@taketyanman_r 素晴らしいの一言です、今まで知らなかったことを恥じ入ります。近縁なセンベイアワモチは縦に連なるだけで円環にはならないので、大きな差異に驚きました。この情報は必ず保全に役立ちます。貴重な瞬間を記録して伝えていただき、本当にありがとうございます。
NHK大河ドラマでは同様の例が過去にも複数あり、例えば2010年の「龍馬伝」の序盤では、若き日の坂本龍馬が土佐の実家にいた時分、雨上がりに突然、東北固有のムツヒダリマキマイマイが匍匐する映像が大写しで挿入されて絶句しました。ドラマの考証対象に貝類が含まれていないのが残念でなりません。
vetigastropoda.com/micromolluscs/… または researchgate.net/publication/27… (肉抜き話はさらに続きます)
ヤベガワモチの学名確定に向けて少しでも前進しようと、昨日からずっと関連文献を読み漁っていますが、合致するものは見当たらず、属の所属すら不明瞭です。しかし大きな進展がありました。やはり不明だったセンベイアワモチの学名が遂に判明しました! 日本で記録されて以来、初めてのことです。
【SOS】広島県竹原市「ハチの干潟」の危機! 当地は瀬戸内海全体でも屈指の生物多様性を誇り、環境省レッドリスト掲載種も66種確認されています。よりによってそこへ、液化天然ガス火力発電所と関連施設の建設計画が急浮上しました。しかも、環境影響評価もなされないまま着工されようとしています。
ついさっき知り絶句。この河口のヨシ原には絶滅が深刻に危惧されるオオクリイロカワザンショウの日本最大規模の個体群があり、私は四半世紀前にヨシの刈取りを巡り地元と揉めた苦い記憶があります。生物群集への負荷は考慮したのでしょうか? 水辺の僅かな刈り残しが免罪符? nippon.com/ja/news/fnn202…
ミヤイリガイを巡る歴史を思い出すたび、私は激情を抑えられなくなり、必死で冷静を保とうと努めざるをえない。これは人と自然の関わりにおいて不可避的に生じる難題の、縮図の一つでもあります。去年公表された岡山県RDB2020でも、最後は私自身が救いを求めて、供養の話で締めくくっていました。
【緊急声明】 軟体動物多様性学会自然環境保全委員会は、石垣島前勢岳でのゴルフ場付高層リゾートホテル建設に反対します。アンパルの湿原と石西礁湖など、予定地周辺の重要な自然環境と生物多様性への配慮がきわめて不十分なまま、環境影響評価が行われているからです。 (同委員会委員長 安渓遊地)
これは私の修士論文(1994. 小笠原研究20号)に含めた絵。この時は修論に入れ込み過ぎた結果、教授会で後始末が議論されるほどの問題を起こしてしまいました(今となっては笑い話)。結局、絵は時間と労力を要するので、他を犠牲にしてまで没入できるかと自問して、必要最低限にしようと決めました。…
素晴らしいです。泥干潟に棲むドロアワモチ科の種の多くは自らすごい勢いで穴を掘って数十cmも潜り、この行動は例えばドロアワモチ等ではよく知られています(室内飼育でも観察できます)が、ヤベガワモチは出逢える機会自体が他種より圧倒的に少ないので、潜る様子を捉えたこの動画は貴重と思います。 twitter.com/Hy_minutus/sta…
先ほど社寺林さん@Amphidromusと微小陸貝の肉抜きの情報交換をしていて、また飯島元会長の下記ツイートなど拝見しつつ、貝人にとって肉抜きは必須キーワードと再認識しました。因みに「貝人」とは、貝類に強い愛着と継続的な執着を併せ持つ研究者+愛好者の総称で、茶人・歌人・俳人等に似た響き.. twitter.com/a_iijimaa1/sta…
鎌倉時代にこれらの種が登場するのは、南蛮渡来の鉄砲が平然と現れるのと同じくらい斬新な演出です。もちろん作品全体がフィクションなのですから殊更目くじらを立てるつもりはないのですが、せっかく物語に気分良く没入していたのにたかが貝殻数個で集中を削がれ、興醒めしてしまうのが悔しいです。…
ヤベガワモチは環境省RLで絶滅危惧I類、即ちイリオモテヤマネコやヤンバルクイナ等とほぼ同等の稀少性評価を受けています。しかし稀少すぎて調査自体が難しく、学名すら決定できないなど難題山積です。そうするうちに河口はどんどん開発されて住処が奪われています。どうかこの現状を知ってください!
