増田聡(@smasuda)さんの人気ツイート(いいね順)

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「規則を守る」ということが自明視され、「何のためにその規則があるのか」を問う能力が著しく減衰していると感じる。手続的正義は大事ですよ、でも手続的正義も暴走(という形容はイメージに合わないけど)するとクソな帰結に至ります。「規則を疑わず従う方が楽」という学生はとても増えた
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隠岐さや香さんの金言がある。「思想を意識できないものは生活を通じて他者の思想に支配される」。ほんまにそうおもいます。 twitter.com/okisayaka/stat…
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でも今の学生さんにはそういう感覚が希薄なのかもね。知を身につけるときそれを持つ人の持ち方に関心がない。パッケージされた「なになに学」のコンテンツに関心がある。それだと限界あると思うけどねえ。まあ卒論でその限界に気づくくらいのとこまで自力でたどり着けば学士号合格、くらいに思っている
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むしろ感情を無視した定型的かつ非人情な儀礼こそがホロリと決定的に感情を揺さぶることが人生にはままあり、それを教育課程の仕上げとして最後に教えるのが卒業式の役割なのではないのかな。今日はうちの大学の学位記授与式。泣かせるようなことは一切喋るつもりはない。卒業生、最後にガンと呑むぞ!
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「時代は変わった。古いやり方は意味がない」という合唱がこんにちの日本の主流である。インテリも大衆も方向違えどこぞって「新しくしろ」と合唱している。こういう感じで皆が疑いもなく同じことを言い募るときに常にこの国は道を間違えるので、オレは一人で「そのままでいい」と言う役目をやっている
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オレは拘束の危険に晒されながら戦争に反対しているロシア国民に敬意を表します。大日本帝国の戦争の時にそのようなデモが(少なくとも大きく報道されるような水準では)起こらなかったことを日本国民として恥じるところ
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chez-nous.typepad.jp/tanukinohirune…「大学の講義は基本パブリックドメインだということだ。正規の学生は授業料を払っているのにおかしいではないか、という人もいるが、授業料はその大学の卒業資格や学位を取るために払っているものであって、講義は特定の対価に対して与えられるサービスではない」。常識だよね
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news.yahoo.co.jp/articles/c55c3…「教育行政はすぐに単年度で結果を出せないことがたくさんあります。ですから最前線で重要性が分かっている私たちが、財政当局に『いまこれを始めなければ5年後はない』と説得力をもって説明して行く必要があると思います」萩生田大臣は結果的に近年稀なまともな文科相だったね
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今日というか昨日は卒論中間発表でした。学生さんはしばしば文献のページ数を記すのに「p12」とか「pp24-35」とかピリオド抜きで表記しちゃうのですが、それ「私は素人です」感がハンパないのでしっかりこまめにp.12とかpp.24-35って表記しようね!オッちゃんとの約束やで!
