1626
親のことで思い悩むACが、「こんな年にもなって…」と自責してしまう事があります。
でも「親に分かってほしい」と願い続けることは、おかしなことではありません。
同様に「親に関わりたくない」「もうどうでもいい」と感じることも、おかしなことではありません。
それほど大きな問題なのですから。
1627
ため息が後ろから聞こえた時。
「疲れてるのかな?」と気にする人、「私何かした?」と焦る人、機嫌を直さなきゃと思う人、警戒する人、そもそもそこまで気にならない人もいる。
事実は1つだが、その感じ方や行動は人それぞれ。
ACの場合は、過去の経験から「恐怖」「焦り」「しなきゃ」が出やすい。
1628
誰かに会うと楽しい反面、落ち込んでしまう人がいる
楽しいひと時を過ごしていても、気がつけば相手と比較してしまい「皆はこんなにも…」「それに比べて私なんて…」と落ち込む。自分のコンプレックスのことで頭がいっぱいになる。
子どもの頃から比較されたことが多い人ほど、そうなりやすい。
1629
「橋の下で拾った」「本当は男の子(女の子)が欲しかった」など、親から存在を否定された子どもは「自分という存在」が分からないことがある。いてもいなくても一緒なのでは、と虚しさを感じることさえある。
「自分」を感じるには、理解され受け止めてもらう必要がある。決して遅すぎることはない。
1630
大丈夫なふりをして、平気なふりをして、楽しくないのに笑い、先が見えない不安を抱えながら生きるのは結構しんどい。
でも、あなたと同じようにしんどい人もいる。
だからあなたも頑張れということではなくて、もっと辛い人がいると言いたいのでもなくて、「しんどいよね」とそのまま受け止めたい。
1631
辛くて苦しくてどうしようもない時、「逃げる」「離れる」「辞める」が必要なことがある。
その場で踏ん張って乗り越えらえられることもあれば、どうしても乗り越えられないこともある。自分を責める必要はない。
その人・その環境が合わないだけで、次の人・次の環境でうまくいくかもしれない。
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1633
肯定よりも否定が多い家庭で育つと、大人になった時に『自分で自分を批判』してしまう。
子どもの頃言われた「あなたは○○」という否定的な言葉は、そのまま自分に植え付けられる。その言葉を使い、無意識に自分で自分を批判する。
気がつくと他人より、『自分が一番自分に厳しく』なってしまう。
1634
ACは、条件付きの愛情を与えられて育つ。
○○出来たらいい子だけど、出来ないならダメなど。
だから「○○出来た時の自分は好き」と思えるが、結果を出せない自分は生きている価値がないと思う事もある。
休んだ後は頑張らなきゃいけないなど、「○○したら××」という条件付きのルールが多くなる。
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「過去は変えられない」「忘れて前に進むべき」と、他人から余計なアドバイスをされて落ち込むことがある。
そんなこと、本人が一番よく分かっている。
忘れられたら、なかった事にできたら、どれだけ楽だろうかと…
自分を責める必要は全くない。それが出来ないほど、深い心の傷なんだと思って良い。
1637
大人になったアダルトチルドレンは、他人の愚痴に苦しむ。
ピリピリした家庭環境で育つとそうなりやすい。
長年親で磨いた聞き上手&共感力&対応力が発揮され、相手に依存されやすい。相手以上に悩んでしまって、疲れ果ててしまう。
「相手を否定しない」優しさにつけこまれ、苦労することもある。
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「元気だった?」と聞いてきたのに、あなたの話は聞かず自分の話を始める人がいる。
「最近どう?」と気遣うフリをしながら、自分の不平不満をあなたに延々と聞かせる人がいる。
その人から離れた方が良い。
それが難しいなら、ちゃんと聞かずに心を守る。余計なアドバイスをされても聞き流していい。
1640
「ノー」を言えず悩む人は多い。
だがアダルトチルドレンの場合は「断れない」というより、「断ってはいけない」「断らない方が良い」と察してしまう。
幼少期の大人との関係から、頼まれたことを断ると『良くないことが起こる』と知っているから。
引き受けるストレスより、断る恐怖が勝ってしまう。
1641
完璧な親はいないし、100%正しい子育てはないし、意図せず子どもを傷つけてしまうこともある。
それにもかかわらずACは、不自然なほど「良い親だった」と思い込もうとする。親を悪く思うことに罪悪感が出ることもある。
それこそが、気を遣わなければ生きてこられなかった」という心の傷でもある。
1642
「あんたが鬱になるわけない!」と親しい人から言われることがある。
一番味方になってほしい人に突き放されてしまう。
「甘えるな」と怒られることもある。甘えられずに一人で走り続けたから、鬱になったというのに。
「かまってほしいだけ」と呆れられることもある。そんなわけないにもかかわらず。
1643
トラウマ的記憶をハッキリ思い出せる人もいれば、ほとんど思い出せないことがある。
触覚・視覚・嗅覚が刺激された時に、身体が無意識に反応することもある。
危険を感じたり傷ついた経験があると、その後長期にわたって無意識に警戒する。
「未だに囚われているなんて…」と自分を責めなくて大丈夫。
1644
アダルトチルドレンの「まだ大丈夫」は、理想的な環境で育った人の「もう無理」「もう限界」と同等。
だから「まだ平気」と思って頑張り続けると、伸びきったゴムがブツッ!とちぎれるように急に限界がくる。
「私なんて…」という思いを抱えている場合は、倒れてもなお自分責めてしまう傾向が強い。
1645
あなたに出来るの?、また失敗するわよ、ほーら、どうせ無理、こっちの方が良いと思うけど…
幼い頃に言われ続けた言葉が、無意識下で大人になったあなたを支配することがある。
調子のいい時よりも、失敗したり落ち込んだり不安になった時に出てきやすい。
「いい歳して…」と思う必要は全くない。
1646
優秀でなければ愛されない、と思うことがある。
子どもの頃から「できること」で認め愛された、もしくは「できること」を求められ続けた人に多い。
優秀じゃなくても人は愛される。
だが子どもにとって生きること=親に愛されることだから、優秀じゃなくてはいけないという呪縛は根深い。
1647
誰かに対して急にイライラが溢れてきたり、怒りが爆発しそうになることがある。そんな自分に戸惑い「こんな風に思うのを止めたい」と思うかもしれない。
でもこれまで「私のせい」「もう消えたい」と自分だけ責めていたあなたが怒りを出せるようになったなら、それは良いこと。健全な反応なのですよ。
1648
アダルトチルドレンは、辛い気持ちに蓋をする。
私より大変な人がいる、私よりキツい環境で生きている人もいる…と頑張りすぎる。
でもこれは既に限界ギリギリまで耐えてきた人の考え方。
大変さは比べられない。
「これくらいで…」と思う必要もなければ、他人に言われて頑張る必要はもっとない。
1649
「人にどう思われるのかが気になる」人がいる。
自然な感情なのだが、ACの場合は気になりすぎて辛い。相手の機嫌が悪くならないように、気を遣いすぎてしまう。
子どもの頃からピリピリした家庭環境で育っている場合は、不機嫌な人がいるだけで落ち着かない。怒っている人がいるだけで疲れてしまう。
1650
心を「コップ」に例えることがある。
コップに負の感情が溜まって溢れてしまう前に、休憩しよう、逃げようという。
でも優しいアダルトチルドレンの心は「スポンジ」のように、相手の攻撃も酷い言葉もいったん受け止めてしまう。コップと違って溢れないから、本人も周囲も限界が分かりにくい。