西洋魔術博物館(@MuseeMagica)さんの人気ツイート(いいね順)

576
コーヒーに関する伝承。 ・コーヒーの泡を割らずにスプーンに移し、そのまま飲むとお金が入る。 ・気になる男が数人いる場合、同数のコーヒー豆に男の名前をつけて土に埋める。最初に発芽した豆の男が本命  焙煎した豆を使ったとしたら大笑いです。
577
続・聖アントニウスの誘惑。何度も引用しておりますが、「誘惑されて、それをはねのけてはじめて聖人である」とは聖アウグスチヌスのお言葉。誘惑なしで品行方正なのはもてないだけ、なんだそうです。深く心に刻まれるのであります。
578
暦。修道院の花壇はだいたいローテーションが決まっていて、たとえば聖燭祭の頃にスノードロップ、受胎告知日前後にキイロスイセンが咲くように育てていたとのこと。主な祝祭日には花が配属されているので、図像判断の際のヒントになります。修道院跡地に夢のあとのように花が揺れるのであります。
579
雑。**-led といいまして、「** に導かれる者」の意。一番有名なのが star-led で「星に導かれる」「東方の三博士」の意。  さて五月前の今頃、pixie-led が多発するので気をつけよと伝承本にあります。妖精に誑かされて魂が浮遊したり森に吸い込まれたりするのです。絵はいつものWGRから。
580
雑。「七番目の息子、さらにその七番目の息子」に魔力が宿るという話は結構ポピュラーだと思うのですが、調べてみるとこの「七男」はあいだに女子を挟まずに七男なんだそうで、実際にはかなり少なかった模様。ヒーラーとして卓越した存在になるとのこと。図は聖フェリシテと七人の息子たち。
581
暦。さて本日は2023年の「灰の水曜日」。四旬節が始まる日です。前年の復活祭週間に用いた棕櫚や不要になった木製十字架を燃やして灰にしたもので額に十字を描き、告解のしるしとします。今日一日は消してはならぬとのこと。別のものを描きたい衝動は押さえましょう。図像はウィキから。
582
雑。こちらはダッキング・チェアと称される懲罰椅子。魔女のみならずコミュニティーの迷惑者を椅子に括りつけて川に沈めたり引き上げたりする装置。罪を洗い流すという発想でしょう。英国に事例多し。
583
さて梅雨入り。海外の友人にテルテルボーズを紹介したところ、幽霊の人形と思われたことがありました。図のようなパペットショウが念頭にあったのでしょう。もちろん晴れ乞い儀式の生贄が幽霊化した可能性は否定できないのであります。
584
家族年金だけで女房子供を養うには苦しい場合が多く、そもそも立場的に生涯独身を期待されているのであります。えんえんと旅行していたり、クラブで寝起きしたり。最後は田舎のコテージで本を読み薔薇を育て犬を飼い魚を釣る日々に入るという、向いてる人には最高の一生でありましょう。
585
雑。「悪い子は人さらいにさらわれる」とナースが脅すのも定番です。この「人さらい」、一応名前がありまして、有名なところでトム・ポーカー、デイヴィッド・スタンプス、さらにボナパルト、クロムウェルもいたとか。結構なサタイアにもなるのです。絵はグリーナウェイ。
586
さて2月。この季節を代表する花はもちろんスノウドロップ、別名を「二月の美しき乙女」。その清楚な姿はマリア様の象徴とされ、修道院では大掃除の際にマリア像を動かすときは身代わりに一輪挿しのスノウドロップを置いておくことがしきたりだったそうです。優雅なり、と。絵はいつものベンソン。
587
雑。ハロウィンで行われるおまじないや占いの類は「テスト」と称されます。その場で結果が出るからです。実行者の願望成就をめぐって悲喜こもごも。  図は定番のテスト。男の名前を刻んだ栗の実を火の前に置き、「私が好きならはじけてとんで。嫌いだったらそのまま死んで」と唱えるのであります。
588
