西洋魔術博物館(@MuseeMagica)さんの人気ツイート(いいね順)

376
長子相続が基本だった英国富裕層の場合、次男三男はスペアであって、繁殖を期待されていないという部分もありましょう。次男三男は相続から外されるものの、家族年金を貰って一生食うには困らない。家に縛られずに好きな人生を送れるわけで、奇怪な研究や冒険をやらかすのはだいたいこの人たち。
377
雑。シンデレラの少年版、シンデレルスの物語がありました。  あるとき王様は王子たち全員を集めて言い渡しました。「一日で糸を紡いで布を織ってシャツを縫う娘を見つけた者を王とし、娘を王妃にしよう」。王子たちはあわてて城を飛び出していきました。末っ子のシンデレルスもついていきましたーー
378
日本は不思議な扇子の国。扇子が地面から生えて、扇子の実がなって、それが風に吹かれて飛んで、人々は扇子で家を作って、扇子を食べて、扇子を飲むのです。と不思議な話を展開するのがエヴァ・ローヴェット・カーソンの詩「ファンタジー」。空には巨大な和傘が展開されているのでありますーー
379
暦。6月25日は船員の日、ということで関連伝承。 ・船上のウサギは嵐を呼ぶので不吉 ・船員の妻は夫の安全祈願として黒猫を飼うこと多し ・難破船からの漂流物に触ると不吉 ・風の値段は6ペンス 風売りの魔女が風を結んだロープを6ペンスで販売していたとの記録があるのです。
380
季節。英国クリスマスの伝統的飲み物といえばワセイル wassail。赤ワインとリンゴ酒、シナモンなどを混ぜて熱した温ワインの一種であります。かき混ぜる際にローズマリーの枝を使うのが作法とされている地方もあるとか。これを大きなボウルにいれて客を迎えます。冬の夜長の愉しみの一つなり、と。
381
暦。元来ロンドンではハロウィンよりも5日夜のガイフォークス・ナイトのほうが重要視されておったのです。子供たちが主体となってガイ人形を市中引き回しし、募金で買った花火を仕込んで火あぶりにするのが楽しいのであります。絵は毎年おなじみのフローレンス・メイソン。
382
ヤドリギの伝承 ・ヤドリギの枝4本は聖なるイチイの樹まる一本の値打ち ・オークに生えるヤドリギが一番値打ちがある。 ・女子はヤドリギの下の椅子に腰かけた男から手袋を巻き上げてよい。 ・ヤドリギの下にわざと立ったあげくに無視される男は以後12か月不運に見舞われる 季節の話題ということで。
383
猫。ミラー夫人『ジュリアとこねこ』(1873)は母を亡くした少女と子猫の心温まる物語ですが、「満足そうな母猫が子猫たちを遊ばせている」というシーンの挿絵がこれ。なんじゃわれと睨む母猫は写実主義でありましょう。猫のかわいさのとらえ方は人それぞれ。当館はふてぶてしいのが好きであります。
384
10月に関する伝承 ・結婚にラッキー ・10月の新月の夜は狩人の幽霊多し ・10月6日にダッチオーブンでケーキを焼いて食すとラッキー ・10月の黄昏時は道に迷うこと多し ・悪魔に借りがある者は10月中に清算しないと危険 ハロウィン関連の伝承は別個にまとめます。ダッチオーブンの件は米国発祥。
385
人は猫に囲まれる悪夢を見て、猫はフクロウに囲まれる悪夢を見るのでしょう。人によってはご褒美。 twitter.com/Titania2468/st…
386
雑。2月初旬はハリネズミが穴から出てきて太陽を眺め、そのまま二度寝するか起きるか決める頃合いとのこと。このトゲモコは牛の乳を盗み飲むとか魔女の化身などとの伝承もあり、フォークロアの世界では人気者です。おかげで小さなぬいぐるみになったり、スワロフスキーの作品となったり。
387
きれいなお花も持っていきかた次第で呪詛であります。 貴婦人が発する「あなたの好きな花を教えてくださる?」という質問は(お墓に供えてあげたいから)の意とのこと。こわいです。
