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苦しさを口にできない人を、黙って慰める姿に深い愛を見て胸ときめきます。辛さを一人で抱え込んでしまう人が、「つらい」の一言すらもらさずにただ膝を抱えているから。背後からその身体を抱き込んで、そっと腕を回して「大丈夫だよ」を繰り返して、その固い身体が弛緩するまで付き合ってあげたら良い
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相手の目に届かない場所につけるキスマークが甘美ですね。肌を重ねている瞬間に唇を寄せて真っ赤な跡を残して。相手が眠りについてから指でスルスルと跡をなぞって、「まるで所有印みたいだな」と考えて、「このまま君が僕だけのものになってくれたらいいのに」と願いのキスを再び落としてしまえば良い
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自分の容姿に自信がなかった人を、深い愛情で包んでしまうのが好きですね。「綺麗だよ」と言えば「綺麗なんかじゃない」と泣きそうな声で呟く相手の、ありとあらゆるところに唇を落として。「この額も髪も頰も瞳も唇も…全てが特別だよ。神さまがとっておきに作ったんだ」と優しく告げて泣かせてほしい
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「指を舐める」という行為には、倒錯した美しさが詰まっていますね。相手への恋心が募ったあまり指の一本一本にすら胸が乱れるようになって、「舐めさせて」と夢中でねだって許しを得るなり口に含んで。「美味しくないよ」と頰を赤くした相手に「美味しい」と真面目に答えて、ねっとり舌を絡めたら良い
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キスをしている瞬間に、目を開けて相手を見ている人が美しいです。相手には閉じるように言うのに、自分はこっそりと目を開けて、唇を重ねている姿を見つめて。赤く色づいた肌や蕩けた表情や息をこぼす姿を全て視界におさめて。「こんな姿を見ることが出来るのは自分だけだ」と考えて恍惚としたなら良い
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どんなにつらいことがあっても、涙の一粒も流せないどころか、苦しげな顔ひとつできない悲しい人に惹かれます。「なんで泣かないんだよ」と問い詰めれば「泣く方法は知らないから」と笑顔で返されるから自分の方が苦しくなってしまって目に涙が浮かんで「君は優しい人だよね」と穏やかな声を聞けば良い
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体格差のある恋人達は抱き込む形で座っていると可愛らしく映りますね。体格の優れた側こそ甘えたがりで、後ろから劣る側の身体を抱き込んで細い肩に頭をのせて息を吸い込み「ちょっとだけこうさせてて」とこぼし、劣る側は肩にのっかった頭を優しく撫でて「甘えん坊だね」と嬉しそうに笑っていたら素敵
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「お仕置き」の名目で肌を重ねる姿からは、禁忌の香りが立ち上ります。相手を足元に跪かせて、悠然と見下ろしながらその顎するりと撫でて「お仕置きするよ」と告げて。震えた身体に「なんで嬉しそうにしてるの?お仕置きなんだから喜んじゃダメだよ」と囁いてから、まず1つ命令を口にしてあげてほしい
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「相手の声に勝てない」という弱みを抱えた人が愛おしいです。声が好きだから、耳元で囁かれたらば身体から力が抜ける気がして、「好き」や「愛してる」を言われたら熱が上がって堪らなくなって。「君も好き?」と問いかけられたら、無視したいと思うのに結局、大人しく頷くことしか出来なければ良い
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疲れても弱音を吐けない相手を、「お疲れさま」と抱きしめる人が美しいですね。何も言いはしないけれどその顔が淀んでいるのが分かるから、黙って手を広げて、倒れ込んできた身体を優しく抱きしめて。「お疲れさま。頑張ったね」と口にすれば、首元に顔を擦り付けてくる素直さに、笑みがこぼれたら良い
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どうしても素直になれない人が、酔ったフリをして相手に甘える姿に心を掴まれます。「酔った」と宣言してもたれかかれば、「しょうがないなぁ」と楽しげに微笑まれて。「普段の君も可愛いけれど、こういう君も最高に可愛い」と言われてしまうから、アルコールのせいではなくてじわじわ肌が色付けば良い
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目を瞑ってキスを受けている恋人の姿を、いつもこっそりと目を開けて見つめている人にフェティシズムを刺激されます。普段は見れない、うっとりと夢見心地の顔や、キスを深めると眉を寄せる熱っぽい顔を見れば陶酔がますます深まって。「これは僕だけが見れる顔だな…」と大切な記憶にしまい込めば良い
