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これも先週の記事だが、なんだか意地になっておられるような気すらしてきた。認めたら死ぬ病のような。
人類にとって幸運なことに、こと新コロに限っては完成度の極めて高い蛍光プローブのリアルタイムPCR反応系が実現して、製品化されている。(続く
gentosha-go.com/articles/-/340…
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1月8日のyahooにナショジオの記事が出ていた。
脳のダメージはサイトカインストームによる免疫細胞の暴走が原因とされてきたが、脳そのものにウイルスが感染することが明らかになってきたと、ここでも書かれている。
news.yahoo.co.jp/articles/48d8e…
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承前)ところが。8月19日付の国際腎臓学会誌に米国から2例の症例報告が出た。1例はMPO-ANCA陽性、1例はPR3-ANCA陽性、いずれも血管炎から急性腎不全をきたしたが、ステロイドパルスとリツキサンで腎不全を脱した。
ANCA陽性血管炎が起こることに驚いた。まさに免疫の暴走。
kireports.org/article/S2468-…
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リンク先は長文ソースだが、特に医療者の皆様に、是非お読みいただきたい。5月から入院全例PCRを実施され、6月に院内PCRを導入された病院。
驚くなかれ、【病床数52床】の個人病院である。院長先生の見識の高さに深く敬意を表したい。
chichibu-med.jp/director/
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院内の忙しさはそこそこ(過去数回の波のときのように予定手術を止めていない)だが、水際ならぬ「院際」が過酷を極めている。
院内検査は簡易抗原併用をやめてPCR一本槍に戻った。96穴のリアルタイム機4台で診断まで4-8時間で回せている。陽性検体の変異株暫定判断まで24時間だがomicronばかり。
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CQ7「専門家の間で言うことが違っていて混乱します」
私が確信をもって語れるのは、世界標準として使用されている「蛍光プローブのリアルタイムPCR」についてだけである。
少なくともネット上に意見を出しておられる臨床医のなかには、同程度の経験をお持ちの先生はおられないのかもしれない。(続く
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首都圏ほどではありませんが、第4波を思い出させる状況になってきました。週80時間労働が当たり前になっています。ここに出せる話題も出せない話題もたくさんあるのですが、余力の範囲で書きます。
コメント拾えていません。申し訳ございません。垂れ流しかつ一般向けではないことをお許しください。
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私が退職するということは、単に他施設に移るのではなく、指導者を退くことを意味する。
医療崩壊にも目先のキャパオーバーの「即時型崩壊」と、後進が育たなくなる「遅延型崩壊」があると思う。アレルギーのようだ。
アナフィラキシーを乗り越えたとしても、その先にもうひとつ、問題がある。
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本日最初のほうで書いた和歌山のデータ、そしてロナプリーブの適応拡大、こうしたことを考え合わせると、接種後の無症状感染者を積極的に拾いにいくことは社会防疫にも個人の幸福(治療上利益と経済的救済)にも寄与すると考える。
無症状者検査は無駄だ無意味だと言う医療者が正しいとは思わない。
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この画像は何度でも貼る。
先生方、このようなデータが出てもなお、簡易抗原定性検査だけを頼りに、結果陰性のハイリスク患者に『貴方は治療対象ではない』と胸を張って言えますか。
検査拡充の遅れは、医者としての良心や善意だけではどうにもならないところにきている。
ncbi.nlm.nih.gov/labs/pmc/artic…
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院内防疫屋として驚愕。全国から志高い若人が集うハイパー中のハイパーだが、入院時スクリーニング未実施だった。
病院はハイリスク者が起居する「おうち」。同居人として迎え入れるにあたってノーチェックということに、内部で異論は出なかったのか。抑制論が優勢だった?
