増田聡(@smasuda)さんの人気ツイート(リツイート順)

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「規則を守る」ということが自明視され、「何のためにその規則があるのか」を問う能力が著しく減衰していると感じる。手続的正義は大事ですよ、でも手続的正義も暴走(という形容はイメージに合わないけど)するとクソな帰結に至ります。「規則を疑わず従う方が楽」という学生はとても増えた
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今日というか昨日は卒論中間発表でした。学生さんはしばしば文献のページ数を記すのに「p12」とか「pp24-35」とかピリオド抜きで表記しちゃうのですが、それ「私は素人です」感がハンパないのでしっかりこまめにp.12とかpp.24-35って表記しようね!オッちゃんとの約束やで!
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統合して元の大学の昨年度の志願者合計より志願者が減ったということは「統合して受験生からの人気が昨年度より低下した」ということになります。そのような簡単な足し算ができて、かつ「この見出しはおかしい」という判断ができる方を4月からの大阪公立大学はお待ちしております
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ここからのスレッド楽しい twitter.com/passionTJ/stat…
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悠仁さまの文学賞入賞作文の一部が他の人の文章と酷似 宮内庁は参考文献の記載漏れを認める|NEWSポストセブン news-postseven.com/archives/20220… おおこれは…パクリレポートの専門家として不肖私めがご進講申し上げなければ…
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オレ80年代の子供だから祝祭論や中心周縁論とかロクに読んでないまま身体に染みついてて、ときどき組織はかき混ぜないと腐敗するよねーって普通に思うんだけど、今は誰もが官僚化しちゃって掻き回すなんて論外、祝祭やトリックスターも規則に基づいて限定的に許諾する、みたいになってる。そりゃ腐るよ
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「賢くなる」ってのは「他人がバカに見える」のと全然違うからね。賢くなるというのは今まで理解できなかったわけわからん他人の合理性を理解できるようになるということです。例えば自分の投票先と違うところに入れる他人の行為を理解する、といったこと。その上で理解と同意を区別して振る舞えること
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さらにいえばそのような思考は「番付に相応しい振る舞い」をわれわれに(知らぬうちに)強いることになり、さらにわれわれの行いは硬直する。「場違い」「身の程知らず」をオレたちは無意識裡に忌避する。「格下」に対しては横綱相撲しか許されない。かくしてオレたちの行いは無意識裡に制限されてゆく
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「なるべく思考を節約して何かをクリアする」のが「賢いやり方」と思われがちだけど、それが一番自分を無能にして危機的な局面で破滅するのに効率的なやり方であることは何度もアナウンスしておく必要がある
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「時代は変わった。古いやり方は意味がない」という合唱がこんにちの日本の主流である。インテリも大衆も方向違えどこぞって「新しくしろ」と合唱している。こういう感じで皆が疑いもなく同じことを言い募るときに常にこの国は道を間違えるので、オレは一人で「そのままでいい」と言う役目をやっている
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とても長いが全て読む必要があるスレッド twitter.com/akira2202_/sta…
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gendai.ismedia.jp/articles/-/843… 学科の一回生向け授業のレポートでこれを読ませ「自由に論じよ」という課題を課した。皆とても面白いレポートを出してきた。この記事に批判的な主張が多数だったのはまあ目論見通り(若い学生さんには140字でなく長い文章で他人の主張を批判する訓練してほしかったのです)
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「多様性の尊重」という理念は彼ら彼女らに「自分と違う他人を否定せず受け入れよ」という規範として教えられてきた。その論理は容易に「他人と違う自分が否定される謂れはない」に転化する。であれば、自分が感動し「推す」作品や対象を上から目線で批評する他人の言葉は倫理的に許し難いものとなる
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マーケティング的な思考が染み付いた人間は常に多数派が喜ぶような意見を探し言おうとする。多数派が支持する意見こそが「正しい」と考える。言うまでもなくそういう輩こそ知の賊である。「正しさ」と「現在多数に支持されていること」は関係ないんよ
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人文系の博論出版って学術界向けというより「読書階級」(もはや死語に近いが)への貢献なんだよね。日本語圏のエクリチュールを豊かにした、という貢献への評価。まあネット全文公開でええやん、という主張も分かるしいずれそっちが主流になるだろうけど、現在は経路依存の過渡期なのだろう
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近年の紅白は特別企画とかスペシャルメドレーとかそういうのばかりで、かつての「その年にヒットした一曲をそれぞれの歌手が歌う」番組ではなくなってしまった。それは番組制作者の側が、歌番組というものを「歌を聞かせるだけでは成り立たない」と信じ込むようになったことの帰結なのだろうと思う
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その場で周りを見渡して(正確には自分にとって重要な人だけ。どうでもいい人は無視)、周りの人らから「正解」と承認される応答をすること、もっといえば「周りの人が自分を承認してくれる答え」を探す能力を競っているのだろう
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なんかさいきんツイッター眺めてるとあちこちで論争とか訴訟とかいろいろドンパチやってるのばかりなんですが、ハイコンテクストすぎて何をめぐって争いになってるかすらよくわからない。全共闘末期の内ゲバってこんな感じで「闘争する人」は一般の関心を失っていったのかなと想像する
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「自分が生きている間だけ何とかなればいい、死んだ後のことは知らない」とほんまに信じてる人は気の毒やなあと思います。いやまあ思想は自由ですが情として気の毒で
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卒論ゼミのあと指導室でワイン開けてチータラつまみつつ学生と卒論指導の続きやら人生相談をやっていた。「大学の教室で酒呑むなんてありえない」とかいう自粛根性に本学はまだ染まりきってないので大学教育を正常に行うことができる。それを外野に抗して踏ん張って維持するのが年配教員の仕事
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でも今の学生さんにはそういう感覚が希薄なのかもね。知を身につけるときそれを持つ人の持ち方に関心がない。パッケージされた「なになに学」のコンテンツに関心がある。それだと限界あると思うけどねえ。まあ卒論でその限界に気づくくらいのとこまで自力でたどり着けば学士号合格、くらいに思っている
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なんや給料出してるもんは働いてる人の実害ない趣味嗜好にここまで口出して左右できるんか。こういうのが「おかしくて間違っている」とすぐ批判されない社会はいずれおかしくて間違った理由で人々を恣意的に罰したり苦しめたりするよ
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「作者の気持ち」を忖度しすぎてしまう“病気”?――あらゆる創作物に作り手の影を追ってしまう「ベートーヴェン症候群」とは book.asahi.com/jinbun/article… おお。ロマン主義的作者像とは何か、をいまの学生に簡潔に説明するのに苦労してたんですがこの本一冊でいけそう。ありがたい
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「完全な『パクリ』レポート」を作成せよ──大阪市大の課題、その狙い 常識や先入観を逆手に - ITmedia NEWS itmedia.co.jp/news/articles/… レポート課題の季節ですのでまたこれ紹介しておきますね。あいも変わらず今年も学生さんに課しています。年々確実にレベルが向上している実感がある
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「引用のやり方を教えてないのが悪い」とかいったシンプルな意見を見ますけど、やり方知ってれば済むわけじゃないんだよね。中高生だと「ありふれた表現」と「オリジナルな表現」の区別がつかなくて、ありふれた表現のつもりでオリジナルな表現をそのまま用いる、というケースがある(大学生でもある)