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サル痘感染者が国内でも報告されました。世界中で1万人をはるかに上回る感染者が出ていることから、遅かれ早かれ国内でも報告されることは予想できていたことだと思います。
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夜中にエアコンを使っている方も多く、喉の痛みを「エアコンのせい?」としてしまい、コロナの初期症状とともに外出したり友人と会ったりして感染伝播を起こしてしまうケースもあるようです。感染者が増えており、「エアコンのせい?」と思っても、「でもコロナかも?」と休みをとることも大切です。
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そもそも医療機関を受診する意義は低いです。なぜなら、その方が受診しても市販で手に入る薬が処方されるだけだからです。また、証明書は自己検査をもとに多くの自治体が発行しており、医療機関受診を必要としません。企業も証明書を求めない、求めるとしても自治体に誘導する取り組みが必要です。
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コロナの感染者が増え続けている状況で「医療逼迫」が叫ばれていますが、重症化リスクがなく、ワクチン接種が完了している方は、「コロナかな?」と思って反射的に医療機関を受診するのではなく、自宅で検査を受けましょう。
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サル痘ウイルスは、今までのところ98.8%が男性、しかも比較的若い男性に集中しています。幸い多くが軽症なのは、この世代に流行しているからという理由もあります。
性交渉に関連した感染伝播が大半で、感染はコントロールしやすいなど楽観的な見方もできますが、そう単純でもありません↓
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こちらは埼玉県が作っている症状緊急度判定のAIです。現在救急外来はどこも混み合っていると思います。週末はスタッフも少なく、さらに混み合います。発熱などお困りの症状がある方は、まずはこのようなものを参考に、自宅療養できるかを判断されることをお勧めします。
saitama-aiqqsoudan.com
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新たに新型コロナが発覚した場合、「濃厚接触」はどこまで遡ればよいでしょうか?
答えは、2日間です。発症または検査陽性から2日前までに濃厚接触者になり、その方たちが自宅待機となります。
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コロナ感染後には、心筋梗塞や脳梗塞のリスクが増加することも知られていて、必ずしもコロナが「重症化」しなくとも、こういった病気で命を落としてしまう方もいます。
しかし良いニュースとして、ワクチン接種がコロナ感染後の心筋梗塞や脳梗塞のリスク低減とも関連したことが報告されました。
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NYにおけるBA2.12.1の感染流行では、自己検査キットの配布(外来でではなく政府から自宅へ)→診療は全て遠隔診療へ誘導→処方薬は郵送という流れが現場の医療者の感染リスクおよび負担を大きく軽減しました。日本国内でもそれに近い取り組みをしている自治体もあるようで、良い流れだと思います。
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濃厚接触者の待機期間が5日間に、2日間の検査陰性が確認されれば3日間で解除という方針になりました。
この待機期間に最も大切なことは、症状が出現しないかを慎重に観察することで、症状が出現した場合には、みなし陽性で感染者としての「隔離」が必要になります。
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自宅療養にあたりアセトアミノフェン(タイレノール)の使い方を覚えておくと良いと思います。特別な事情がなければ1日あたり3g(3000mg)を超えない範囲なら安全に使用できます。「市販薬が効かない」とおっしゃる方は投与量が少ないです。1回あたり最低400-600mgをコロナの熱や痛みに使用できます。
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重症化リスクがなくワクチン接種を完了している方は軽症コロナを疑う状況であれば医療機関を受診する意義は低いです。
その方が受診しても、PCR検査を受け、市販でも手に入る薬が処方され、自宅安静になります。
これが「医療逼迫」の一因を担うなら、避けられる要因です。
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5-11歳のお子さんのオミクロンに対するワクチンの有効性。
2回接種することが効果を発揮する上で大切なことがわかります。
1回接種のみ:感染予防 24%、入院予防 42%
2回接種:感染予防 65%、入院予防 83%
完璧なものではないにせよ、多かれ少なかれコロナから身を守ってくれる有効な方法です。
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感染者が増加傾向で、不安を持たれている方もいるかもしれません。ワクチン3回接種の効果は確実にあり、私たちは重症化リスクのある方への治療薬も持っています。引き続き、感染予防策を淡々と続けていきましょう。
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コロナワクチンの3回目接種はなぜ重要なのでしょうか。
BA.5に対するデータは不足していますが、BA.1流行時のデータでは、COVID-19による入院に対して、2回接種でのワクチンの効果は61%でしたが、3回目(ブースター)接種後の効果は85%〜92%に増加していました。
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【自宅療養になったら】
• 部屋を分け、室内はこまめに換気をしましょう
• 感染者のお世話はなるべく持病のない限られた方で行いましょう
• 共有部分はなるべく減らす工夫を、どうしても共有しなくてはならない箇所はこまめに消毒
• 同居している方も定期的に熱を測るなどの健康観察をしましょう
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過去に感染した人がワクチン接種を受けることで、免疫の「幅」も広がることが示唆されています。
この「幅」によって、感染による免疫が働きにくい新たな変異ウイルスが登場した際にも、そのウイルスに対応できる可能性が高まるのです。
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一度感染した人でもワクチン接種を受ける意義があります。
新型コロナウイルスに一度感染した人でも、獲得した免疫が時間とともに減衰したり、新型コロナウイルス自体が次々と新たな変異を獲得したりといった変化のある中で、不運にも再度感染してしまう可能性があることが知られているからです。
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改めて、マスクの使い方の確認をお願いします。
屋内や人混みでは、ただ「マスクを装着する」ではなく、十分にフィットさせたサージカルマスクやKN95マスク、また、サージカルマスクの上から布マスクを装着するなどの工夫で感染リスクを低下させることができます。
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Qマスクを着用すると体温が上がるか?
A暑熱環境における 1 時間程度の軽度の運動、あるいは 20 分のランニング程度の運動 強度では、マスクの着用が体温に及ぼす影響はない。
Qマスクを着用すると熱中症の発症が多くなるか?
A健常成人においてマスクの着用が熱中症の危険因子となる根拠はない。
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現在流行しているBA.5では、頭痛や喉の痛み、副鼻腔の痛みなど、痛みが目立ちやすく、嗅覚や味覚の変化などはほとんど見られないことが示唆されています。
感染した時の症状は、「新型コロナの症状」として思い浮かべる症状と違うかもしれません。体調がおかしいなと思ったら外出は控えましょう。
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人の話を鵜呑みにしてすぐに拡散してはいけません。それにより、多くの人の誤解を導く可能性があります。
「これはすごい発見!」と思ったら「本当かな?」とまず立ち止まる。
著名な政治家の方でもミスを犯してしまうということを知ると、これは容易に自分にも起こりうるものと学ぶことができます。 twitter.com/hatoyamayukio/…