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日本の中学高校の美術の時間は、極端に言えば美術を教えていない。美術「を」教えるのではなく、美術「で」情操教育(のようなもの)をしようとしているのが実態。
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「マンガの性描写がけしからん」という声がなくなるのはおそらく「サブカルチャーとしてのマンガ」が死滅したときであって、今回のジャンプの一件も、未来の学者にとっては2017年時点の状況をうかがうための材料の一つとして採取の対象になるかと。
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それは作品を「商品」として、商業的に回す分には大きな弊害はないのだが、過去からの積み重ねを含め、作品にどれだけ創意が投じられているかを対外的に語る言葉を持たない状況は、表現規制に抗してそれらを護るべき価値のある「表現」として説明しなければならなくなる時、いきなり大きな問題となる。
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「黒子のバスケ」問題。東京都と警察は、オリンピックを招致しようとしているのなら、この問題に全力であたってもらいたい。今回のような対応をIOCが耳にしたら、どういう印象を与えるのか。招致案はビッグサイトを会場として使っているではないか。
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ゼミの学生たちにボトムズ1話を見せたら、OPEDの歌詞が全部ひらがな表記というところを不思議に感じたらしい。今や深夜アニメでも珍しい全裸描写が出てくるわ、主人公が3日ぶっ続けの拷問で心停止するわで、ひらがなしか読めない年齢層を対象にしているとは思えない、というのも無理はない…か。
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過去からの表現の積み重ねと作家の多大な創意によって作られる様々な「作品」と同じく、作品に投じられた創意とその価値を対外的に説明するための言葉や論理は、一朝一夕には作れない。そこは、もう少し大事にしてゆきたい、と思う。
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「マンガ文化の保存拠点計画」に関するシンポジウムを、来る11月23日(祝)に御茶ノ水で行います(文化庁・明大共催)。マンガ、アニメ、ゲームの、保存や展示の拠点となる施設の実施に向けたさまざまな角度からの検討を、公開の場で行います→ bit.ly/2A9OTfo
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「耽美の誕生:ボーイズラブ前史」展、本日始まりました(@米沢嘉博記念図書館)。「やおい」の語の起源となった同人誌「らっぽり やおい特集号」の表紙および座談会の原稿です。このジャンルの歴史に焦点を合わせた、おそらく初の展示。 http://twitpic.com/56b7bk
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仮に院生の妹氏の見方がある種の世代感覚を表しているとしたら、むしろその世代の感覚に沿った新しい切断線を正確に引いて見せた作品だと、『君の名は。』をとらえるべきなのかもしれない。そしてその切断線がどう走っているのかが興味深い。
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最初のガンダムは単に「当時としてはリアルだった」というよりも「幼児向けのガワを被りながら」というところがむしろ特徴的で、いわばニチアサ枠のプリキュアの後番組として幼児向けのソウルジェムのオモチャのCMを合間に挟みながら「まどマギ」を放映するようなことをやってのけた、というか。
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傷物語を再度見た。建築のデザインに関わる人は、この映画を見ると面白いのではないかと思ったので、私なりに見所を書いてみたい。ちなみに、磯崎新氏は当時65歳だったにも関わらずエヴァを見ていた。今の建築デザイン界にそのような雑食的貪欲さがあるのかは、離れて久しいのでわからないけれど。
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明日9/1から、御茶ノ水の明治大学博物館で「SFと未来像」展を開催します。こういう未来像の並べ方は多分、ありそうで無かったと思います。 bit.ly/17qqpei twitpic.com/db9dvb twitpic.com/db9e6a
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土曜から開催する「『リトルウィッチアカデミア』とアニメミライ〜等身大原動画でみる作画の魔術〜」展( animemirai.jp/exhibition/ )、いよいよ現場作業に突入しました。会場は秋葉原近くのアーツ千代田3331です。
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「庵野秀明展」@国立新美術館( annohideakiten.jp )の内覧会にうかがいました。物持ちの良さに驚かされるとともに、それが作家性や作品の質の基盤の一角になっていることが浮かび上がる。そして庵野氏が観てきたもの、制作してきたものが、一時代の断層として立ち現れる展示。10月1日から。
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「明治大学・魔法少女まどか☆マギカ等身大原動画展」を米沢嘉博記念図書館にて3/2〜6に開催します。連続する原画を等身大に拡大することにより、「動き」にスケール感を注入したらどう見えるのか? という実験性の強い展示です。 bit.ly/VdyJK9