226
2人きりになった瞬間に、呼び方を変える人が罪深いですね。人前では淡々とした話しぶりの相手が、2人となった瞬間に特別な呼び方をしてくるものだから、聞いた瞬間にカッと肌が熱を帯びるのが分かって。近づいてこられて甘く囁き落とされたなら煽られるばかりで、もう耳を塞ぎたくなってしまえば良い
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自分が相手に釣り合わない気がして、ウジウジと悩んでしまう人が、いじらしいですね。ずっと片想いをするものだと思っていたから両想いになれて夢心地だったのに、なってみれば「ふさわしくない」の考えが湧いて、人目を気にしてしまって。「他人なんか気にしないでよ」と微笑む顔を、仰ぎ見たなら良い
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周りから平凡だと思われている人が、周りから焦がれる視線を向けられている人に、重苦しく愛されている関係性に魅了されますね。第三者からは「どうしてあの人が」と釣り合わないように見えているけれど、当の本人は「この人しかいない」と思っていて、人目もはばからずに愛を伝えて、離さなければ良い
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ワガママを言われることに、相手からの愛を感じてしまう人が愛おしいですね。普段はキッチリとして、しっかり者の呼び声も高い人であるのに、2人きりになると、アレしてコレしてと子供がえりしてしまって。けれどそんな姿に「自分は特別なんだな」を感じて、頬を緩ませながら全部聞いてあげたなら良い
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キスで、相手の顔の造作のひとつひとつを辿っていく姿に魅せられてしまいますね。「好きだな」の気持ちが不意に溢れてしまったから引き寄せて、目蓋に鼻先に頬に耳にと順々に唇を落として愛を伝えて。最初は「子犬みたい」とくすぐったさに笑っていた相手の肌がじんわりと色づくのを、見守ったなら良い
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恋心を自覚してから、相手の美しさを次第に知っていく人が可愛らしいですね。友人と思っていたそれまでは、特別にその顔立ちや身体つきを見たことはなかったのに、恋に落ちてからは魅力的に見えて。「こんなに綺麗な人だったんだな」と思えば、かつての無自覚でいられた自分がもどかしく見えたなら良い
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相手の美貌に魅せられてはいるけれど、口にして褒めることはできない人がいじらしいですね。どれだけ見慣れても慣れはしなくて、ふと眺めながら「つくづく綺麗な顔してるよな」と感嘆していたら気付かれて。「この顔が本当好きだね」と距離を縮められるから、内心は焦りつつも口は開かなかったら良い
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「恋人」の名前がついたからこそ距離を掴みかねて、相手と離れてしまう人が愛おしいですね。友人だった頃は気にせずに、腕を触ったり肩を引き寄せたりしていたのに、恋人となれば全ての行動に意味がある気がして足が竦んで。「なんで反対になってるんだろ」と迷いながらも、問いかけられなかったら良い
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「愛してる」のかわりに「ごめんね」を言ってしまう関係に、胸を締め付けられますね。好きの気持ちには常に後ろめたさが付きまとって、それでも諦めることはできなくて。「ごめんね」と口にしながら、優しく身体を抱き寄せて。「謝らないでよ」と小さく微笑む相手の顔を、目の奥に焼き付けたなら良い
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相手のことを魅力的だと思うばかりに、隙だらけだと歯痒くなってしまう人が、いじらしいですね。そっと触れる指やチラリと見える肌やふっと耳を掠める声に煽られて、こんな姿を他人が見たらどう思うかと心配になって。相手は自分にだけ、そんな隙をあえて見せていることには、気付かないでいたら良い
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誘い方なんて分からないから、直接的に口にするおねだりをする人が、愛おしいですね。ふっと視界に入った唇が艶めいて見えるから眺めてから、「キスしたい」と手を引っ張って。「それ以外の誘い方を知らないの?」と薄く微笑んだ相手が、けれど覆いかぶさってくるから、似たもの同士なんだと知れば良い
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「ご褒美」と聞いて、やらしい想像を勝手に膨らませてしまう人が可愛らしいですね。努力が実を結んで褒められて、「ご褒美をあげないといけないね」と言われるから、一瞬で全身に熱い血が回るも、実際はお高い食事をご馳走されただけで。「……嬉しいのは嬉しいんだけど」と、よく味わえなかったら良い
