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恥ずかしいし悔しいから絶対口にはしないのだけれど、相手の顔が好みでたまらない人は可愛らしい。相手が見ていない時だけ焦がれる瞳を向けてこちらを向かれたら目をそらして、相手が寝ている場面に遭遇したらこっそり写真を撮って宝物のようになにかにつけて見返したりしている不器用な人は良いですね
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見えるかどうかギリギリの場所に刻みつけるキスマークが色めいていますね。見えたらいけないの意識はもちろんあるけれど、見せつけてやりたいとの独占欲を含んだ欲望が消えなくて。服を着たら見えないだろうけれど、服を着る時に相手が必ず思い出してしまう箇所にわざと、唇を寄せてしまったならば良い
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一度でも口にしたら後戻りが出来なくなる気がして、「愛してる」の一言は声にできない人が愛おしいです。自分が相手に抱いている特別な感情の名前は知っているけれど、今の居心地のよい関係が、一回の言葉で崩れてしまうことを恐れてしまって。気軽な「すき」の言葉だけに、逃げ込んでしまったなら良い
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触れ合う経験がなかった人が、相手で知ってしまってからのめり込んでいく姿が耽美ですね。それまでは「好き」で終わっていたのに、知ってからは「触られたい」が生まれるようになって、不器用にねだって。身体をすべる指に頭をボンヤリ熱くして、「君って欲しがりだったんだね」とからかわれたら良い
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撫でるという行為に、上下関係がひそんでいるのが甘美ですよね。頭を撫でられることが躾けられているようで最初は嫌がっていた人間が、次第にその歪さに惹かれていって、相手に撫でられる度に恍惚を感じるようになって。最後には自ら頭を差し出して「撫でてください」とお願いするようになったなら良い
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いつもは笑顔を常に絶やさず本心も見せない人が、酔っ払うと無表情でぶつかってくる姿が愛おしいです。普段だったら決して口にしないであろう、「好き」の二文字をクッキリと口にして。「君はどう思ってるの?分かんないから…いっつも不安だよ」とじいっと見つめながら迫って、相手を陥落させてほしい
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髪の毛を撫でる仕草に、深い愛を見てしまいますね。普段は気ままな相手が突然に身を任せてくるから、野良猫のように見えて可愛らしくて、毛並みを整えてあげるつもりで手を伸ばして、ゆっくりと髪を梳いてみて。見え隠れする耳が次第に色づいていくから、ますます撫でくりまわしたくなってしまえば良い
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ふざけていたつもりが、後戻りができなくなる恋人達に、夢を見てしまいます。ふとその線が以前よりもほっそりとしたように見えたから、「痩せた?」となんの気なしに触ってみたら甘い声を途端にあげられて。「……今のなし」とじわじわ赤くなる顔を見ているうちに、胸のうちがざわついてしまったら良い
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普段は素直になれない2人の内の片方が酔っ払い、片方は素面の状態で、酔っ払いが「愛してる」と告げる話が好きです。「普段はそんなこと言わないくせに」と怒れば「素直じゃないんだ」と言い「明日には忘れてる」と呟けば「忘れない」と返し、翌日酔っ払いは忘れて1人だけの切ない秘密になるのが素敵
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同棲を始めるきっかけになる「合鍵を渡す」行為に夢見ています。関係に名前を付けないまま家に入り浸るようになって、ある日帰ろうとしたら「あげる」と思いつめた相手になにか握らせられるから、こわごわ手を開くと合鍵があって「…これって」と「恋人」の二字が浮かんで急に恥ずかしくなったら可愛い
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寛大な相手だからこそ、束縛されたいと願ってしまう人が罪深いですね。誰の話をしても楽しそうに聞いてくれる優しさが好きだとは思うのに、誰かの話をしたら嫉妬してくれてもいいのになとよぎってもしまって。「自分だけを見て」と必死に縋られてみたいとの欲を、まっさらな相手に抱いてしまったら良い
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相手を知って初めて、「触られたがり」であることを知ってしまう人が可愛らしいですね。それまでは他人に距離を詰められると「嫌だな」と感じていたのに、相手とは寄り添う距離にいないと不安で、偶然に触れ合うだけでも胸が高鳴って。「好きな人に触られるのって幸せなんだな」と噛み締めたら良い
