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先輩の結婚式が学生時代の同窓会みたいになって、子どもがいるひとは子どもの写真を見せ合い、わたしも当時園児だった息子の写真を無邪気に見せていた。あとになって、確か3人のパパである林くんが、写真も見せず子どもの話も一切しなかったことを思った。彼は学生時代からそういう思慮深いひとだった
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息子が1歳になるまでずっと枕元に置いていたタッチセンサーのルームライト。息子は3時間おきに起きる乳児で、泣き声がするたび朦朧としながら手を伸ばしてライトをつけ、授乳していた。そのライトを寝る前の絵本読みのために久しぶりに出したら「これ、赤ちゃんのときいつもみてた」と息子は覚えていた
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きっと、おばあちゃんを傷つけてしまった自分をゆるせなくて母は何度も話すんだろうね。この話になるといつも「またその話ー!」って茶化してたけど、今度は言ってみよう。お母さんはわるくないよって。70を過ぎた母のなかにも、幼い子どもだったころの母がいる。許してほしい子どもがいるのだ
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先日息子が夕飯の時、この鮭おいしいねーと言い、わたしが国産の鮭だからかもねと答えて「そっか、こくさんのかー」と会話は終了したということがあったのですが、今朝「きょうの晩ごはん、コックさんの鮭にしてね」と言って出て行ったわけが今やっとわかりました。意味がわかるまで7時間かかりました
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ねえねえ? 幼稚園のとき、わたしの口のききかたがだめだからって、先生が卒園まで新しいスケッチブックくれなかったのって、もしかしてわたしは悪くないの? 描くところがなくなってしまって、表紙や裏表紙にまで描いていた。あの、児童をいじめていたという先生のニュース見て、あれって思ったんだが
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混んだショッピングモールで息子がトイレに行こうとしたら、息子と同じ歳くらいの男の子を連れたお母さんに呼び止められて「この子と一緒に入ってもらえませんか」と頼まれ、男の子2人でトイレに入って行った。女子トイレに一緒に連れて入るには大きくて、ひとりで行かせるにはまだ少し怖い年頃だよね
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NHKの高瀬アナが、番組直前にひとこと話す場面で、新しい環境について行けず落ち込んでしまう時はという問いに「自分はそもそもそんなに出来る人間だったっけ? こんなもんだよなーと思うようにしています」というようなことを仰っていて、こんなもんだよなーっていう明るい諦めはいいなって思ったんだ
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カウンセラーの資格をとって、子ども電話相談の受け手ボランティアを仕事のあとに何年かしていたんですが、電話の内容はもちろん電話の受け手をしていることも話してはいけなかったので、決まった曜日の夜に連絡がとれなくなるわたしを、当時の彼氏は真剣にわたしをスパイだと疑っていたんですよ
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ヒロシマは、こうやって家族が仕事へ行ったり学校へ行ったりとバラバラになった時間に原爆が落とされたのだったな。強烈に今それを実感した
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孫が来るんだけどこれとこれとこれのアレルギーで、これらが入っていないお菓子を教えてほしいって言われたんだけど、それならコンビニより子ども服のチェーン店がいいですよ、アレルギーのものを避けたお菓子が種類おおく置いてありますと答えたら、なんでって顔されたんだがとりあえず行ってくれた
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息子の親友ともいえる子が、いまある事情でずっと学校を休んでいる。絶対におうちのひとや大人に言わないように学校から強く指導されているらしい。それでもおうちのひとに話してしまった子たちがいて、親づてにわたしまで聞こえてきた。絶対に言わない息子、本当にえらい。でも抱え込まないでほしい
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コールセンター勤務されていたスタッフさん、レジ接客対応が神で、たとえば公共料金の支払いで画面タッチが必要なとき「今から3回、この画面をタッチしていただきますので、こちらを見ていてくださいね」とレジ画面へ誘導、3回タッチするんだという予告もあるからお客さんも心の準備をしていてくれる
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ジブリパークのニュース、いろんなジブリコスプレのお客さんが映るのを見て「何かのかっこうをしないと入れないの?」と息子が不安げに言うので「そうだよ、お母さんはドーラで行く」と言ったら、しばらく迷って「じゃあ俺、天沢聖司…」って小さい声で言ってた。それはちょっといきなりレベル高いなー
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スーパーで買い物していたらその日はシニアデーだった。店内放送で「今後、昼すぎからしばらく『ゆっくりレジ』を数台用意します。小銭をゆっくり出していただいていいです。店員と世間話もしてください。のんびりお会計できるレジです」と流れていた。ゆっくりレジ、お急ぎレジ、選べるのがいいよね
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もしさかなクンさんみたいに好きなものの帽子をかぶって生活するのが当たり前の世界だったら何かぶろうかなと真剣に考えてたんだけど、チューリップがいいな。ねこと迷ったけど、チューリップなら何色か洗い替えも用意できるしな。チューリップをかぶろうと思う
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身内の話で恐縮ですが、コロナはすごく怖いという話をします。普通に生活していた男性が家族感染し、軽症だったため規定期間自宅療養、期間が明けたのでスーパーへ買い物に出たところ倒れ搬送、いちど心臓がとまり、今は人工心臓で生きていますがもう回復はしません。きょう、喪服を作り直しにいきます
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レジにビニールカーテンがついただけで、こんなに穏やかに仕事が出来るのか。たかがカーテンにどれほどの効果があるのかはわからないけど、不特定多数のひととのあいだに全く仕切りがなく、どんなひとをも拒否できない無能感や絶望感はなくなった。薄い薄いカーテンに守られて、きょうは仕事ができた
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ぐちゃぐちゃのレジ袋を投げてきてふんぞりかえってるおじさんが来たので、これでもかというくらい手を消毒してから袋に触れたら「もうコロナなんて何日も出とらんのやぞ。大げさやな」と笑われたので「あ、食品衛生上です」って答えたら黙ってくれた。堂々と、端的に言う準備と練習をいつもしている
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30歳前後のとき、バツイチでお子さんもいるひとと付き合ってて、そのお子さんとも結構仲良くなって、一緒にいろんなところ遊びに行ったりもしていた彼がバツイチではなく普通に既婚者だった、というのを、市の広報誌の仲良しファミリー紹介みたいなコーナーで知ったときの吐き気がいま蘇っています
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子どもが化石を発掘する体験、出てくるものなんて大したものはなかなか出なくて、スタッフさんがルーペで確認して「あ、これはただの鉱石ですね」みたいになる。ただひとりだけ「うわキレイやなあ、何億年前の水晶やろ?」って言ってくださるかたがいて。子どもたちもわかりやすく目がキラキラしてゆく
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たった2ヶ月の一学期だったけど、重たいランドセルと重たい水筒持って学校歩いて行って、学童行って、宿題して、次の日も学校行って学童行って宿題して、毎日毎日、小学一年生みんなほんとうにすごかった。2020年に小学生になったこと、すごかったよってこの先もずっと褒めたい