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デモクラシーって国民が主権者だから、国民一人一人が自ら賢くなる努力を怠った時点で社会は失敗します。「バカな俺は賢くなるつもりはない。だが俺の欲望は満たせ」とか言う人が批判される社会の矜持があって初めてまともなデモクラシーになります。そこがすこーんと抜けてる人多いよね
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原理主義を貫いて他人の「ダブスタ」を過剰に批判するばかりの生き方はあまり良くない。なぜならそれは生身の人間の複雑さを一貫して理解することに失敗するので細部をぼかしつつ陰謀論のような一貫した粗雑な思考に傾きがちだからです。コミンフォルムや軍産共同体が全ての悪の元締め的な粗雑な思考に
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大学入試共通テストの記述式とかアホなことが進んでたのを「ちゃんとやめる」ことができたのは高く評価すべきだと思う。「何かをする」ではなく「何かをやめる」をもっと褒めるべきだ。ほっとくとアホな事業ばかりが増えるのが教育だから
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「エビデンスはあるんですか?」「証明してください」とかゆうてる人は思想的にはポルポトと同じようなものです。危険の程度が低いので放置されてるだけ。エビデンスはもちろんない(笑)けど「エビデンスがないことは信じない」を徹底する人は危うい、と歴史が私に教えるところです
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オレ90年代院生時代にネットというかニフティで暴れてて(笑)会議室出入り禁止とか食らったことあるんだけど、あの時「増田君、トラブルの噂が立つと就職に差し支えるから理不尽だとは思うけど頭を下げておきなさい」とかゆうてきた年上の面々は筋を曲げる臆病なクズだと思った。いまだに軽蔑している
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オレ80年代の子供だから祝祭論や中心周縁論とかロクに読んでないまま身体に染みついてて、ときどき組織はかき混ぜないと腐敗するよねーって普通に思うんだけど、今は誰もが官僚化しちゃって掻き回すなんて論外、祝祭やトリックスターも規則に基づいて限定的に許諾する、みたいになってる。そりゃ腐るよ
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田中圭太郎『ルポ 大学崩壊』(ちくま新書)amzn.to/3Lg73m3 2023年。大学関係者必読の一冊。教職員のみならず学生や受験生も必ず目を通してくれ。いやむしろ受験生抱えた保護者こそが最も読むべきかもしれない。近年の大学業界の諸問題を地道な取材でありありと暴き出す。ほんますごい本
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「ルサンチマンに発する思想はヤバいし気いつけやー」って常時アナウンスするのは大人の責任やとおもうねんけどな。アンチなんとかのルサンチマンばかり振り撒いて他人を出し抜くことばかり必死なのあかんやろ。自生的な動機に発して楽しく生きるやり方を若者に見せつけるのは大人の責務やとおもいます
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こういうケースみると「ルールがあるから仕方ない」と反応する馬鹿が多いですけど、間違ったルールを「それは間違っている」とちゃんと言えるのが人間で、「ルールだから守れよ」と一つ覚えをいうのが馬鹿です。オレは馬鹿はイヤやなあ
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「作者の気持ち」を忖度しすぎてしまう“病気”?――あらゆる創作物に作り手の影を追ってしまう「ベートーヴェン症候群」とは book.asahi.com/jinbun/article… おお。ロマン主義的作者像とは何か、をいまの学生に簡潔に説明するのに苦労してたんですがこの本一冊でいけそう。ありがたい
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うちの業界でいえば「国際的大学ランキング」が過剰に尊重されるのもそれと同種の思考だと思う。さまざまな意思決定における最終審級としての「番付」の重視、およびそれを「どっかの権威ある他人」がフェアに決めてくれているという、さほど根拠のない信憑に依存する心性である
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マーケティング的な思考が染み付いた人間は常に多数派が喜ぶような意見を探し言おうとする。多数派が支持する意見こそが「正しい」と考える。言うまでもなくそういう輩こそ知の賊である。「正しさ」と「現在多数に支持されていること」は関係ないんよ
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査読って手を抜こうと思えばなんぼでも手を抜ける(し、それによって公然と批判されない匿名制)が、むちゃくちゃ丁寧にやっても得することはない。査読者の学問的良心と分野を支えるコミットメントだけが支えている制度で、業績主義が蔓延する昨今の学術業界ではその土台はやがて侵食されていくと思う
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日本の最高学府の「大崩壊」が始まった…京大ほか国公立大で起きている「ヤバすぎる事態」(現代ビジネス) #Yahooニュース news.yahoo.co.jp/articles/3d271…
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「現実はこうだから仕方ない」「実現困難な理想を掲げても意味がない」という態度だけが正しいと信じ込み、それ以外の現実がありうることに想像力が及ばない頭がコンパクトな人がインテリにも劇的に増えた。東浩紀がかつて述べた「動物化」は20年経ち思わぬ形で現実化したのだなあと感じ入るのは蝉の声
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いつの間にか「理解されることが最重要/理解されないものは意味がない」になってしまった。大学の授業などでも「わかりやすいこと」が最優先されるようになった。「自分の理解を隔絶したすごいもの」に触れてわかろうとする機会がものすごく減った。結果人類はどんどん無能になっていきます