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触れ合うのが苦手なのに、相手にだけは触れられることを嫌と感じない人が、可愛らしいですね。他の人ならば肩を触られただけでビクッと飛び上がって、膝がくっついてしまえば怖いと感じるぐらいなのに、相手には「触ってほしい」との感情があって。優しい体温を与えられたら、心まで蕩かされたなら良い
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ねだる時にだけ、特別な呼び方をしてしまう人のズルさが、憎らしいですね。お願いと言われてもきかずにいたら、とっておきの響きが耳に滑り落ちてきて、思わず顔を見ればフッと微笑まれて繰り返されて。卑怯な手段と感じるのは、2人の間での呼び方を自分が大切に閉じ込めておいているからだったら良い
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肌を重ねた後も、相手から離れたくないと感じてしまう人が、可愛らしいですね。満たされたはずなのに、先ほどまで触れていた肌が離れると考えるとまた寂しさに襲われて、「いかないで」と小さく口にして。汗ばんだ肌をやわく捕まえたまま、熱が引く瞬間なんてこなければいいのにと考えてしまえば良い
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普段は温和で落ち着いた人が、肌を重ねる時だけ視線がグッと強くなる姿に、夢を見てしまいます。自分自身をコントロールできる人なのに相手を見ると揺らいで、柔らかな肌が視界に飛びこめば抑えこんでいた自我が溢れてしまって。ギラギラと獣じみた瞳を向けて、逃がさないと教えこんでしまったら良い
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優しい相手だからこそ、むちゃくちゃにされたいと思ってしまう人が、愛おしいですね。どんな時でも穏やかで触れてくる時ですら壊すことを恐れるように慎重なところに惹かれて、「愛されてるんだな」を感じるのに、物足りなく思えてしまう瞬間もあって。強い力でねじふせられる夢を、抱いてしまえば良い
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相手を大切だと思っているからこそ、自分の中の欲望を否定したくなる人が、いじらしいですね。その美しい姿を美しいまま眺めたいと思いながらも同時に、この手でめちゃくちゃにしてやりたいとの願望が消えなくて。無防備な姿を見てふと浮かんでしまった時は、自分自身が罪人のように感じられたなら良い
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香りが「移ってしまう」瞬間が艶めかしいですね。相手とぴったりとくっついて、その首筋に顔を埋めていたから、知らず知らずのうちに香りが肌について。1人きりになってからふと、自分から相手の香りがすることに気がつけば先ほどまでの熱い記憶が蘇って。自分で自分の身体を、キツく抱きしめたら良い
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ふざけていたつもりが、後戻りができなくなる恋人達に、夢を見てしまいます。ふとその線が以前よりもほっそりとしたように見えたから、「痩せた?」となんの気なしに触ってみたら甘い声を途端にあげられて。「……今のなし」とじわじわ赤くなる顔を見ているうちに、胸のうちがざわついてしまったら良い
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誰からも完璧な人間だと思われている人の些細な短所を、愛しいと感じてしまう人に、深い愛を感じますね。いつもそつなくこなして周りにキラキラとした目で仰ぎ見られている相手だから、2人きりの時のワガママな物言いやだらしない癖が、魅力に見えて。「こういうとここそ好きだな」と思っていたら良い
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相手の可愛さに、とことん弱い人が可愛らしいですね。怒りたくても見つめられたら気が削がれて、「ごめん」と手を取られたら甘い気持ちまで浮かんで。「そうやって可愛く謝ったら許されると思ってるでしょう?」と精一杯の皮肉のつもりが「うん」と答えられて、惚れた弱みを実感しながら屈したなら良い
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目覚めたばかりの2人が、ボンヤリと愛を育む姿が、愛おしいですね。頭がハッキリしている時は甘えられないけれど、眠りに引っ張られたままの思考ならば、甘えることも容易くて。乱れた髪をかきまぜたり目蓋の開ききらない目元を笑ったりして、「おはよう」より先に「好き」を口にしてしまったなら良い
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眠りにつくのが苦手な人が、相手と一緒だとすんなり眠ることができる姿に、夢を見てしまいます。1人だと、夜がふけても眠る気がしなくてグズグズと無駄に時間を消費してしまうのに、2人だと、「ほら」といざなう手があって。いつもより狭いベッドといつもはない呼吸音が、どうしてか心地よかったら良い
