古代ギリシャのヘルメス(@kodaigirisyano)さんの人気ツイート(いいね順)

これはライフハックですが,講義録とされるアリストテレスの著作で「~としよう」または「~とせよ」というのが出てくると,それは彼が図を描き始めたと思ってください.『原論』の言い回しと似ており数学を語るときの定型表現なのです.「ここで黒板に書き始めたな」と思って読むと臨場感があります😂
このように考えるとタイムマシンが発明されたからといっても「史料が実は間違っていた」と指摘するのは結構難しそうですし「更なる発見」を史料に追加するのも容易ではなさそうです.プラトンほどの著名人でさえもこのような難題があるのですから,これがマイナーな人物や事件,災害であれば尚更です.
呉茂一訳「ホメーロス風桃太郎」の第1回~第7回までを再投稿しておきますね. 時間を置いて振り返ると,私一体なにを作っていたのかと途方に暮れています😂
「目次」を発明したのはウァレリウス・ソラヌス(前2-1世紀)だとされています.プリニウスは『博物誌』にその「目次」を採用した理由を忙しい人が全てを読む手間を省くためと説明します.なるほど…本を全て読まなくても済むようになったのは,あなた様のおかげだったのですね😂 ありがとうございます.
「妻の留守中に外人の奴隷女と不倫するのが最高」というのです.現代の価値観で裁くべき事ではないですが,やはりこの一節を現代人である我々が反戦の歌として有り難く引用するのは賛成できないのではないでしょうか?これはあくまでも例えばの話ですが,古代の史料からの引用は慎重にということです.
皆さんが普段使っているカタカナ言葉には,ギリシャ語起源のものがあります. 明日から職場ではギリシャ語で言い換えて,デキるオトナになりましょう😂
#同一人物とは思えない画像を貼れ 智天使(ケルビム) 中世⬅ ➡近代
昆虫食を嫌悪する心に進化的な基盤があるというトンデモ話で,進化心理学がトンデモ学問扱いされると切ないので少し呟きます.進化心理学の成果として有名なのは「エディプス・コンプレックス」の定量的な否定に成功したことです.フロイトによれば男児は父と母親を巡って性的な葛藤があるとされます.
驚かないでほしいのですが,西洋古代の「科学者」の数と地中海の沈没船の数(=貿易の活発さ)の時系列には相関があるようです.このデータによりローマに支配され古代の科学は衰退したという説明は不適切で,衰退の要因はハドリアヌス帝以降の統治政策にあるという解釈が提唱されました.驚きですよね.
【古代の書物と現代の本の違い】 巻物と綴本という違いがあるのですが,その違いは本の大きさに表れます.例えば『イリアス』は24の巻物に15693行書かれてありますが,これを綴本にするとギリシャ語原典や岩波文庫では2冊,ある英訳では1冊に収まります.
オイディプス王が妃の服の留金で目を突く事から分かるように女性の服には攻撃力の高い留金がありましたが,出征からたった一人で生還したアテナイ人が,夫が戦死した妻らに留金で殺される事件が起ったとヘロドトスは伝えます.この事件に衝撃を受けたアテナイ人は女性の服を留金のない服に変更します.
最終的に「現状では分からない」ということを調査した論文をご提示していただき大変に勉強になったのですが皆さんも教科書で習ったことをうろ覚えでツイートするときは気を付けましょうね.SNSは日常会話のようにはいきません.確実な史料と最新の解釈にもとづかないと大恥を晒すことになりますよ😂
AIが話題ですが…「呉茂一が翻訳したホメロス『オデュッセイア』風の浦島太郎を書いてみて」とAIに生成させたような文章を自分で書くのが私にとっては人生の慰めです😂
この難題はタイムマシンに関係なく現時点で難題です.例えばタレス,プラトン,アルキメデスらが「エジプトへ行った」と史料にある場合,そのエジプトは同じエジプトなのか?「これらの史料にある『エジプト』を同じエジプトであると史料の作者は考えている」という解釈に合意するしかなさそうです.
黙読という習慣についての歴史が分りやすくまとめられています.ソクラテスの「ダイモーンの声」を「近代的な内面の良心の声」とする解釈があるのは知りませんでした.読書好きの方はきっと[参考文献]を手元に置いておきたくなるはずです. jstage.jst.go.jp/article/johoka…
ここからは少し込み入った話になりますが,アキレウスはアガメムノンの「償い」を受け入れません.彼はアガメムノンに「反省」を求めているように見えます.「反省」を知らない人々の中で,アキレウスはその感情に肉薄していた.だが誰もそれを行為にすることができない.それが悲劇を生む.
なおアキレウスを怒らせ,戦線離脱を誘発したアガメムノンは,諸将からその責任を追求され,叱られると次のように返答します. 「長老よ,御身が私の愚かさをけなしつけたのも尤もである.迷いであった,それを身とても否みはせぬ」 この素直な「自己否定」に反省,自己と魂の動揺はみられませんね.
【マジでプリニウス】 「資産100万セルテルティウス超えの大プリニウスが実践した読書術7選」 『博物誌』が有名な大プリニウス,元首側近として多忙だったにもかかわらず,もの凄い勉強家でもありました.そんな彼からすぐに身につく効率的な勉強の仕方を学べそう☺️
そして謝罪を欲している人に,きちんと謝罪が届くように説得してあげることができれば,なお素晴らしいと思います.それこそ『イリアス』における悲劇を防ぐ手立てかもしれません.謝罪を拒否することで生じる「破局」は被害者だけでなく,加害者そして周囲の人にも無関係ではないのですから.
古代科学の地理的な中心の変化について 数学 アテナイ:エーゲ海=アレクサンドリア:地中海 医学 アテナイ:コス=アレクサンドリア:ローマ と比喩する研究があります.富とは無縁の数学者は一つ都市をハブとして交流し,富を生むサービス業でもあった医学者は二つの経済的な中心をもったと解釈します.
少し補足しておくと,近世になりガリレオのような「数理科学」に卓越し「哲学者」と名乗りたがる「科学者」が現れた時代があります.それはデカルトやパスカルといった哲学者が先端科学を牽引した時代です.ただ2600年の哲学の歴史からすれば,それは極めて例外的な期間といえます.
アルキメデスが入浴した,もしくは設計したかもしれない浴場の遺跡がシチリアのモルガンティナで発掘されています.この新機軸の丸天井を見て,彼の最大の業績とされる球の体積を決定する方法を思いついたと想定する研究者もいます.お風呂とアルキメデスの関係はヘウレーカの逸話だけではないみたい.
『ホメロスと色彩』 間違いなく最高の一冊です.葡萄酒色の海,黒い水,緑の恐怖など我々の理解をこえるホメロスの色彩表現の解釈を通じて話題は哲学やジェンダーそして産業革命まで多岐にわたります.読了後に中務訳『オデュッセイア』の頁をめくると極彩色の世界が広がっていた事に気付かされます.
古代の知識人は早くから大地が球であることを認めていましたが,では一般人はどうか? アウグストゥス帝の硬貨では,彼の誕生星座とされる山羊が球を掴んでいます.この球は地球を表わしていると解釈されていますので,貨幣を使う当時の一般人にも大地が球であることが知られていたことになるようです.
これは「反戦」を歌い上げた詩に聞えますが,古代の戦争の研究者であるサイドボトムは「古代に絶対的な反戦を訴えた思想家はいない」と言います.『平和』の一節もそういった背景を知って読まないといけないわけです.さらにこの一節には衝撃の続きがありまして,平和になって何をしたいのか?