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口下手で野暮なダンナ、私のご機嫌をとりたい時「Amazonのカートに靴とかお化粧品とか入れないの?」などと聞いてきて可愛い。
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交番へ無事ウコッケイ届けた後パート先に戻って仲良しの上司にコッソリ報告したら「普通カメとかニワトリとかいても拾わねーよ」っつって泣くほど爆笑されました。私、40年近く生きてるのにまだ人間界の普通がよくわかってない。動物いたら助けるの普通と違うのか。普通はどうしますか。普通is難しい。
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昨日、路上の迷いウコッケイを囲んで困っている中学生男子の集団に呼び止められて、車を停めてウコッケイ抱っこしたら「すげえ!素手で持った!」「ヒーローじゃね?」「なんで俺らだと暴れるの!」と盛り上がってもらえた時、いつもあまり役立たずに生きている私の小さなヒーロー願望が成仏しました。
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美容院でカット中、美容師さんから「年齢を重ねるうち髪は痩せてきます」と言われました。思わず「体は太るのに?」と叫んだら、鏡越しにガッチリ視線を合わせて「そうです!」と力強かった。唐突に突きつけられた現実を受け入れ難く再度「体は太るのに...」と呟くも「髪は、痩せます!」とダメ押し。
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遅刻常習犯と遅刻警察の応酬でTLがギスギスしてきましたが、私は親友が遅刻常習犯なので約束の時間を5時間くらい早めに伝え、なおかつ起床時刻から数時間おきに電話をかけて進捗確認して、すっぽかされた時のプランも立てておき、会えたらラッキーというつもりで待ち合わせるので特に腹が立ちません。
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ブッコフで買った100円の古びた文庫本にどう考えても自分がした買い物のレシートが挟まってた時は驚きました。私が売って私が買うブッコフ。私とブッコフの間で揺らぐ本。ブッコフが私の本棚。そうしていつしか自宅とブッコフの境界線が曖昧になって、いつかは全人類が清水アキラと親戚になるという。
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子供たちの予防接種とか授業参観とか保護者会とかそんなことで会社を休む訳にはいかない、とダンナは言って、実際それが正しい選択とわかっていても、そんなことでいちいち休まなくちゃいけなくて休むのにペコペコして収入も評価も下がるパートタイマーの私は、私の役割は存在は何だろうねってなるね。
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女の子も男の子も育ててきましたが、一番言うことを聞かないのが私です。
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こないだ大好きな人から「ビール嫌いでも絶対に美味しいビールがあるよ」と誘われてお洒落なクラフトビールのお店に連れてってもらったんです。こだわりのクラフトビールは味も香りも個性豊かで、何種類も飲み比べておしゃべりに花が咲いて楽しかったけど、飲み物としては正直全部不味いと思いました。
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マクドナルドが新しいハンバーガーに略称つけて売り出すの嫌い。さっき「チーズチーズダブルチーズバーガー」を注文したら「チーチーダブチですね?」って聞き返されました。そっちが正式名称ですか。長いほうじゃ伝わりませんか。どうしても客にチーチー言わしたいですか。それより僕と踊りませんか。
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夫婦とも芸術家で制作に没頭すると寝食も疎かになってしまうが、やっぱり家事は智恵子がやることになるよね女だから(意訳)みたいなのとか、智恵子が実家から持参した着物や洋服を売って生活してるのに「いらないものをそぎ落として女はますますきれいになった(意訳)」みたいな詩を書いたりとかね。
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さっき実家の本棚にあった智恵子抄を20年ぶりに手に取ってパラパラっと読んでみたんですけど、智恵子に苦労かけるだけかけまくっといて自分はアートに旅にと現を抜かしてる高村光太郎に本気で腹が立って手がプルプル震えた。同じ作品を昔は純愛の結晶だと感じて泣けたんだから感性なぞアテにならない。
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次男は毎日10時寝4時半起きで朝ランニングして楽器の練習と勉強してから登校するハイパー頑張り中学生なんですけど、その上こないだ「星めっちゃキレイだから起きて!」って私に5時前の雲ひとつない星空を見せてくれたりとかして、優しくて可愛くて誰の子?と思ったら私の子だったわ。ええ、自慢です。