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相手の不在時にこっそりと、残された衣服にまとわりつく人が、艶めかしいですね。なにをしていても顔がチラついて、今すぐにでも抱きつきたいと思うのにどうしたって不可能で。その衣服に顔を埋めて深く息を吸って、鼻先によみがえる慣れた香りに、抱きしめられている甘い夢をほんの僅かな間見たら良い
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背後から抱きつく形で、甘える人がいじらしいですね。構ってほしいのにそうとはちゃんと言えなくて、2人きりなのに他のことにかまけている相手に苛立って。無防備な背中に精いっぱい抱きついて、グリグリと顔を擦りつけてみて。「寂しがり屋」とからかわれて憎いのに、離れられなくなってしまえば良い
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相手の寝顔を見ることに喜びを感じる人の優しさが、愛おしいですね。いつも無理をしすぎて唇を噛んででも我慢してしまう相手が、寝ている時ばかり穏やかな表情をしていることに気が付いて。「いい夢でも見てるのかな」と思えばなぜか胸が苦しくなって、この安らぎがいつまでも続くことを願ったら良い
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「依存されたい」との思いから、相手に尽くす人の計算高さが、いじらしいですね。毎日「愛してる」と言うのも家事をするのもプレゼントをするのも全部、「自分がいなくなったら生きていけなくなってほしい」とズルい願いからで、「君って本当に優しいね」と無垢に笑われるたび胸が焦げてしまったら良い
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ずっと憧れの人だったから、「恋人」の関係性になっても距離感に戸惑ってしまう人が、可愛らしいですね。歩く時に隣に並ぶだけで緊張して、手を繋ぐなんて想像しただけで汗をかいてしまって。「恋人相手に緊張しないでもいいのに」と優しく口にされても結局、自分から手を取る大胆さは持てなければ良い
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相手の泣き顔に、煽られてしまう人が、罪深いですね。「この人を大切にしたい」との気持ちはあって笑っている姿を見て幸せに感じるのは嘘ではないのに、弱った姿を見たいとの欲求も消えなくて。瞳がじんわり潤むと視線が外せず心臓が早鐘をうって、「もっと泣かせたい」の考えに一瞬支配されたなら良い
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もともとは一般的な高さなのに、肌を重ねている時だけ、甘く高い声をたっぷりと洩らす人が罪深いですね。その声を聞いた瞬間に「こんな声もするんだ」との驚きが生まれて、すぐさま喜びに変わって。耳に響きが残ってしまって、普段の会話でも「あの時はあんな声出すのにな」と、よぎってしまえば良い
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酔ったフリをして、相手に甘える人の弱さが可愛らしいですね。本当は頭はしっかりと冴え渡っているのに、「酔ったの?」と問いかけてくる顔があまりにも眩しく見えたから、小さく頷いてみて。「酔っちゃった」と自分に言い聞かせるように口にして、そっともたれかかって、つかの間の幸せを感じたら良い
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疲れた時や苦しい時に、相手の顔が浮かんでしまう人が、いじらしいですね。普段は自らを鼓舞していて、1人でも生きていける強さがあるように見せているのに、弱った時は必ず相手を思い浮かべて、今すぐ抱きしめてもらいたいと欲が湧いて。本当はもう1人では生きていけないことを、そっと思い知れば良い
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戯れで「手首に口付ける」行為は、戯れでは終われない艶めかしさを持ちますよね。こちらが作業をしているのに、構ってとばかりに身をすり寄せてくるから、押しのけようと手を伸ばしたらサッと捕まえられて。手首に柔らかく唇を落とされて微笑まれるので、策略に落ちたと分かりながらも、硬直したら良い
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片思いの期間が長かったために、「恋人」の名前がついても両想いの実感が薄い人が、可愛らしいですね。肩にもたれられたなら硬直して何もできなくて、「手回してくれないんだ」と拗ねた声が胸に刺さって。もう隠さなくてはいい恋だとは頭では分かりながらも、自分から行動なんて到底不可能だったら良い
99
普段は身だしなみが整っている相手の、だらしない姿に惹かれてしまう人が、可愛らしいですね。常日頃は髪の一本もはねさせず、服にシワのひとつもない人だから、2人きりになった時の乱れた髪や毛玉の多い部屋着に魅せられて。「こういう時の君が1番可愛い」と褒めたつもりで、皮肉かと拗ねられたら良い
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愛情表現が分からないから、ただ丁寧に相手を扱って伝えようとする人が、可愛らしいですね。気取らない愛の言葉も熱っぽいキスの仕方も知らないから、かわりに幼子に対するようになにからなにまで過保護にして。「何歳だと思ってるの?」と呆れて笑う顔に、好きの感情がせり上がってきてしまったら良い