ほど前にしていました。しかし、いつからかこの約束が守られず、稀少種への配慮がなされないまま事業が実施されていることがわかり、県に履行の申し入れをしました。そのさなかの今回の出来事でした。県はレッドリストを作るのは熱心ですが、それが全く活かされないのに腹が立ちます。地元新聞にも...
原記載は岡山大理学部生物学科の紀要というマイナー極まる媒体にひっそり掲載されましたが、何とこれをCox & Rees (1960)がNatureに長々と紹介し、以後世界各地から近縁種の報告がNatureに8回も載る事態となりました。真に価値ある報告はどこに書こうと読まれる好例です。... doi.org/10.1038/185749…
アワモチたちには他の貝類にない驚きの特徴が2点ありますので、併せてご紹介します。 ①脱皮して成長する。脱皮とは本来、外骨格を持つ節足動物等がやることで、軟体動物では生じないはずですが、アワモチは脱皮します。写真は私が飼育していたセンベイアワモチの脱皮後の様子です。ただし脱げる..
ちなみに、スメアゴル科のゴクリ属とはこれです。この科は北半球では日本でのみ知られています。国内に少なくとも3種いますが、それぞれ、たった1つの浜の固有種です。キタギシマゴクリの棲息範囲は僅か10m程度しかありません。この類の話を始めるとまた長くなってしまうので、別の機会に改めて。
昔、ドイツのゼンケンベルク博物館にオカミミガイ科のタイプ標本が見たいと頼んだら、「その科を含む基眼類のタイプは先の大戦の戦火で全て灰燼に帰した」と。パラオのペリリュー島には森の中に朽ちた日本軍の戦車があって、その周囲はろくに陸貝がいなかった。戦争は人も貝も分類学をも焼き尽くす。 twitter.com/kamefuji/statu…
福田家代々の墓は国東半島の海辺にあります。一昨年、父が白寿で往生したので納骨室を開くと内部の暗闇に無数のオカチョウジがいて、祖先の骨を殻の材料としているようでした。周囲の落葉間にはナタネガイ属や準絶滅危惧のウメムラシタラもいました。私もいずれ、ここで陸貝たちの殻になるのでしょう。
この報道、迂闊にも気付くのが遅れましたが、研究内容のものすごさに驚嘆・絶句しました。カヤノミカニモリは1970年代までは本州〜九州でもごく普通でしたが、その後短期間で原因不明の消滅を遂げ、絶滅寸前に陥ったのです。一方で南西諸島以南ではなぜか今も多産します。... news.yahoo.co.jp/articles/72a6d…
これは紛れもなく、絶滅が危惧される稀少種ベニワスレです。何しろ私は、この種を昨年新種記載した当人ですので間違いありません。特に三浦半島産の標本は全国の博物館にもほんの僅かしか所蔵されておらず、貴重極まりない情報に接して感動しました。 doi.org/10.1080/132358… okayama-u.ac.jp/up_load_files/… twitter.com/jhansuka/statu…
岡山大津島キャンパスで唯一、ゴマガイ・ヤマクルマ・アツブタガイが棲息していた茂みが遂に伐採されて落胆。上記3種は全国的には広域に分布する普通種ながら、弊学敷地内ではこれで絶滅必至です。同様の伐採が世界中で進み、夥しい数の陸貝の種がどんどん絶滅していることを想起せざるをえません。...
#ダーウィンが来た 再放送もご視聴ありがとうございました。ヒミツナメクジかわいいとの声が多数届いていますので、未公開写真をご披露します。2009年6月与那国島産、深夜に海蝕洞で見つけてその夜のうちに撮影。与那国では私が知る限り唯一の発見個体です。2枚目の少し頭を擡げる仕草も愛らしいです。
このところ、当アカウントが「公式」であるにも関わらず、中の人(福田)の主張が目立つ、とのご意見が内外から伝わってきていますので、昨日(7日)、当会では会長以下役員会で今後の対応を協議・検討しました。この結果、①プロフィール欄の表記を実情に即して変更する、②分類学上の情報などは…
ミヤイリガイについて補足。日本住血吸虫症が終熄したと公的に認められている現在、ミヤイリガイは「普通の」絶滅危惧種として環境省RL・RDBに掲載されています。カテゴリは絶滅危惧I類、つまりヤベガワモチと同じです。ならば必然的に、保全対策が求められます。画像は現存個体群の生貝。