1
肌を重ねた後に、急に恥ずかしさに襲われてしまう人が、いじらしいですね。最中は頭を熱に浮かされて、求めることになんの羞恥もよぎらなかったのに、フッと熱が冷めてしまうとその瞬間が思い出されて違う意味で頭が熱くなって。「なんであんなこと」と考えてしまって、顔すら見れなくなったならば良い
2
蒸し暑い昼下がりに、冷房のきいた室内で肌を重ねている2人が、いっそう艶めいて見えますね。暑いからを言い訳にして家にいることを選んで、暑かったはずなのに生温い身体を抱き寄せて唇を重ねて。肌にあたる冷風やカーテンの隙間からもれる陽の光に、「悪いことしてる気分」と感じてしまったなら良い
3
「恋人」の名前がついたら今のままでいられなくなる気がして、あえて付き合うことを選ばない2人が、美しく見えますね。好きで特別で大切だけれど、そう口にして恋人になって自分たちの関係が揺らいでしまうのが怖くて。友達より近くて家族よりも親しいまま、なんでもない「腐れ縁」のままいたら良い
4
怖いふりをして、相手に甘えてしまう人の、不器用さが可愛らしいですね。おばけだって高いところだって本当は平気なのに、甘やかしてほしくて黙って腕にしがみついてみて。勘違いした相手が「大丈夫だよ」と優しく手を握ってくれるから、これから先もこの嘘をついていこうとこっそり決意をしたなら良い
5
相手に褒められることに、強烈に惹かれてしまう人が、美しいですね。しっかりしていると周囲には見られていて、褒め言葉には慣れていたはずなのに、相手に「すごいね」と言われただけでじわじわと心が解けて。次第に「褒めて」とねだるようになって、優しく頭を撫でられたなら何も言えなくなったら良い
6
普通でいるつもりなのに、相手を好きでいることが、周囲にはバレバレな人が、いじらしいですね。態度や言葉を変えているつもりはないのに、相手と話すとなると、目が輝いて耳が染まって話し方が甘くなるから、「分かりやすいな」と想いには気付かれていて。気付いていないのは当人たちだけだったら良い
7
相手が弱っていることに、すぐさま気がつく人が、美しいですね。疲れていても苦しくても表情に出さず、まるで元気があるように振る舞ってしまう人だから、周囲は疲れ知らずのように見ているけれど、相手だけは異変に気がついて。無理やりベッドにさらって、「今すぐ寝ろ」と優しい命令をしたなら良い
8
「嫉妬をされたい」と、思ってしまう人が、愛おしいですね。いつも冷静で器が大きくて何でも受け止めてくれるところを好きになったはずなのに、次第に、嫉妬を見せない姿にヤキモキしてしまって。友人と出かける際に笑顔で送り出す相手を見ながら、「行かないでと言われたいな」とよぎってしまえば良い
9
相手を魅力的だと思うばかりに、面倒な心配の仕方をしてしまう人が、可愛らしいですね。「ただの友達」と言われても、こんなに可愛い人ならば向こうにはそうは見られていないんじゃないかと考えてしまって、用心してほしいと口にしては呆れられて。全世界が自分の敵な気すら、してしまっていたら良い
10
「構ってほしい」が言い出せないばかりに、つい不器用な態度をとってしまう人が、いじらしいですね。2人きりなのにこちらを見てはくれないから、見てよと言いたいのにプライドがそう言わせてはくれなくて。「なにしてるの?」と冷たい声で聞いて不機嫌な顔を相手に向けて、慌てさせてしまったなら良い
11
相手が隙だらけに見えて、よからぬ妄想を膨らませてしまう人が、可愛らしいですね。ほんの少し見える眩しい素肌や甘えて聞こえる間延びした喋り方に惑わされて、「この人は自然体なんだから勝手にそんなこと考えてはダメだ」と必死に言い聞かせて。本当はしっかり誘われていることに気付かなければ良い
12
もともとは「可愛い」と言われることを嫌がっていた人が、相手に慣らされて依存していく姿に、惹かれてしまいますね。最初は「可愛い」と言われると聞こえないフリをしていたのに、いつのまにかその言葉に安心するようになって。言われないと落ち着かなくて、「今日は可愛くない?」とゆすったら良い
13
自分が可愛いことを、十二分に理解している人が、罪深いですね。自らの飛びぬけた顔立ちが、他人に与える影響を理解して。甘えた口調や蕩ける笑顔や大げさな動きのひとつひとつで、相手を魅了して。「可愛い」と言われると笑みを深めて「知ってる!」と受け入れて、ますます相手を深みに沈めたなら良い
