【読書の秋に読みたい書籍100選】 数学史の本を100冊選んでみたのだ!「数学読み物」にも楽しい本はあるのですが今回は原典(翻訳)を含む「数学史」の本に限定したのだ!古代よりですが気になる本があれば手にとって欲しいのだ! 「こんな本があるのか!これも数学史?」と思ってもらえると嬉しいのだ!
坂井建雄『医学の歴史』(医学書院)という本が素晴らしいのだ!著者はガレノスの翻訳をされている先生.私は主に古代中世を熟読することになりますが,この本であれば挫けずに通史を学べそうAmazonのレビューには「医者ならだいたい知っている」とあるので医者って優秀だと思ったのだ!フルカラーです.
ギリシャ悲劇に関心のある初心者の方向けの読書案内なのだ! 中村善也『ギリシア悲劇入門』で悲劇を読む意義を知り,『オイディプス王』を川島重成『オイディプース王を読む』と平行して読めば,迷子になりません. そこから周辺の円(歴史/政治/哲学)に関心を広げるとより理解が深まると思います.
ヒポクラテスには『痔について』という著作があります.ギリシャ人には二項対立で物事を捉える価値観があり,治療法も男女で異なることがあるのですが,痔の治療薬は対立し過ぎです😱女性の場合は「良い香りのお湯」で洗ってから人体に無害そうな物を使うのに比べ,男性側の坐薬の成分が攻めすぎです😂
「西洋女性の読書にみるロマンチックラブの一考察」 この論文,めちゃくちゃ面白いので「恋愛は十二世紀の発明」と聞いて「は?俺の発明だけどぉ😎」と思った方は読むといいかも.女性と読書という観点から恋愛の発明以降のジェンダー規範の歴史(特に生活史)を概観できます. hosei.repo.nii.ac.jp/?action=pages_…
「やられたらやり返す,倍返しだ」という有名な台詞の初出はヘシオドス『仕事と日』710ー1に認められます. 「相手が先に気に障ることをいい,あるいはする場合には,きっと覚えておいて,二倍にして返してやれ(松平訳)」 「二倍にして返す」はδὶς τόσα τείνυσθαι といいます,覚えておきましょう☺️
値段の高い本の購入は勇気がいるものです.図書館で中身を確認するのもいいですが,CiNiiで【書名+書評】を「本文あり」で検索すると有益な書評がフリーで読める場合がありますので,それを購入の参考にするといいかもしれません.実際に本を読む上でも参考になります☺️ ci.nii.ac.jp
来月より,新アテナイ人になる皆様に,これだけは覚えておいて欲しいカタカナ言葉をまとめました.
「目次」を発明したのはウァレリウス・ソラヌス(前2-1世紀)だとされています.プリニウスは『博物誌』にその「目次」を採用した理由を忙しい人が全てを読む手間を省くためと説明します.なるほど…本を全て読まなくても済むようになったのは,あなた様のおかげだったのですね😂 ありがとうございます.
アレクサンドリア図書館の蔵書に関連して,もしも,この文庫を巻物にすれば,おおよそ二千巻は必要だという計算になりますね.綴じ本の発明は,収納という点でも偉大な発明なのでした☺️
新アテナイ人の皆さん,お元気ですか? そろそろ新しい生活にも慣れてきた頃だと思います.そこで,立派な市民になるために,普段使ったり,見かけたりする「アレ」の名前を覚えておきましょう.
【マジでプリニウス】 「資産100万セルテルティウス超えの大プリニウスが実践した読書術7選」 『博物誌』が有名な大プリニウス,元首側近として多忙だったにもかかわらず,もの凄い勉強家でもありました.そんな彼からすぐに身につく効率的な勉強の仕方を学べそう☺️
「痛たたたた」をギリシャ語では「イアッタタイ」と言います.     イアッタタイ       イアッタタイ         イアッタタイ はい,それだけです☺️
【与太話】西洋古代では,大地が球形であることがほぼ常識となっていたのに古代中国では平面説が有力だったのは何故か?これ,あまり誰も言わないのですが,ギリシャ人と中国人で南北の到達点の緯度が凄く違うのですよね.これだけ南北に移動していると昼の長さや影の長さの緯度差を認めざるをえない.
古代中国の地図は散逸しており,推測になってしまいますが,ギリシャ人の様には南北には移動していない,もしくは情報を得ていない,と考えていいでしょう. オホーツク海縦断よりも,スペインからイギリスへ行く方が容易なのでしょうね.
古代中国の幾何学的地球平面説は⬇ twitter.com/kodaigirisyano…
北限についてはマッシリアのピュテアスが,南限についてはカルタゴ人のハンノが,それぞれギリシャ語による報告を残してくれており,古代の文献を見る限り,彼らの報告が広く情報共有されているのですよね.中国と西洋古代の大地の形状の認識の違いは,彼らの住んでいた地理的環境の差かもしれません.
中世の人は平気で太陽に顔を描きますが,コペルニクスやケプラーでさえ隙あらば顔を描いちゃいます.月にも顔を描いちゃう人もいるので教科書の全ての図版に顔を描いていた者としては非常に共感できるのでした😂 ニュートンの頃には顔を確認できず,ケプラーも19世紀の校訂本では顔が消滅しています.
新アテナイ人になった方は,さすがに知っておかないと恥ずかしい楽器です.果たして上級編はあるのでしょうか?😂
私は歴史が好きなのですが,それを人に言うと「歴史上の人物で尊敬する人って誰ですか?」と聞かれて困ることがあります. 誰かを尊敬したから歴史を好きになったわけではないので「いません」と答えると「それで歴史が好きってよくいえますね!」と叱られます😂
ギリシャ人は,熱中症は太陽ではなくシリウスに灼かれる事で起ると考えた為 σειρίασις(セイリアシス)と呼んでいました.眼には見えませんが夏は昼中シリウスに照らされています.⬇大犬座の舌先にあるのがアツアツのシリウスで,書かれたアスキーアート的な文はヒュギヌス『天文詩』の引用らしいです.
新アテナイ人の皆さま,もう仕事先は見つかりましたか? まだ決まっていない方は求人情報誌【アゴラワーク】をご覧ください☺️ 出典:アリストファネスやデモステネスなど
古代にも新興宗教はありルキアノスという人が突撃取材しています.彼は反感を持っているから取材をするのですが,信者らを直接論破したり批判は行わず,カルトの経営戦略や政界(元老院)との癒着,教祖の生い立ちなどを徹底的に調べて批判記事を書くというやり方をとっていますので大変参考になります.
皆さんが普段使っているカタカナ言葉には,ギリシャ語起源のものがあります. 明日から職場ではギリシャ語で言い換えて,デキるオトナになりましょう😂
黙読という習慣についての歴史が分りやすくまとめられています.ソクラテスの「ダイモーンの声」を「近代的な内面の良心の声」とする解釈があるのは知りませんでした.読書好きの方はきっと[参考文献]を手元に置いておきたくなるはずです. jstage.jst.go.jp/article/johoka…