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市内の老舗和菓子屋さんを「ものすごく感じ悪い店員さんが素晴らしいおまんじゅうを売ってくれる」と紹介して知人を連れて行ってきたところ、相変わらず仏頂面の店員さんが喧嘩腰だった。心の準備をしてても驚いた。それでいておまんじゅうはやっぱり素晴らしく美味しい。商売とは何ぞや、と思います。
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若い頃はそういう視線や心無い言葉を自分に向けられても上手く流してナンボの世の中だと思ってたけど、これ怒るべきやつじゃん。惜しみなく愛情を注いで大切に育ててきた唯一無二の存在をさ、いきなり彷徨える野生の性器に侮辱されてそんなの許せるわけがない。黙って許してちゃダメなやつだったんだ。
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さっき長女と歩いてたら前から来た大学生くらいの男性の集団がすれ違いざまに長女の顔と体ジロジロ見て「○.○点!!」と点数つけて笑ったんです。腹わたが煮えくりかえるっつうのはこういうのだよ。ラノベのエロ表紙だのキズナアイだのはどうでもいいからああいう野生のチンコを駆除させてください。
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卵かけごはん中の次男に「ヒビが入った卵は生食しないように」と注意したら理由を聞かれたので、やれ総排出腔だのサルモネラ菌だのと一通りの説明したんですけど、聞き終わってからポソッと「もうすぐヒヨコ出てくるからだと思った」ってつぶやいたのが可愛かったです。ヒヨコ出てきたら困っちゃうね。
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迷子になって隣の市まで大冒険した次男が「迷子はカッコ悪くて嫌だという気持ちが強すぎて迷ったと認めるのに時間がかかって状況が悪くなった」「助けてもらう力がついた」と分析してて晴らしかった。判断ミスの原因と結果まで反省できてて上出来だし、他人に助けてもらう力は、ほぼ生きる力と同じだ。
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私の上司「義務教育で習いますよね?」と「前にも言いました」と「霞ヶ関じゃ考えられない」が口癖。最初の頃こそメンタル死にましたが、最近は「朝食が何だったかも忘れたし、嫌味を言われたって忘れるし、ここは霞ヶ関ではない。さあ、諦めてもう一度教えてください」と迫れるようになったから快適。
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自転車で転倒して派手な擦傷ができた長男が「痛くて我慢できない!でも部活休みたくない!でも痛い!行きたくない!休みたくない!」と大騒ぎしていたので「わかる。太りたくないけど食べたくて我慢できないのと一緒だね」と共感したら「それとは一緒にしないで。行ってきます」と凛々しく出ていった。
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好物のシャインマスカットを食べながら「しょっちゅうシャインマスカット買ってるね」と不思議そうな次男に「あなたたちが小さかった頃と違って、手っ取り早く喜ばせる手段が少なくなって、それでも喜ぶ顔が見たい私は、ない知恵とパート代を絞り出して好物を与えているのです」と正直に説明しました。
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自死した国語教師は「古文が嫌い」と言った私に「昔の誰かが誰かに伝えたかったことを、ずっと伝えていけるのが古文の魅力」と教えてくれました。「学び続け伝え続けていきたいからと院まで進んだけれど家の都合で就職した、これからは生徒に伝えます」そんな話をしてました。静かな小さな声でしたね。
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夏休みの終盤になると、高2の始業式の日に亡くなった若い国語教師のことを思い出します。あんまり接点なかったけど、見るからに繊細そうで、ド田舎の公立高校には不釣り合いに高学歴で、物静かな先生でした。自宅で首を吊っていたらしい、と後で噂を聞いた。新学期が辛いの、学生だけじゃないっぽい。
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数学好きな次男が数学嫌いな私に数学の魅力をどうにか伝えようと「数学を勉強すると、普段の生活の中に埋まってる宝物の地図とか図鑑が手に入って、ザクザク掘り当てられる。学校で習う数学はシャベルの使いかただから、それだけだとあんまり面白くないよ」と教えてくれて、目からウロコ状の何かが!!
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パート先で新人職員さんがミスして落ち込んで「採用してもらったのにパソコン使えないし常識も知らないし書類も満足に書けないし○○さんみたいに社交的じゃないし○○さんと違って専門知識もないし」という具合に延々と自分をdisっていたので「じゃあ顔採用ってことにして自信を持って!」と慰めた。