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「問題」を見つけられる人に大きな価値がつく。Airbnbの創業者二人は「部屋がこんなに余っているのにどうしてホテルは一杯なのか?」という問題を発見して大きな富を生み出しています。アインシュタインも「60分時間があれば55分を問題の発見に使い、5分を解決に使え」と言ってますね。
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好きなことをやってるのがアマチュア。仕事だと思ってやるのがプロ。だからプロはアマチュアに勝てない。好きなことをしてる人が結局は一番強いですからね。diamond.jp/articles/-/211…
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ダーウィンの自然淘汰では「適応」が重要な概念として登場します。適応度は繁殖率と生存率の積なので、生存率が落ちる環境では繁殖率を高めることが有効です。個人も同じで、つまり「いろんなことに手を出して上手くいきそうなものを残す」という戦略です。
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希少なものの価値は高まる。今は「ビジョン」が希少なのでビジョンを生み出せる人の価値がとても高くなっています。テスラの株価がとんでもないことになっているのも「ビジョンのインフレ」を象徴してますね。ということで「ビジョン・エンジニアリング=ビジョンを設計する手法」を開発したいな、と。
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実現してしまえば当たり前なのに、それ以前はまったく思いつかないものを見せる。それがリーダーの仕事です。これは別にタブレット端末などのモノに限りません。社会システム、ライフスタイル、価値観や観念についても同様です。
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試験で子供に序列をつけることの必然性も無くなってますよね。良質な教育というのは希少資源なので子供に序列をつけて上位の子に資源投入したわけですがICTのお陰でこの希少性は解除されたのに試験は残存してる。試験をネタに脅せないと教師の権威が落ちる、ということなんでしょうね。
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多様性の問題は本当に難しいですね。ビジョンや価値観について多様性を認めると単なる「烏合の衆」になってしまう。組織というのは一方でレーザーのようにフォーカスを絞った目標・ビジョン・価値観が求められる一方で、アイデア・手法・アプローチには多様性が求められるわけですからね。
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デザイナーでもない人がデザインの考え方を学ぶことに、やっぱり意味があると思うんです。このような世界では誰もが「社会デザイン」に携わっていると考えるべきだからです。問いを立てて課題を見つけてそれをエレガントに解くデザイナーの考え方はあらゆる仕事にも有用だと思うんですよね。
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失敗には「得るもの」と「失うもの」つまりROIがあるわけですが、このROIは若い時ほど高く(コストは低くリターンが大きい)、歳をとるほどに低く(コストは高くリターンは小さい)なります。たまに若い人で「失敗したことはない」と自慢してる人がいますが、すでに人生の大失敗を犯してます。
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正解を出すことにこだわりすぎると「正解がわからないから動けない」という状態に陥り、そのままゲームオーバーしてしまいます。大事なのは何が正解かはわからないけど、同じ場所に居続けることはほぼ不正解だ、という前提で動くということでしょうね。
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定石がリセットされる今後、大量のトライ&エラーをやった主体者ほど早く正解に行き着くので有利なのですが、その過程で生まれる「大量の良質な失敗」をどう処遇するかがポイントです。この失敗をかつての失敗と同じようにペナライズすると「大量のトライ」に強いブレーキがかかることになります。
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つまり「責任論を持ち出して他者を糾弾する」というのは社会を萎縮させてるということです。ひとたび失敗すれば責任を厳しく追及されるような社会で誰がリスクを背負うものですか。失敗はチャラにできる、つまり「無責任」だからこそ活発な経済活動が起きるわけでね。
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ある人をディスるとパワーダウンすると思ってる人が多いけど実は真逆です。ディスった人からディスられた人にパワーはむしろシフトする。だからAmazonのレビューでディスってる人は残念な人が多いけどディスられてる人は活躍してる人が多いでしょ?ディスると必ず情報量が増えますからね。
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理性は情念の奴隷であるべきだ、とはデビッド・ヒュームの言葉ですが、これは経営についても言えると思います。知識は感性の奴隷であるべきであり、客観は主観の奴隷であるべきだ、ということです。最近おかしなことになってる会社ほど前者を重んじる気風が強いように思います。
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「役に立つ」と「意味がある」は住む場所についても言えます。都心のマンションは「役に立つ」けど、僕の住んでる葉山は「役に立たない」。いま鎌倉や葉山にどんどん人が移ってるけど、これも「役に立つ」から「意味がある」への転向と考えるとわかりやすいですね。文明から文化へのシフト。
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宮崎駿さんは、これらこそが街の中心部にあるべきだ、と言ってますね。商業施設ではなく。僕もまったく同じ意見です。 twitter.com/studyandourlif…
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「働き方改革」の問題は「長時間労働は嫌なものだ」という通念を前提にしてることです。僕もそうですが、世の中には「仕事を取り上げられたら鬱病になってしまう」という人もたくさん居ますからね。もっと多様性を前提にしてもらわないと。
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「不幸の天才」と「幸福の凡人」。不幸な人は「幸福になる努力ができない」のではなく、むしろ逆で「不幸になるための努力を止められない」んですね。努力を努力と思ってやってないから「天才」なんです。逆に「当たり前」に集中すれば自ずと「幸福」になる。だから「幸福の凡人」という。
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見田宗介は全共闘に対して「大学解体も体制変革も良いけど、その先にあるポジティブな世界像を提示してみろ」と一括している。結局、彼らはそれを提示できなかった。「仮想敵を否定する衝動」で人を束ねるのは簡単だけれど「ポジティブなビジョン」で人を束ねるのはとても難しいからです。
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ラグビーの平尾誠二さんの「良いパス」の定義が素晴らしくて、それは「腰が入ってる」とか「受け取りやすい」とか「カットされにくい」とかではなく、「そのパスによってチームがより好ましい状況になる、それが良いパスだ」というんですね。受け手に深い思考を求める、素晴らしい定義だと思います。 twitter.com/shu_yamaguchi/…
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20万部突破を記念して拙著「美意識」の本文が公開されました。shinsho.kobunsha.com/n/ncecd76372c89
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優しい気持ちになる、いいお話です。withnews.jp/article/f01909…
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ファイナンスのファイはファイナルのファイと同じ「終わり」という意味です。日本の地方都市の中心がシャッター通りになっているのはコミュニティ形成を「商店=お金をやり取りする場」に頼ろうとしたからでしょう。欧州の活気ある地方都市の特徴はコミュニティの中心部が商業と紐付いてないことです。
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金メダリストよりも銀メダリストの方が統計的に成功しやすいという研究結果やノーベル賞を取るとその後で研究業績が急降下するという傾向も同じメカニズムで説明することができます。 twitter.com/shu_yamaguchi/…
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なんのために勉強するのか?という問いの先には大した学びはありません。学びというのは極論すれば自分が変わるということですから、変わる以前の自分に見通せるような学びの目的はどうせ大したことないんです。