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「撫でて」とねだる姿に、色っぽさを見てしまいます。頭を撫でられるなんて子供扱いと同じだと思いながらもどうしても、されたいと思ったなら欲望が消えなくて、頭を大人しく差し出して。「撫でてよ」とゆすればぎこちなく落ちてきた手に、頭の輪郭をゆるゆるたどられて、どうしてか泣きたくなれば良い
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「シガレットキスは、一晩のお誘い」という話があるので、色めいて見えて惹かれます。火がないからと相手が煙草をくわえた口で近づいてきたから、慣れで火を分け与えたものの、ニヤリ笑われるから頭が焼けて。「そういう話あったよな」と思い出して、細い一本をもてあそぶ指に目が吸い寄せられたら良い
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酔った時だけ素直になることができる人が、愛おしいですね。普段は決して自分からは言えないのに、アルコールで浮ついたなら「好き」と口にして、逃げかける身体をそっと指でとらえて、「聞いて」と甘えて。「酔ってるくせに」と溜め息を吐かれたら、「酔ってるから言ってるよ」とズルく言ったなら良い
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「初めて」のキッカケを掴めない、初々しい2人がいじらしいですね。流れなんて分からなくて、けれど直接的に口にするのは恥じらいからできなくて。互いに「向こうが言ってくれればいいのにな」と思いながら、いたずらに日々を浪費して。「初めてってどうしたら始まるんだよ」と、悩みに悩んだなら良い
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甘えるのが苦手だった人が、相手の甘さに溺れていくさまが魅力的ですね。甘やかされるのは子供扱いだと思って避けて生きてきたのだけれど、甘やかすのが好きな相手に出会ってしまったら欲が生まれて自分という形が崩れていって。2人きりになるなりピッタリくっついて、言外にねだってしまったなら良い
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優しい恋人に、「叱られたい」と願ってしまう人が可愛らしいです。なにをしても笑って許してくれる相手だから、優しくて好きだと思えるのだけれど、「一度ぐらいちゃんと叱ってくれてもいいのに」とワガママな欲望が芽生えてしまって。「ねぇ、叱ってよ」と、トンチンカンなお願いをしてしまったら良い
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相手に恋に落ちて初めて、嫉妬の感情を味わう人が美しいですね。自分という人間は余裕があると思っていたのに、相手と出会ってしまってから歯車が狂って、激しい嫉妬の感情に呑まれて支配されてしまうことが訪れて。「こうはなりたくなかったのにな」と、強く抱きしめながら小さく呟いてしまったら良い
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相手の魅力を十分に理解しているからこそ、不安になってしまう人が可愛らしいですね。こんなにも魅力的な人ならば、出会った人を片っ端から恋に落としてしまうだろうと想像して。相手の周りにいる人々がみな、油断ならない敵に見えてしまって。「バカだなぁ」と笑われても、むくれたままだったなら良い
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キスの際に無意識で、相手の身体に縋ってしまう人が艶めいていますね。固まったまま唇を受け入れたのに、キスを深められていけばいくほどに頭の芯がドロついて、身体からは力が抜けて足がフラついて。無意識で腰に手を回して力をこめて縋ってしまい、唇を離した後に行動に気付いて恥ずかしくなれば良い
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壁に密着しながらのキスの荒々しさが、魅惑的ですよね。グッと身体を壁に押しつけて、腕を捕らえて逃げ場を奪ってから口付けて。キスを深めれば深めるほどに身じろぎする相手の肢体を、肌で感じて。少しずつ力が抜けて倒れ込みそうになっていくのを、不自由な体勢で支えながらも夢中で貪ったならば良い
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年上の人間が年下の人間に甘えるのは、倒錯的な美しさがありますね。普段は自分が年上だからと世話を焼いて引っ張っているけれどもたまに、甘やかされたい衝動に駆られて。「年下に甘えたくなる自分っておかしいのかもな」と思いながらも逆らえなくて、「甘やかして」とそのままにおねだりしたなら良い
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目上の人間が目下の人間にする、「お願い」が艶めいて見えますね。立場上、危うさのあるお願いではなくて絶対的な命令だってできるのに、あえて「命令ではないから断ってもいいよ」と口にして。「今だけ隣にいて」と可愛らしいお願いを率直にぶつけて。忠誠心以外のなにがあるかを、見据えたならば良い
