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「可愛い」でなく「カッコいい」と言われたがる人が、可愛らしいですよね。精一杯背伸びをして、「可愛い」と褒めるとむくれて、「違う!」と突っぱねてくる姿がどうしようもないほど愛おしくて、思わず笑って。「ニヤニヤしないで」と文句を言われても、カッコいいとはやっぱり言えなかったなら良い
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「ひどくして」とねだる姿には、甘美さが漂いますよね。好きだからこそ、一度でも優しくされたなら忘れられなくなって縋ってしまいそうだから、あえて優しさは欲しくはなくて。渇望する身体に、「ひどくして」とそっと囁いて。忘れたくはないのに忘れる準備を既にしながら、身を任せてしまったなら良い
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「優しくして」とねだる姿に夢を見てしまいますね。痛がりで怖がりで無理だと感じる自身はたしかにいるけれど、相手と溶け合いたいとの欲がどうしても消せなくて、おずおず体重をあずけて。「優しく、して」と意図せずに可愛いことを言ってしまって、優しくできないほどに相手を煽ってしまったなら良い
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「逃げてもいいよ」と言いながら、相手を捕まえる人の狡さが愛おしいです。少しでも力を入れたならばすぐに解けるようなゆるい手つきで捕まえて、「逃げたいなら逃げていいよ」と口にして。狼狽えた末に止まることを選んだ相手が、本当は捕らえられたいと望んでいたことを、浮き彫りにしてしまえば良い
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自分に手を出してくれない相手にもどかしさを覚えて、自ら誘ってしまう人が色めいていますね。適度な距離を保とうとする身体をグイと引き寄せて、逃げかける視線を自分へと捕まえて、「魅力的だって思ってくれないの?」とハッキリと問いかけを声にして。欲しかった体温を、自ら勝ち取ったならば良い
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いつもは自分からキスをしている人が、「あなたからキスしてよ」とねだってしまう瞬間に色っぽさを感じます。することに慣れていないから薄く震えて、ぎこちなく近づいて、「目瞑ってよ」と赤くなっている相手をゆったりと見つめて、可愛いなと噛み締めて。与えられた柔らかさを存分に味わったなら良い
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涙を見せないようにしている人が、相手に甘やかされて涙を零してしまう瞬間が、美しいですね。辛いことがあっても反射的に耐えてしまっていたら、相手に気付かれて、「我慢する必要なんてないよ」と声をかけられて。頬を撫でる指先の優しさにうながされて、抑え込んでいた激情を見せつけてしまえば良い
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幸せのあまりに泣いてしまう一瞬に、惹かれてしまいます。ずっと無味乾燥に生きてきた人が、相手と出会って惜しみなく与えられることを学んで。「幸せだな」と思ったらグッと迫り上がってくるものがあって。ボタボタと大粒の涙を溢れさせて相手を心配させて、「大丈夫、幸せだから」と泣き続けたら良い
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誰にも甘えられない、気位の高い人の心中を察して、こちらから甘やかす聡い人が美しいですね。なにを言われたわけでもなくても抱きしめて、「なに」と言われたら「したいからしてるだけ」と誤魔化して。おそるおそる手を回してきた相手が、深い吐息をついていることに気付いても、言わずにいたなら良い
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相手と一緒にいるだけで、癒されたような気分になってしまう2人が愛おしいです。自分が落ち込んでいる時に、明るく溌剌とした相手を見ているとそれだけで、悩んだことが遠のいて楽になる気がして、「お手軽だな」と思えば思わず笑みがこぼれて。「なに笑ってるの?」と楽しそうな顔を眩しく見たら良い
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恋の熱を持たない、額へのキスが美しく見えますね。眠りについた相手を眺めているうちに愛おしさがじんわりこみあげてきて、静かに近づいて、起こさないように優しく唇を落として。この行為がなんの意味も持たないことは知りながらも、大切な人の眠りが安らかであるようにと深く祈ってしまったなら良い
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「接吻」の中で「手のひらの上なら懇願のキス」とありますから、手のひらの上にするキスに惹かれてしまいます。「お願い」だけを口にして、ゆっくりと腕を取って、身を屈めて、肌に重く口付けて。振り仰いだ先の瞳が揺れて、「イヤ」はもう口にできなくなっていることを知ってから、覆い被さったら良い