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「お仕置き」と聞いて、やらしい想像を勝手に膨らませてしまう人が可愛らしいですね。失敗をした結果、相手に「お仕置きをしなきゃいけないね」と言われるから、一瞬で脳内が桃色に染め上げられるも、実際は難解な宿題を出されただけで。「勘違いするのが普通だろ」と思いつつも、手が進まなければ良い
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普段は強気に出ているくせに、相手がいなくなったらと考えただけで弱ってしまう人がいじらしいです。「1人になったらどうするつもり?」と不意に尋ねられて、そんな想像なんてしたことがなくて、してみれば指先から冷えていくような錯覚がして。「1人になんてならない」と、強情な甘え方をしたら良い
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色素が薄い人は、血のめぐりによって虹彩の色が変化することがあるそうですね。普段から、相手の瞳を美しいと思って眺めているから、抱き寄せた時に見える色が少しだけ変わることがたまらなく見えて、ますます自らが煽られて。「色の変わらない宝石よりも、ずっと貴重だな」と価値を噛み締めたなら良い
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肌を重ねている時に、唇を噛み締める相手に「噛んでもいいよ」と自らの指を差し出す人が甘美ですね。必死に声を耐えて唇に傷を作っていたら、指を口元に差し出されて「噛んでもいいよ」と言われてしまって。ボンヤリと熱に浮かされるままにクッと噛み締めて、硬い骨の感触まで甘ったるく感じたなら良い
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普段は表情も口調も淡々として感情が読み取りにくいのに、肌を重ねている時だけ、声や肌が雄弁な人が艶めかしいですね。いつもは変わらない表情が、クッと歪められて狂おし気に真っ赤な唇を噛んで、甘い声をしきりに漏らしているものだから、その違いに煽られてどんどん深みにはまってしまったなら良い
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常日頃は言葉にできないのに、ふとした時に突然に、愛を言葉にしてくる人がズルくて魅力的ですよね。「好きだよ」と言われても、「ハイハイ」とそのまま流すのが習慣なのに、眠りに落ちる前に抱きついてきたと思ったら、「ちゃんと好きだよ」と小さく告げてきて。その破壊力で相手を悶絶させたら良い
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疲れても弱音を吐けない相手を、「お疲れさま」と抱きしめる人が美しいですね。何も言いはしないけれどその顔が淀んでいるのが分かるから、黙って手を広げて、倒れ込んできた身体を優しく抱きしめて。「お疲れさま。頑張ったね」と口にすれば、首元に顔を擦り付けてくる素直さに、笑みがこぼれたら良い
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相手に釣り合いたくて、何も言わずに必死で努力をする人が、いじらしいですね。相手のことを眩しい存在と仰ぎ見ているから、隣に並ぶにはもっと頑張らなければいけないなと考えて、身なりや言葉遣いや立居振る舞いに気を配って。「最近ますます可愛いね」と言われたなら内心、天にも昇る心地ならば良い
246
緊張するとすぐさまに、肌を赤く染めてしまう人が可愛らしいですね。何度だって抱き寄せられてきたのに、相手の熱と匂いを感じた瞬間に頭の芯が熱くなって、じわじわと色づいてしまうのが分かって。「いつも赤くなるよね」と耳を撫でられれば逃げる術はなくて、雄弁な自分の肌を恨めしく思ったら良い
247
色めいた空気になった瞬間に、饒舌になってしまう人が可愛らしいですね。ふと相手と目が合って、視線が唇に注がれたのが分かったから、「キスするんだな」と思った途端に落ち着きが吹き飛んで。「あのさ、」と関係ないことをベラベラ話そうとして、「黙って」と頬を撫でる指先に耐えきれなくなれば良い
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普段は喋ったり動いたり常に落ち着きがない人が、キスをする時だけ静かになってしまう姿に惹かれますね。忙しなく稼働している口元がキュッと引き締まって、瞑られた目元がうっすらと震えているから、いつもとの違いが際立って。「こんなの反則だろ」と、可愛さのあまりに重ねる唇も震えてしまえば良い
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自分が可愛いことも、その可愛さに相手が弱いことも、十二分に理解している人が罪深いですね。怒ろうとしても、腕をゆるく掴まれて上目遣いに見つめてこられると、怒りなんてすぐに消え失せてしまって。「こうやってやったら許されると知ってるんだな」と悔しくても、そのあざと可愛さに屈服したら良い
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「可愛い」と言われることを嫌う人を、可愛いと思ってしまう人が、愛おしいですね。「カッコいい」と褒めれば自信たっぷりなのに、「可愛い」と褒めれば「可愛くはないんだけど?」と不満気に、すぐに言い返してくる姿がどうしても可愛らしくて、笑みを溢してしまって拗ねられてご機嫌取ったなら良い