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目覚めた2人が、抱き合って起き上がれなくなってしまうのが可愛いです。「もう、起きなきゃ…」と言ってはみても、「もうちょっとこうしてようよ」と甘えられてしまったらはねのけられなくなって。「朝起きても君がいてくれるなんて贅沢だな」と言われたら赤くなって、顔も見れなくなってしまえば良い
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「可愛い」と言われ慣れない人が、毎日毎日相手に「可愛い」と繰り返される内に、自分に自信が湧いていくのが素敵です。最初は「可愛い」と言われると「可愛くなんてないからね」や「からかうのやめてよ」と赤くなっていたのに、気がついたら「可愛い」と言われても「ハイハイ」と笑うようになれば良い
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酔っぱらっても「好きだよ」ひとつ言えない不器用な人間が、言外に意味を込めて「酔ってるんだ」と告げるのが好きです。言いながら抱き寄せるのでも、言いながら服を脱ぐのでも良い。相手は「本当に酔ってるんだね」と楽しげに笑っていても、「明日になったら忘れるの?」と寂しげに尋ねていても良い
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尾崎紅葉と泉鏡花は「稀有の師弟」と呼ばれるほど結びつきが強く、鏡花は他の弟子に引かれるほど従順で可愛がられ、芸者とできたことが露見した際に「俺を捨てるか女を捨てるか。さあ、どっちだ」と紅葉に迫られて「女を捨てます先生」と答えて実際に捨て、その罪のため紅葉から「折檻」されたから凄い
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酔うと途端に素直になってしまう人は愛おしいですね。普段はそんなことしないのにくっついてきて、普段はそんなこと言わないのに「好きだよ。君も僕のこと好きでしょう?」と言ってきて。相手はタチの悪い酔っ払いだと分かっているのに次第に自分の頭もぐずぐずに溶かされてきてしまえば可愛らしいです
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幸せすぎて泣いてしまうという、あたたかい一瞬に惹かれます。どんなにつらい時でも苦しい時でも、歯を噛み締めて耐えて表情すら変えずにやり過ごしてきた人が、ありあまる優しさを相手に与えられて、混乱している内に気付けばボロボロ涙をこぼしていて「泣きたくないのに」と不器用に顔を拭ったら良い
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生い立ちの悲惨さから、どんなにつらくても笑顔を崩せない人が愛おしい。自分の過去について淡々と語っている内に相手こそ苦しげに顔を歪めて、気づけば泣きながら「なんでそんな話笑ってできるんだよ」としぼりだしていて。けれど本人は朗らかに笑いながら「笑うことしかできないから」と返してほしい
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相手が泣いている場面に遭遇した時、「どうしたの?」「何があったの?」とは一言も聞かない人が好きですね。ただ相手を、きつく抱きしめて自分の胸に泣き顔を隠させて、背中を優しく撫でさすって。「大丈夫だよ…大丈夫だから。僕はここにいるから」と繰り返して、相手を落ち着かせてあげてほしいです
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キスマークや噛み跡は、付ける過程にも夢がありますが、付けた後の姿にも艶めかしさが漂いますね。事後に胸元の赤くなった跡に手を滑らせて恋人が「この跡を見る度に、君は僕のもので、僕は君のものだということを思い出して」と甘く囁き落としてくるから、翌日からふとした時にうっとり思い返せば良い
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あまりにも相手が可愛すぎて、抱き締めてしまって離れられなくなる姿に惹かれます。ふとした言動に引き寄せられて愛おしさがこみ上げて、手中にしたら甘い体温に癒されてしまって。「可愛いなぁ、君は。可愛すぎる。どうしてそんなに可愛いの?」とバカみたいに尋ねながら、ゆらゆら揺れてしまえば良い
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人前ではしっかりした頼れる人の姿を崩せない人が、たった1人の前では弱った顔を見せるのが愛おしいです。黙って肩にもたれかかったら黙って髪を撫でられるから、気持ちよくて身を委ねて、「好きなだけここにいて。隣にいてあげる」と穏やかに微笑まれて泣きたくなりながら「ありがとう」と言えば良い
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甘いものを食べると精神的に満たされるため、甘いものを頻繁に食べる癖のある人は、寂しがり屋と言われているそうですね。相手を知る前は、空白を感じるとすぐに甘いものに手を伸ばしていた人が、相手に充足させられてからは癖がなくなって。「どうしてだろう」と考えて、出た答えに赤くなったら良い
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遺灰をダイヤモンドに加工できる技術はロマンチックで耽美ですよね。愛しい人が亡くなってなお相手の存在を常に身近に感じていたくて、遺灰をダイヤモンドにダイヤモンドを指輪に加工して左手薬指に飾り、物言いたげなきらめきを見つめ「これでもう離れられないね」とうっとり口付ける人なんて素敵です