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このように考えるとタイムマシンが発明されたからといっても「史料が実は間違っていた」と指摘するのは結構難しそうですし「更なる発見」を史料に追加するのも容易ではなさそうです.プラトンほどの著名人でさえもこのような難題があるのですから,これがマイナーな人物や事件,災害であれば尚更です.
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ローマを中心とした「通称 アグリッパの地図」に時系列で領域を色づけしたものがあるのですが,ローマ【赤色】の拡大(征服)って,ローマ人にとってはこういうことだったのねと膝を打ってしまいました.昔の人の視点に寄り添う重要さが実感できますね.
出典⬇
totalusrankium.wordpress.com/orbis-terrarum/
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【黙読するときの声についてのアンケートです】
読書のとき,脳内で再生される音声は誰の声ですか?
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この難題はタイムマシンに関係なく現時点で難題です.例えばタレス,プラトン,アルキメデスらが「エジプトへ行った」と史料にある場合,そのエジプトは同じエジプトなのか?「これらの史料にある『エジプト』を同じエジプトであると史料の作者は考えている」という解釈に合意するしかなさそうです.
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値段の高い本の購入は勇気がいるものです.図書館で中身を確認するのもいいですが,CiNiiで【書名+書評】を「本文あり」で検索すると有益な書評がフリーで読める場合がありますので,それを購入の参考にするといいかもしれません.実際に本を読む上でも参考になります☺️
ci.nii.ac.jp
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古代ギリシャで「認識論・倫理学・存在論」について議論した「哲学者」で,数理科学の研究を行った人といえば,アルキュタス,デモクリトス,エウドクソスくらいのものです.どうですか?「誰?」って感じでしょう.プラトン,アリストテレス,ストア派は数学の定理を一つも証明してはいません.
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少し補足しておくと,近世になりガリレオのような「数理科学」に卓越し「哲学者」と名乗りたがる「科学者」が現れた時代があります.それはデカルトやパスカルといった哲学者が先端科学を牽引した時代です.ただ2600年の哲学の歴史からすれば,それは極めて例外的な期間といえます.
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北限についてはマッシリアのピュテアスが,南限についてはカルタゴ人のハンノが,それぞれギリシャ語による報告を残してくれており,古代の文献を見る限り,彼らの報告が広く情報共有されているのですよね.中国と西洋古代の大地の形状の認識の違いは,彼らの住んでいた地理的環境の差かもしれません.
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