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相手からの痛みを愛おしいと感じてしまう、歪さを内包した愛に惹かれます。常日頃は温和で、棘のある言い方ひとつしない相手が、肌を重ねる時に我を失って手首を掴んできたことを思い出して。思い出せば肌が興奮でざわついて、少しばかり赤い身体にそっと口付けて「消えないでほしいな」と考えたら良い
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「君なんて好きになりたくなかった」と告げる話が切実で美しくて好きです。相手はそれを聞いて「ごめんね」と困ったように笑う人でも、「俺だってお前を縛りたくなかった」と泣く人でも、「あなたの人生滅茶苦茶にしてあげるね」と楽しそうな顔をする人でもどれも良い。後悔しかない恋もまた運命的です
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相手を顎で使う高慢な人間と、素直に相手に使われている従順な人間がいて、周囲は分かりやすい上下関係だと見ているが、実は高慢な人間こそ従順な人間に依存していて気を引くために我儘を言っていて、従順な人間は我儘きく代わりに主導権を握っているという、見た目と上下関係が逆さまの2人が好きです
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相手と離れて初めて、自分がどれだけ想っているかを突きつけられる人がいじらしい。普段は強気で1人で生きていけると自信を持っていた人が、離れた瞬間に心に空白を感じてしまって。顔が浮かんでは離れなくて何をする気も起きなくて、「知りたくなかったな」と自分の弱さを嫌と言うほど実感したら良い
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大切にしたいと思うばかりに、手を出すことができない臆病な人が美しいですね。相手に対して欲を感じる自身を、穢れていると思っていて、こんな手で触ってはいけない人だと焦がれる気持ちを強くして。首筋に浮かんだ汗粒を見た瞬間にグラついてしまうのに、目を逸らして今日もいい人のままでいたら良い
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相手の腕の中で眠りにつくという姿には、優しさがあります。「抱きしめさせて」と恋人に言われたから抱きしめられたまま眠ったら、目が覚めてもその腕の中に捕らわれたままで、起きようと恋人の名前を呼んでも動く気配すらないので「きっと嫌なことがあったんだ」と回された腕に手を重ねてしまえば素敵
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相手の顎に指をかける姿に、イケナイものを見てしまいます。「悪い子」と叱りながらその顎に触れて、目を逸らすことを封じるためにじっとりと眺めて。指の腹でもてあそんで、震える唇を親指で押して。次第に強張る身体に「どうしたの?なにか期待してるの?」と問いかけて、さらにいじめてしまえば良い
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我が儘な人と世話焼きな人のカップルがいたとして、我が儘な人は世話焼きな人に堂々と「お前は俺のことで一生困ってればいい」と言い放って欲しいし、世話焼きな人は我が儘な人に対して「一生君のことで頭悩ませていたい」と密かに願っていて欲しい。割れ鍋に綴じ蓋な関係であって欲しい
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お揃いの指輪なんて買えない事情を抱えた2人が、相手の左手薬指にキスを落とすのがほろ苦くて好きですね。恋人に「覚えていてね」と囁かれて左手を取られて、薬指に長いキスを落とされて「ここは僕のものだってこと」と微笑まれるから、なんの意味もない行為だって分かっているのに幸せに震えれば良い
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1人で今まで生きてきて、自身を強いと思っていた人が、相手に甘やかされてダメな人間になってしまうのが可愛らしいです。数日間離れていただけで顔が思い浮かび続けて消えなくて、「早く会いたい」と思ったら止まらなくなってしまって。「いないと生きていけないんだ」と、弱くなったことを知れば良い
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顔が好きすぎるあまりに、相手の美しさにいつまで経っても慣れない人が愛おしいです。出会ってからは長い月日が経っているのに、今でも見ると「綺麗な人だな」の感情が芽生えて、胸が高鳴ってしまうことを止められなくて。「また見てたでしょ?」と笑ってくる顔も、今もまた新鮮に輝いて見えたなら良い
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自分よりも他の誰かの方が、相手を幸せにできるのではないかと悩んでしまう人が、いじらしいです。相手ならば自分以外の人間を選ぶことができて、その人こそが運命かもしれないと、見たこともない存在に怯えて。「もっと自惚れてよ」と、優しく叱られてどれだけ大切かと語られて説き伏せられたなら良い
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敵対関係BL好きです。愛が芽生えても必ずやってくる、殺さなければ殺される瞬間。その時どんな行動を取るか。前に「殺さなければいけないとなった時、それでも相手を殺せないのが攻め、殺さなければいけないとなった時、きちんと相手を殺せるのが受け」って呟きを見かけて、秀逸な回答だと思いました