14
周囲から「カッコいい」と思われている人を「可愛い」と思ってしまう現象に、惹かれてしまいますね。クールな話し方も大人びた立居振る舞いも知ってはいるけれど、寝顔のあどけなさや変な癖やだらしない一面を見ていれば「カッコいい」とは思えなくて。「君は可愛いよね」と口にして、拗ねられたら良い
15
一見そっけなく見える人が、内には相手への重苦しい愛を抱えている姿に、惹かれてしまいますね。普段は構われると苦い顔をして甘えられても一言で切り捨てているのに、相手が第三者に絡んでいると袖を引っ張って連れ戻して。「他の人にはやめて」と、自分以外には許さないとの独占欲を垣間見せたら良い
16
弱っている時に、相手の大切さを実感する人が、いじらしいですね。普段は付かず離れずの距離感でいるけれども、心身ともに弱ってしまった時は相手に隣にいてほしいと深く感じて。黙ってかたわらで髪を撫でてくれる姿に胸が締め付けられて、「この人のことが好きなんだな」と、改めて思い知ったなら良い
17
朝が弱い人が、相手に甘やかされてしまう姿に、夢を見てしまいますね。普段はしっかりとしているのに朝は苦手で、目を覚ましてもボンヤリとしたままベッドから起きあがろうとしないから、「ほら起きて」と頭を撫でてうながされて。「キスしてくれたら起きる」なんてワガママを、舌足らずに言ったら良い
18
ハグをするだけでぎこちなかった相手が、どんどん手慣れていくことにときめいてしまう人が、いじらしいですね。もともとは触れ方ひとつ知らなくて、こちらがすべて導いてあげなければならかったのに、今や唇を重ねれば翻弄すらしてきて。その変化は自分が教えたからだと思えば、胸がざわついたなら良い
19
アルコールの味のするキスが、生々しくて魅力的に見えてしまいますね。酔った相手に「キスして」とねだられて、ため息を吐きながら唇を重ねたら、舌で輪郭をなぞられて歯列を割って入られて。薄く広がる生温いアルコールの苦味を「まずいなぁ」と思いながらも、そのキスが忘れられなくなったなら良い
20
触れ合うキスしか知らなかった人が、絡み合うキスをされる瞬間に、夢を見てしまいますね。「キスして」と言われたから触れ合わせて離れかけたら、グイと引き寄せられて。相手の唇を受け入れたなら柔らかく食まれて生暖かい舌が侵入してきて。「こんなのキスじゃない」と思いながら、なす術なければ良い
21
辛い時ばかり、相手に触りたくなってしまう人が、いじらしいですね。普段はスキンシップが苦手で、相手の手が膝をかすめただけでビクついてしまうのに、辛いと感じれば遠ざけていた肢体が魅力的に思えて。背後からやわく抱きついて自分を支えてくれる存在をたしかに実感しないと、落ち着かなければ良い
22
相手とのハグを、「充電」と呼んでいる人が、可愛らしいですね。出かける時も帰宅した時も、手を広げて「充電して」と甘えて。相手にギュッとキツく抱きしめられたなら、肌の香りや肌の熱に消えかけていた力が湧いてくるのを感じて。「この人に充電してもらわないともうダメだな」を実感したなら良い
23
誰にでも「好き」と気軽に口にする人が、相手にだけはそうとは言えない姿に、惹かれてしまいますね。友達を越えてよく知らない人にすら「好き」と言えるのに、相手を前にするといつもは気安い二文字が重く感じられて舌がまごついて。「"好き"ってこんな大変な言葉だったんだな」と、実感したならば良い
24
肌が色づきやすい人は、色めいていますね。相手に唇を寄せられて「可愛い」と囁かれた時、動揺を表情には出さずにいられるのに、意識した瞬間じわじわと肌が赤く色づいてしまって。耳をいじられて「赤くなっちゃうとこも可愛い」なんて言われたら茹でたようになってしまって、肌の雄弁さを呪ったら良い
25
相手に対して感じる欲を、自ら否定してしまう人が、愛おしいですね。穏やかな関係のままでもいいと思うのに、抱きしめられると柔らかな匂いや手のたしかさを感じて、「このまますぐに」と刺激的な想像が頭を掠めて。こんなのダメだと打ち消そうと思えば思うほど、膨れあがってしまう欲があったなら良い