい箱が重要なり、と。
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#世界猫の日 この文字列をぼんやり眺めていると、世界樹ユグドラシルのように世界猫〇〇が存在しているような気がしてきました。宇宙規模で昼寝しているふとりたおした猫とか、楽しそうであります。
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二月二日はキャンドルマス。伝承によればこの日までツリーやヤドリギといったクリスマス関連の植物系装飾を放置しておくとゴブリン化するとのこと。メイドたちよ注意せよ、とへリックが詩に詠んでおります。片付けたなら聖なるロウソクの炎で浄化するのであります。メイド脅しのブギーマンなり、と。
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雑。19世紀。妖精やドラゴンのフェアリーテイルを古臭いものとして排除し、より現実的な児童の読み物を目指す風潮が見られるわけですが、やはりモンスターは欲しいということで恐竜に白羽の矢が立ったようです。古代の怪物がどこかに生き残っているかも、と。図は1880年のチャターボックス誌から。
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伝承。リーランドによれば、イングランドのガマガエルたちは年一回、どこぞの石柱の周りに集まり、美女に変身してダンスパーティーを行うとのこと。妖精集会に似ていますが、美女たちが黒い瞳をしているので見分けがつくそうです。この宴は雨が一滴でも降ってきたら変身が解けてお終い。
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奇談。1772年4月14日、ロンドン近郊ストリータムにて108歳の老婆エリザベス・ラッセル死去。検視の結果、男性と判明してひと騒動あったそうです。  その後判明したところによると、この人の本名はおそらくウィリアム。若くしてジプシーの一団に身を投じて各国を放浪し、その間に占術や医術を習得ーー
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雑。ツバメに関する伝承を調べていて親指姫のラストシーンに注目。助けてもらったお礼に親指姫の脱出行に協力し、恋の成就をも願っていたツバメくんがあっさりふられる様子には多数の同情が集まったのであります。それはともかく最後に「マイア」と改名する姫に関しては一考が必要かもしれませんーー
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本日、2021年のハッピー・イースターでございます。 当地は雨がふっておりまして、天使がおりてきそうなほど空がとっても低いのであります。雰囲気があってよろしゅうございます。この時期に出回るタマゴは宇宙の表象とされていますが、ほんとうのところはよくわからないのです。
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雑。1850年代のロンドンで次々に靴磨き協会が発足。身寄りのない少年たちを収容して靴磨きを教えて社会参加を促したとのこと。ロンドン万博では24名の精鋭を送り込んで結構な利益を上げたそうです。協会所属の靴磨き少年は制服を着用しているので一目でわかります。街の情報網としての役割も。