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疲れた時に、黙って相手から力をもらっている人の姿がいじらしいですね。ぐったりとしながらも身体を寄せてきて、額をコツンと重ねて深々と一呼吸ついて。「なに?」と尋ねられると「君から充電した」と答えて。相手がいないと生きていけないだという重い本性を、チラッとだけ覗かせてしまったなら良い
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普段は強がっている人が、相手からの褒め言葉に依存してしまう姿が甘美ですね。抱きしめられて「よく頑張ったね」と頭を撫でられたなら、いつも張り詰めている自分が溶けていく気がして、身を預けて「うん」と小さく返して。「もっとそう言って」と甘えて、降ってくる柔らかな言葉に身を浸したなら良い
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肌を重ねる時に、見られることを嫌がる相手が甘美ですね。だらしない姿を晒して百年の恋も醒められてしまうのが怖くて、「お願いだから暗くして」とねだって。視界が閉ざされた分、鋭敏になった聴覚や触覚でひとつひとつの快楽を拾い上げてしまって、今度は、声を耐えることに必死になってしまえば良い
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肌を重ねる時にしか、「愛してる」の言葉を口にしない人のズルさが魅惑的ですね。相手がグズグズに蕩かされて、ぼんやりとした瞳で見上げるばかりになった時に、かき抱いて「愛してる」と告げて。「こんなときにばっかり」と困惑する相手に、「こんな時にしか言えないんだよ」の現実を吐露したなら良い
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肌を重ねることに恥じらいはないのに、キスとなると途端に弱い人が愛おしいですよね。「目瞑って」と言われると意味を理解してすぐさま赤くなって、肩に手を置かれただけで薄く震えて、唇が重なればされるがままで。「これ以上のことしてるのに」とからかわれても、いつもみたいに言い返せなければ良い
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キスを愛しすぎている恋人達が、いじらしいですよね。「おはよう」の挨拶も「おやすみ」の挨拶も「行ってきます」の言葉も「おかえりなさい」の言葉も、キスなしではいられなくて、すぐに唇を与える習慣ができてしまっていて。肌を重ねるとなっても、キスから先に進むには長い時間を要したならば良い
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身体の関係から始まって、「付き合おう」の言葉なしにくっついてしまった恋人達の初めての、「愛してる」が魅惑的です。言ったなら後戻りができないことは分かっていて、後戻りできるようにしておこうかと考えるズルい自分もいて。それでも嘘は吐けなくて、真っ向から「愛してる」と愛を告げたなら良い
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流されて関係を持ってしまった人の、「2回目」が甘美です。1回目は理由があったからこそ大人として忘れることができたのに、2人とも忘れられなくてまた求めてしまって。今回はなんの言い訳も通用しないと分かりながらも身を寄せて、「いいの?」と躊躇いがちに尋ねた唇に熱いキスを落としたなら良い
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相手がいない将来は、どうしても思い描けない人が美しいです。「一生一緒にいようね」と誓ったわけでもないけれど、相手が自分の前から消えるなんて考えたこともなくて。「あの人がいなくなったらどうするの?」と第三者に尋ねられたら頭が真っ白になって、「生きていけない」と思わず溢したなら良い
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ふとした時にも、相手のことを考えてしまう恋の形がいじらしいですね。別段離れているわけでもないのに、相手がいないと「今は何をしているのかな」と考えて、話したいなと浮かんで、連絡したいなと思ってしまって。「好きなんだなぁ」と、自分がどれだけ染め上げられているかを実感してしまったら良い
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「名前を呼ばれること」に、人間は幸せを感じるようになっているそうですね。その話を聞いて真偽を疑いながらも、「名前呼んでよ」と相手に甘えてみたら、真っ直ぐに目を見つめられて優しく呼ばれてしまって。じんわりと胸が満たされて、「名前呼ばれただけなのに」と自分自身に戸惑ってしまえば良い
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「30秒間のハグ」はストレス軽減に効果的と言われているので、「癒して」を名目にして相手にハグをねだる人が、可愛らしいです。ギュッと抱きしめられた腕の中で、ゆっくりと30秒を数えているうちに、頭がフワフワ浮ついて。「もう30秒経ってない?」と尋ねられても、「まだ」とくっついたままなら良い
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褒められ慣れなかった人が、相手からの褒め言葉に、いちじるしく動揺してしまう姿がいじらしいですよね。少し褒めただけでビクッと震えて、「そんなことないよ」と反射的に否定してくるから、「言われるのイヤ?」と問いかけて。イヤじゃないのお許しを得たらたっぷりと褒めて、慣れさせてしまえば良い