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5-11歳のお子さんのオミクロンに対するワクチンの有効性。
2回接種することが効果を発揮する上で大切なことがわかります。
1回接種のみ:感染予防 24%、入院予防 42%
2回接種:感染予防 65%、入院予防 83%
完璧なものではないにせよ、多かれ少なかれコロナから身を守ってくれる有効な方法です。
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重症化リスクがなくワクチン接種を完了している方は軽症コロナを疑う状況であれば医療機関を受診する意義は低いです。
その方が受診しても、PCR検査を受け、市販でも手に入る薬が処方され、自宅安静になります。
これが「医療逼迫」の一因を担うなら、避けられる要因です。
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自宅療養にあたりアセトアミノフェン(タイレノール)の使い方を覚えておくと良いと思います。特別な事情がなければ1日あたり3g(3000mg)を超えない範囲なら安全に使用できます。「市販薬が効かない」とおっしゃる方は投与量が少ないです。1回あたり最低400-600mgをコロナの熱や痛みに使用できます。
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濃厚接触者の待機期間が5日間に、2日間の検査陰性が確認されれば3日間で解除という方針になりました。
この待機期間に最も大切なことは、症状が出現しないかを慎重に観察することで、症状が出現した場合には、みなし陽性で感染者としての「隔離」が必要になります。
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NYにおけるBA2.12.1の感染流行では、自己検査キットの配布(外来でではなく政府から自宅へ)→診療は全て遠隔診療へ誘導→処方薬は郵送という流れが現場の医療者の感染リスクおよび負担を大きく軽減しました。日本国内でもそれに近い取り組みをしている自治体もあるようで、良い流れだと思います。
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コロナ感染後には、心筋梗塞や脳梗塞のリスクが増加することも知られていて、必ずしもコロナが「重症化」しなくとも、こういった病気で命を落としてしまう方もいます。
しかし良いニュースとして、ワクチン接種がコロナ感染後の心筋梗塞や脳梗塞のリスク低減とも関連したことが報告されました。
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新たに新型コロナが発覚した場合、「濃厚接触」はどこまで遡ればよいでしょうか?
答えは、2日間です。発症または検査陽性から2日前までに濃厚接触者になり、その方たちが自宅待機となります。
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こちらは埼玉県が作っている症状緊急度判定のAIです。現在救急外来はどこも混み合っていると思います。週末はスタッフも少なく、さらに混み合います。発熱などお困りの症状がある方は、まずはこのようなものを参考に、自宅療養できるかを判断されることをお勧めします。
saitama-aiqqsoudan.com
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サル痘ウイルスは、今までのところ98.8%が男性、しかも比較的若い男性に集中しています。幸い多くが軽症なのは、この世代に流行しているからという理由もあります。
性交渉に関連した感染伝播が大半で、感染はコントロールしやすいなど楽観的な見方もできますが、そう単純でもありません↓
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コロナの感染者が増え続けている状況で「医療逼迫」が叫ばれていますが、重症化リスクがなく、ワクチン接種が完了している方は、「コロナかな?」と思って反射的に医療機関を受診するのではなく、自宅で検査を受けましょう。
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そもそも医療機関を受診する意義は低いです。なぜなら、その方が受診しても市販で手に入る薬が処方されるだけだからです。また、証明書は自己検査をもとに多くの自治体が発行しており、医療機関受診を必要としません。企業も証明書を求めない、求めるとしても自治体に誘導する取り組みが必要です。
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夜中にエアコンを使っている方も多く、喉の痛みを「エアコンのせい?」としてしまい、コロナの初期症状とともに外出したり友人と会ったりして感染伝播を起こしてしまうケースもあるようです。感染者が増えており、「エアコンのせい?」と思っても、「でもコロナかも?」と休みをとることも大切です。
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サル痘感染者が国内でも報告されました。世界中で1万人をはるかに上回る感染者が出ていることから、遅かれ早かれ国内でも報告されることは予想できていたことだと思います。
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苦しく感じるのか、せっかくマスクをされていても咳をする際や話をする際に限ってマスクを顎に下ろしてしまったり外してしまったりする方を一定数お見受けするのですが、咳をする時、話す時こそ実はマスクの活躍の時です。
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数人で会食していて、その日は皆さん元気でも、翌日やその翌日にうち1人でもコロナの症状を発症したら、会食に参加した方は全員濃厚接触になってしまいます。発症前から、ウイルスは体の中で増えていて、周囲に感染させることもできてしまうのです。
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ワクチン接種は、相変わらず体を守る有効な方法の一つです。接種後にコロナに感染してしまう方のエピソードを見て、「意味がないのでは?」と疑問に思われるのも自然なことです。しかし、ワクチン接種は大きく二層のブロックをもたらしてくれているのです。
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せっかく感染予防のためにマスクをするなら、口もとだけでなく鼻も覆いましょう。鼻を出して呼吸をされるなら、そのマスク、残念ながら口もとを隠すことにしか成功していません。
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現在流行中のBA.5は免疫から逃れる力が高く、若い方でも2回接種では不十分な可能性が高いです。12歳以上の方は3回目接種の対象となっていますので、2回受けて終わりにしていた方も、BA.5対策と考え、追加接種をご検討ください。感染流行中ですが、遅すぎるということはありません。
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ご参考までに、私の書籍では論文255本の引用をしたのですが、なんと某編集者さんの校閲の方は引用元の論文を全て開き、私の記載と論文の記述に違いがないかを全て確認されました。私が「1割」と記載していたところ、引用論文では9%だったと報告しており、「1割でOK?」と確認が入ったレベルでした。 twitter.com/nhk_kurogen/st…
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非正規の抗原検査キットが話題になっていますが、抗原検査自体が持つ限界も知っておく必要があります。感染者が、正規の抗原検査キットを用いても陰性になる「偽陰性」の可能性があり、感染流行が悪化すればするほどその確率は高まります。症状があれば、「陰性」確認で外出というのは避けましょう。
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感染している確率が「半々ぐらい」の時に、抗原検査を確認して「陰性」と出たとき、それでも自分が感染している確率はまだ25〜30%ぐらいあります。「いや、8割ぐらいの確率で感染してるけど念のため抗原検査」の場合には陰性でも6割ぐらいの確率で感染しています。
抗原陰性でOKルールは間違います。