猫魔術。猫の四柱寝台のセットアップ。小さなテーブルをひっくり返してクッションを置くだけで完成するわけですが、こちらの思い通りに就寝していただけないのがお猫さまの常でもあります。猫が気に入るようなら、ある種のアミュレット化を期待してもよいとのこと。面白や、と。
589
猫魔術。大小二匹の猫を飼っている人が、猫用に玄関に大小二つの穴をあける笑い話がありますが、猫用の窓となるとまた別の趣向でございましょう。猫の生活空間を整備することで不可視の妖精猫を招き入れるとのこと。なんかへこんでいるソファにはインビジルブルなふとりたおした猫が寝ているのです。
590
雑。断頭台といえばギロチンが有名ですが、英国伝統のそれは「ハリファックスの乙女」という優雅な名前を有しておるのです。なんでもヨークシャー州ハリファックスに設置されたそれが稼働率の点できわめて優秀だったとか。公開刑具の周辺は夜になるといろいろありまして、呪術系の舞台と化します。
591
猫。猫の葬列を見かけたといった話をすると、その場にいた猫が「ならばおれが猫の王様だ」などと叫んで出奔する話があります。その際に叫ぶ猫語で唯一記録されたのが ダラム伝承集にある "aw mon awa" という言葉。意味は不明。投げっぱなしで終わるのが猫系エピソードの特徴といえましょうか。
592
雑。日頃は意識することのない「森のこころ」。五月をさかいに勢力を増し、肉体と魂の結びつきが弱い者たちをとりこんでしまうのだとか。牧神の笛の音にさそわれて、踊りながら森に消えていく子供たちはグレアム・ロバートソンが好んで描く主題であります。
593
雑。魔女が箒に乗って飛行するのは魔女本人の能力か、それとも箒に備わる機能によるものなのか。『エルフィーと雲の国』(1892)では後者の解釈となっています。魔女の箒は目にみえない翼がついた馬みたいなもので、これなら魔女でなくとも飛べるわけです(上手下手はありますが)。
594
ーーコーンウォール地方は悪食で知られていて、およそ食えそうなものはすべてパイにして食うという評判があります。かつて同地を訪れた悪魔がスターゲイジーパイを見て、油断すると自分もパイにされると恐怖して逃走したとの伝説も。なんかすごいのです。
595
雑。ハンプティーダンプティー関連で珍品を発見。イースター当日、かまゆでにされることを恐れた鶏卵が高所より飛び降りて脱走を企画。脚をくじいて草むらに隠れるもウサギに発見されーーマザーグース発展の物語でスリル&サスペンスものは珍しいのであります。ビントン『マザーグース・ファン』から。
596
さて二月。クリスチナ・ロゼッティによりますと、スノウドロップが冬の終わりを告げ、黄色のクロッカスが春の焔の先駆けとなるとのこと。メメントモリ系の詩人は雪片がとけるさまにすら無常を見出すのであります。絵は当館の花暦の二月から、いつものベンソン。
597
暦。明日の2月21日は2023年の「パンケーキの火曜日」。四旬節入りの「灰の水曜日」を前に牛乳と卵と小麦粉を使い切る日であります。四旬節中は粗食が基本でありますから、そのまえにドカ食いをという普遍的発想なのでしょう。各地にさまざまなならわしが伝わっています。絵は恒例のベンソン。
598
季節の話題。五月人形の定番「鐘馗さま」。英語でなんというのか調べてみると、 The Devil Queller 「悪魔を鎮める者」が一般的のようです。疫病退散のご利益をお願いしたく。
599
cat は hat と簡単に韻を踏めるため、帽子をかぶる猫が多いのであります。 子猫 kitten が手袋 mitten をするのも同じ理由。この種の組合せは韻律属性と称され、可愛さエンハンサーの代表格なり、と。
600
#世界ミツバチの日 とのこと。 ミツバチに関する伝承 ・ミツバチの数を数えてはならない ・分蜂の際に鐘を鳴らすと群れを呼びこめる ・冠婚葬祭の際に通知を怠ると不都合が生じる 19世紀英国の家庭菜園には蜂籠が常設されていて、蜂蜜採取はもとより受粉その他に活用されていたそうです。