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こっそりと相手を盗み見ては思考を膨らませてしまう恋の形が、色めいていますね。目を見て話すことはできないけれど、相手が別の場所を眺めているとなればそっと視線を向けてじっとりと熱視線を注いで。「本当にこの人が好きだなぁ」と実感しながらも、口にする勇気はどうしても持てないままならば良い
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相手の物を食べる姿に、色気を感じてしまう人が罪深いですね。普段は品があって所作も丁寧な相手が、食べるとなった瞬間に大きく口を開けて唇を揺らしながら咀嚼をして幸せそうに頬を紅潮させているから、ついつい目を奪われてしまって。「なんかやらしいな」と、思考をじんわり染め上げられたなら良い
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「自分だけを見て」とは、どうしても口にできない不器用な人に惹かれます。本当は嫉妬心の塊で、その瞳に自分以外の人間を映すことを想像するだけで苛立ちが起きるのに、嫌われたくなくてワガママは押さえ込んで。たまに抱きついてはそっと頭の中で、「自分だけを見てほしいのにな」と考えていたら良い
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余裕を持っていた人が、相手を見ているうちに浮かされていく姿が甘美ですね。ペラペラと調子のいいことを口走っていたのに、真っ赤になって押し黙る相手から緊張が移ってしまって、言葉も浮かばずに喉だけが乾いて。「こんな姿を見せるつもりはなかったのに」と思いながらも、平静は戻らなければ良い
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緊張に身体を強張らせていた相手が、その指先や唇でゆっくり蕩かされていく姿に夢を見てしまいます。「固くならないでよ」と言われても意識してしまっていたのに、頬を撫でられて顎を捕らえられてキスを繰り返されたなら、頭が浮ついて少しずつ解けて。気付いたら力が抜けた状態で身を任せていたら良い
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「大切にしたい」と相手に対して抱いてしまう人が愛おしいです。見ていると、自暴自棄に生きてきて自己評価が極端に低いことが分かるから、もどかしさが湧いてどうにかしたいと思ってしまって。「君を大切にさせて」と口にして、「君を大切にしたいんだ」と重ねて、自身の愛の重さを知らしめたなら良い
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どうしたって相手に甘すぎる人が、いじらしいですね。甘やかしている自覚は十分にあるけれど、何をされてもその顔を目の前にしたら怒ることができなくて、ため息ひとつ「もうしないでね」で許してしまって。「好きになった方が負けって本当だよな」とは考えるものの、勝ちたいとは思えないでいたら良い
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誰もが可愛いとは言わない人を、可愛い扱いしてしまう姿に夢を見てしまいます。「どこが可愛いの」と周りに呆れられると、「どこもかしこも可愛いけどな」と平然と返して、そのくせに具体的な例は挙げなくて。「あの人の可愛いところには、誰も気付かなくていいんだから」と、内心で思っていたなら良い
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普段は穏やかで物静かな人が、相手にだけは喜怒哀楽をむき出しにされている姿が美しいですね。名前を呼ばれただけで顔を輝かせて、他の人間と話しているだけで苛立ちが生まれて、寄り添った時は甘えた顔をして。「この人といる時は自分が自分でなくなるな」と思いながらも、抜け出せなければ良い
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身近な相手にする片想いが、狂おしくも甘美ですよね。いつも隣にいて、いつも全てを聞いていて、相手が他の人を好きなことも、相手がきっと自分には振り向いてくれないことも知ってはいて、それでも諦められなくて。「残酷な立ち位置だよなぁ」と自身を笑いながらも、今日も"いい友人"でいたならば良い
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両想いだろうなとは互いに分かりつつも、「恋人」になることは選ばない2人が美しいですね。恋人になるのは簡単だけれど、もしなってしまったらいつか別れる日が来るかもしれないと想像して、その可能性が怖くて決定的なことを口には出さなくて。宙ぶらりんな今こそちょうどいいなと思っていたら良い
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「唇を触る癖がある人は甘えたがり」と言われていますが、相手に甘やかされたい時には無自覚に、唇をいじってしまう人が艶めかしいですね。「甘やかして」とは言えなくて、でも欲求を我慢できなくてもどかしくて、そっと指が唇に伸びていて。気付いた相手に「その癖やらしいよね」と与えられたら良い
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カッコいいと相手に言われたくて、無理に背伸びをしてしまう人がいじらしいですね。らしくもなく大人のフリをしてやっぱり上手くいかなくて空回って。「カッコいいって言われたかったのに」としょげたなら笑ってくる相手に、「そんなとこが可愛くて大好きなんだけどな~」と甘やかされてしまったら良い