388
トレンドにある「蛙化現象」? 昔は図のような状況を指したのでしょうが、さて。
389
雑。ブラウニー等の家憑き妖精はいかにして家に憑くか。エイキンドラムという名前のブラウニーの場合、あるとき街にやってきて労働条件を声高に告げるのであります。いわく「一椀の食事と藁の寝床にて万事承り候。報酬は無用のこと」。住民との同意を得たエイキンドラムは姿を消して働きますがーー
390
雑。サークル状のキノコばかりが妖精リングにあらず。スコットランド西岸のジュラ島には「白妖精の湖」があり、スイレンの妖精リングが浮かんでいるとのこと。もちろん夜になると水系の妖精たちが出没するわけです。下手に使づくと危険でしょう。ラファエル・タック社の絵葉書から。
391
#時の記念日 だそうで。 西洋の花暦でも和名トケイソウがちょうどこの時期に配されるのであります。洋名「パッションフラワー」、その花のなかにキリストの受難「パッション」の道具がすべて見られるゆえの名称とのこと。図は洗礼証明書に見るパッションフラワー図案の例。護符として強力なり、と。
392
#一般人には同じに見える2種を貼る 全体的に暗いほうが1915年、明るいほうが1942年頃。太陽もかたや不機嫌、かたやご機嫌。旗の斜線が一番わかりやすい差異でしょう。
393
年末年始の伝承 ・新年になると同時に玄関から一歩出てすぐ中に入るとラッキー ・お正月におろす新しい服に真鍮のボタンをつけると金運に恵まれる。銀ボタンは魔除け。貝殻ボタンは海の幸、胡桃ボタンは山の幸を呼ぶ ・お正月にはなにもしないのが吉 ボタンのシンボリズムは興味深い領域であります。
394
毛糸玉の伝承 ・ハロウィンの夜、空き家や墓地に毛糸玉を投げ入れて "wind, find" と唱えながら巻き戻す。巻き終えるとなにかがついてくる この伝承はハロウィン限定でない地方もあります。こうして巻き取った毛糸玉にはなにかが宿っているので、特殊な編み物に用いることが可能であります。
395
雑。ハロウィンのゴーストパレードBGM候補に「聖者の行進」をあげておきます。オリジナルの歌詞によれば「太陽が光を失う」「月が血の色に変わる」「王が戴冠する」と、ようするに黙示録展開。亡者の行進とするほうが適切か。ルイ・アームストロングのヴァージョンではわかりにくいのであります。
396
雑。屋内での幽霊出現のホットスポットといえば階段周辺であります。真夜中に階段をおりていくと一番下で幽霊に会えるとか、その種のフォークロアには事欠きません。上界と下界をつなぐ装置は不意に起動して魂をとりこむのであります。面白や、と。
397
#天使週間 やたらと天使が登場する画題として有名なのが「ヤコブの梯子」です。なんでも天界には大気がないので翼は意味をなさず、ゆえに梯子の出番なのだとか。軌道エレベーターみたいなものなのでしょう。神学論争は実に面白き哉、と。
398
雑。スコットランドも幽霊人口が過密なため、対処法も事務的にならざるを得ないんだそうです。 ・幽霊が出る部屋に円規を用いて直径5フィートほどの正確な円をチョークで描き、内側にテーブルと椅子を設置 ・卓上に聖書と蝋燭を置く ・出現する幽霊から話を聞きとり、適切な処置を約束する
399
雑。悪戯「妖精の草縛り」。草むらで寝ている男子の手足を草で縛って地面にはりつけにする。目覚めてパニクる様子を眺めてから助けてやるのであります。虫刺されが少ない英国ならではの遊びでしょう。そのまま放置して帰宅しないようにしましょう。
400
雑。夏至を過ぎましても聖ヨハネ前夜までは魔女たちが荒ぶる期間とされていて、市民有志による夜警もピークに達するのであります。焚火、かがり火の類で夜空を照らし、魔女の飛翔を妨害しようとの名目で夜通しどんちゃん騒ぎます。楽しそうです。