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香港で起きることを見るたび、中国のノーベル文学賞候補作家、閻連科氏の名文を思い出す。中国で繰り返される悲劇に対する強烈な抵抗の姿勢を示したものだ。「大声で話せないなら耳元でささやく人になろう。ささやく人になれないなら記憶力のある沈黙者になろう」。あきらめず香港を見続けていきたい。
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昨夜の『報道1930』は東大先端研の児玉名誉教授。氏が推奨した世田谷区での定期PCR検査で、一つの介護施設から無症状陽性者15人が確認された。無症状者が感染を拡大させているとされるが、この事実だけでも社会検査の必要性を痛感する。北九州市といい、新たな試みを続ける自治体にエールを送りたい。
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昨夜の『報道1930』はGoTo。本来、コロナ収束後に旅行業界をV字回復させる起爆剤、だから割引率が驚くほど高い。つまり短期の政策だったはずが収束前に始まり、自民から来年のGWまで長期にとの声が早くも上がる。その一方で医療や貧困家庭などにはお金が届いていない。政治はまず現実を直視すべきだ。
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サンデーモーニングでも触れたが、北九州市は早くから無症状者に検査を広げたことで、今回の感染拡大を免れていると北橋市長は語る。さらにソフトバンクと組み介護職員などに安く社会的検査を始める。キーワードは無症状者とPCR検査の価格破壊。北九州モデルが成功すれば全国にも影響を与えるだろう。
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昨夜の『報道1930』は国会。立命館大の桜井准教授によると「お答えを差し控える」というフレーズが第二次安倍政権以降に急増し、この5年は毎年300回超。人事については、捜査中だから、捜査が終わったから、仮定の話には、個別の事案については、と理由は何でもあり。国会は何のためにあるのだろう。
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尾身会長ら分科会の会見が終了。今回ほど専門家の強烈な危機感と本気度を感じた会見はなかった。最後は政治判断としながらも、明らかにGo Toトラベルから早急に札幌、東京、大阪を除外するよう求めている。そして自分たちは政府を批判も味方もしない、中立だと。専門家の矜持に政府はどう答えるのか。
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昨夜の『報道1930』はコロナ禍のGoTo。医療が逼迫する北海道医師会は一時中断を求め、与党側はGoToが感染拡大につながった証拠がないと平行線。心配なのは政府周りの専門家の中から、政府の意向に配慮する空気が伝わってくること。専門家は命を守る最後の砦、下請けにならず自由闊達に発言してほしい。
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昨夜の『報道1930』はコロナ禍の五輪。世界で最も安くのはずが夏では最も高額に。さらに延期費用や感染対策費。どれだけの税金が使われるのだろう。外国人観客は14日の待機免除が検討されているが、世界中から様々に変異したウィルスが入ってきはしないか。国民の命を最優先にあり方を議論してほしい。
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保護犬が初めてホワイトハウスで暮らすことになる!新大統領のワンちゃんをソラに見せたら、興味深々。#保護犬
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この4年間は何だったのか。民主主義は手間のかかる制度。しかしリセットできる。アメリカは復元力を示したと言えるだろう。ただトランプ氏が獲得した票数は、これまで最多のオバマ大統領を超えている。これからも深い分断は続く。
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核兵器禁止条約でいえば、ベルギーはNATOの核の傘に依存しながら、条約を評価する姿勢を表明し、オランダも条約には結局反対したが会議には出席し続けた。理想と現実の狭間で、もがいている国もいるのだ。この条約はいわば広島・長崎条約。最初の締約国会議を広島か長崎で開くことはできないものか。
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昨日の「サンデーモーニング」でも話したが、辺野古移設をめぐる鳩山政権の「最低でも県外」で政権を失った出来事は、その後のアメリカと向き合いに影響を与えたと感じる。つまり火傷しそうなものには触らない。移設問題も日米地位協定も核兵器禁止条約も、米を刺激しそうなものには決して触らない。
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『報道1930』はきょうから3日間、野球中継のためお休みとなります。楽しみにしてくださっている方がいたとしたらごめんなさい。私はこの時間を利用して、人間ドックや歯医者さんなど身体のメンテナンスです。東京は気持ちのいい快晴、皆さんにとってきょうもいい一日になるよう祈っています!
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五百旗頭真さん披露のエピソード。英国のサッチャー首相が、過激な風刺で彼女を批判した番組への感想を聞かれ「私も楽しんでいます」。一方で宮本亞門さんは新著で、ミュージカルで政治を揶揄したら、プロデューサーが「今後は検閲する」と。私たちは戦前の苦い過去をもう一度噛みしめたほうがいい。
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昨夜の『報道1930』は、歴代総理の相談役で保守系の学者、五百旗頭真さん。防大教授が政府批判しても、中曽根首相は違う議論こそ大切だと教授を守り、小泉首相も批判を意に介さず客観的な評価を求めたという。その奥行きをなぜ今のリーダーは失ったのか。それは大らかさを失った社会の鏡なのだろうか。
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昨夜の『報道1930』は学術会議。私が最も危惧するのは、意に沿わない者を拒否&理由の沈黙もさることながら、自民党から学術会議のあり方PT、千人計画、行革対象と脅しとも取れる援護射撃、それをネットが増幅、あっという間に学術会議悪玉論にすり替えられていく、権力追随とも言える社会の空気です。
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日本学術会議をめぐる任命拒否で、自民党内からは学術会議のあり方という、違う論点拡散の動きばかり目立ち、拒否の理由を説明すべきという正論はほとんど聞こえてこない。6人拒否で政権批判をすればどんな目にあうか、萎縮効果は学者ではなく、議員たちの沈黙により顕著に表れているのかもしれない。
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昨日の『報道1930』は、竹中平蔵氏が1930で語った「国民に月7万円支給」案をきっかけにベーシックインカム論。一見、最低限度の生活を保障するいい考えのようだが、その財源を確保するため社会保障を大幅に削ると、より格差が広がってしまう。まさに諸刃の剣、その刃先の方向を見極めることが大切。
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昨日の『サンデーモーニング』でも触れたが、日本学術会議で任命を拒否された東大の宇野教授は、3年前にコラムでこう警告していた。「日本の政治にソンタクという妖怪が徘徊している。ソンタクにとりつかれると政治の舞台から真剣な議論が消えてしまう」と。その宇野氏が拒否されるとは実に象徴的だ。
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サンデーモーニング出演の日は、後ろのお花をいつももらってくるのだけど、シーサーの横に飾ったら、なぜかソラがそばを離れない。。。。#保護犬
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『報道1930』は今日から3年目です。この2年、キャスター&編集長の役回りはけっこう激務でしたが、皆さんの激励が支えとなりました。複雑なこの世界で正解など簡単に見つからない、それよりも正しい「問い」を立てること、そして多様な見方を提示できればと願っています。何より皆さんに心から感謝。
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昨夜の『報道1930』は政治と検察。林検事総長と因縁のある上川法相をあえて3度目の法相にし、その上川法相が批判をあびた検察庁法改正案の再提出検討を表明。これに対し熊崎勝彦元特捜部長は元のままの法案ではダメだと強く牽制、その一方で森友、河井夫妻などをめぐる検察の対応も、腑に落ちないと。