ryukyushimpo.jp/news/entry-134…
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秩父病院の院長先生の手記。昨年から拝見しているが、けっして大きくはない50床ほどの個人病院で、医療の潮流に遅れをとるどころか、むしろ先陣を切って奮闘しておられるさまに頭が下がる。読むたびに励まされる。
chichibu-med.jp/director/index…
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手元でも2回接種者のブレイクスルー感染は発生しており、無症状の例もある。①高齢で免疫反応が弱い②量の少ないファイザーワクチン③先行接種で時間が経過、といった背景。
2回接種済みの無症状感染者から無防備な小児への感染が起こりうる。ワクチン普及前の「若者から高齢者」とは逆の構図だ。
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>RT
簡易抗原検査エスプラインをバラまくとな。そりゃ余ってるだろうよ。
Clinica Chimica Acta誌6月号にイタリアから。簡易抗原は唾液では使い物にならず、鼻咽頭スワブでAbbottの感度66%のところEspline48%ですって。(続く
ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/P…
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ここからは医局の雑談。ワクチンについてはファイザー製を接種した先のことに話題は移っている。
日本では報道されていないが4月14日にモデルナ社から変異株対応の追加接種ブースターが有望とのアナウンスがあった。(続く
cnbc.com/video/2021/04/…
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政治家の突然死を契機に空気が変わったことを感じている。以前から書いているように、症状があろうがなかろうが、早期診断は「健康上の」利益になると信じている。隔離されたくない方には社会的経済的不利益はあるだろうけれど。(続く twitter.com/kakeashi_ashik…
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2020年7月に開始した院内PCRは累計24万件ほどになったが、偽陽性と結論づけた例は今なおゼロのままである。
back groundのnoiseとしてhuman gDNA/ mRNAが存在する状況において、CDC-N1&N2のprimer/ probeは極めて優秀な特異性を示した。
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承前)唾液への分泌量が非常に多く感染性の高い英国株が広がりつつある今、皆が単独で黙食するだけでは不十分。世間では評価の低い「鼻だけマスク」で鼻呼吸しつつ食事すれば呼気吸気を濾過できるので、単独なら安全に外食できるのではないだろうか。(了
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>RT
感染成立にウイルス粒子がいくつ必要か、という話に新しい見解。
これまで1000個のオーダーとされていたが、1-3個と。whole bodyにその数で感染が成立するなら、rRT-PCRに掛かってくる段階では間違いなく感染していることになる。「細胞に入る前」「入ったけど増える前」ではないことになる。
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闇雲PCRだけでは社会防疫で完全勝利できない。
相応の実施規模、エリア遮断or行動抑制、隔離施策。これらの輪郭どころか蜃気楼すらも見えない日本で、検査だけを拡充してもダメ。エリア遮断の最大規模にして最小労力ゆえに最優先なのが水際対策だが、日本は「島国アドバンテージ」を活かせなかった。
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都の保健所医師は1年で17名退職4名入職。
過重労働だけではないだろう。謝意や達成感という医者冥利を喜びとする者にとって、住民の厳しい言動は心を折るものだったと思う。さらに五輪を控えて、「いいように使われる」ことが見えてきた。多大な自己犠牲とセットで。(続く
www3.nhk.or.jp/news/html/2021…
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まさに、これ。NYパターン。日本でも情報の上流に居る人たちは、私たちよりさらに早く、1ヶ月以上前の2月中旬に察知していたはず。
そこでE484Kスクリーニングの系を確立して全国に普及させるべきであったが、タイミングを逸した。 twitter.com/kenmomd/status…
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ワクチンの効果についてドメスティックな情報が出てきた。科学論文ではなく自治体のアナウンスなのだが、聞けば納得の和歌山県。
2回接種者は第5波で92.9%の感染者減少。
感染者568人中2回接種者は25人うち7人で他者への感染あり。有効だが期間限定だろう。油断ならない。
wakayamashimpo.co.jp/2021/08/202108…
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承前)それが長引くようであれば、関西全域について検査数が足りない状況が連休中も続くことになる。大阪は減少分の影響を強く受けて、陽性診断数と実態との乖離がさらに大きくなると予想する。
これは診断の遅延による感染者の再生産を意味する。もはや社会防疫は崩れ去り、院内防疫で精一杯である。
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