巽好幸(@VolcanoMagma)さんの人気ツイート(リツイート順)

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ヒスイを貴重なものとして利用したものとしては、糸魚川市大角地遺跡で発見された約7000年前の石器(叩き石)が世界最古。その後勾玉としてムラの実力者の象徴として広まったが、奈良時代東大寺法華堂(三月堂)の不空羂索観音の宝冠を最後に忽然と消えた。その理由はまだよく分かっていないようだ。
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長野県が蕎麦処となった理由は、火山活動と300万年前以降に中部〜東日本に働く東西圧縮。東日本の蕎麦名産地の多くも同様に、または圧縮で説明できるし、西日本は主に火山性の高地。火山と蕎麦産地の分布が重なるのはなかなか見事。蕎麦は火山列島日本からの恩恵と言える。#美食地質学 #蕎麦 #火山
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非火山地帯に #有馬温泉 が湧出するメカニズム。古く低温のフィリピン海プレートが沈み込む九州では100-150kmで搾り出された水が火山を形成。新しく高温プレートが入り込む地帯特に近畿では、プレート周辺の水の殆どが深さ60km辺りで搾り出されて有馬温泉を形成。そのため火山はほとんど形成されない。
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火山探検紀行2の候補だった南極エレバス火山。山頂の火口には「溶岩湖」があることで有名です。タッキーと行きたかったな〜 この火山は、日本列島と違って、地下数百kmにある熱源からマグマを噴き上げています。ホットスポットと言います。ハワイも同じタイプの火山です。 #巽好幸 #滝沢秀明 #火山
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地球の輪切り、よく↓のような絵を見ますよね?色のせいもあって、マントルにはドロドロのマグマがぎっしり詰まっている、と思っていませんか?大丈夫ですか? マントル の大部分は地震波が(液体は伝わらないS波も)伝わる、岩石質の「固体」です。マグマはごく一部で発生するのです。#日本列島の火山
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超巨大噴火の頻発地帯は九州。他地域なら大丈夫だろう、なんて高を括っていませんか?超巨大噴火が起きると、降灰は広い範囲におよびます(↓)。約90万年前の猪牟田アズキ噴火では、関西で数十cm、関東でも20cm程降り積もりました。今これが起きたらインフラ完全停止でほぼ日本喪失です。#美食地質学
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国内大豆の3割を生産する北海道。冷涼な気候と平坦な丘陵地で大規模栽培が可能。火山が密集し火山性土壌が広がるので一般的には作物に必須のリンを固定し耕作には不向き。一方で大豆は比較的このような土壌でも育つ。主要産地は火砕流や火山灰が覆う丘陵地。豆腐や醤油は火山の恩恵。#美食地質学
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瀬戸内海に広島湾や灘などの穏やかで泥が堆積する地域と、高速潮流で砂地となる瀬戸(海峡)が繰り返す理由。繰り返しですが、フィリピン海プレート45度カックン方向転換で中央構造線が発現して不動のユーラシアプレート側にシワが生じた。直下型地震と恩恵は表裏一体。#美食地質学 #広島 #郷土料理
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広島が牡蠣養殖に適する最大の理由は、花崗岩質土壌の中国山地の森の恵み(リンや窒素カリなど)が太田川によって運ばれ植物プランクトンが湧き、これを濾し取って牡蠣が育つから。その際ノロウィルスも濃集すると中毒症状を起こすため潮流の遅い海域の牡蠣は生食禁止。#美食地質学 #広島 #郷土料理
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フィリピン海プレート(PHP)方向転換の記録が房総半島に。プレート運動で堆積する地層の向きが、300万年前に急変。北向きに沈み込んでいたPHPは、その東縁が地下で太平洋プレート(PP)とぶつかるが、大きなPPに押し負けて仕方なく方向転換。その後日本海溝は西進し日本列島は強烈な圧縮を受けることに。
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長石が変成作用によって高温高圧下でヒスイ輝石に変化した(図の赤線)のであるならば、石英が一緒に出現するはずだが、実際には石英は存在しない。代わりに沸石が存在することから、椚座さんをはじめとする日本人研究者によって、プレートの脱水反応によって形成されたと考えられるようになった。
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日本の伝統的発酵調味料である味噌。九州では大豆と麦麹(麦+黄麹)、塩を原料とする麦味噌が主流。麹の使用割合が高いので甘めで砂糖使用の醤油と合わせて九州甘口食文化を形成。九州は概して米栽培に適していないが、麦は水はけの良い火山性土壌でも育つ。#美食地質学 #郷土料理 #九州
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NHKスペシャル「ジオ・ジャパン2」、いよいよ放映です。今回は300万年前から日本列島が「世界一の変動帯」に成長するプロセスを、サッシー、ひとりさん、和久田さんと一緒に紹介します。総合・BS4K同時放送です。 ●第1集 列島大隆起:6/14(日)21:00~ ●第2集 列島大分裂 6/21(日)21:00~
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神奈川の火山といえば箱根。約65万年前から活動を続ける活火山で、有名なカルデラは約20万年前から造られた。この活動的な火山は、約6万年前に巨大噴火を起こして、火砕流は横浜市まで到達、現在の東京にも20センチ近い厚さの軽石を降らせ、「東京軽石」と呼ばれる。#美食地質学 #郷土料理 #神奈川
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糸魚川ヒスイが形成された時期(5.2億年前)は、アジア大陸の一部であった日本列島の下へ初めてプレートが沈み込みだした時にあたる。ヒスイの形成は日本の大地が「安定大陸」から、火山活動や地震活動が活発な「変動帯」と呼ばれる地帯へと豹変した記録なのである。これも国石選定理由の1つ。
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富山湾には日本海拡大に伴う「断裂」が入り込むので、栄養分豊富な深層水が流れ込み、背後の立山連峰から続く斜面で急速に上昇。また真水の立山湧水も上昇を加速。この上昇流に乗って、海面まで上昇して産卵するホタルイカのメスを捕獲する。だから富山湾物は他地域より圧倒的に立派。#美食地質学
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新しいマグマ溜りが固まった地球上最も若く「熱い花崗岩」。周囲の岩石より軽く浮き上がる。カルデラ形成と眼帯上昇に伴う断層が強い東西圧縮を受けて「逆断層」へと成長し、これに沿って火山全体が大回転。北アルプスは、マグマ活動と東西圧縮の合わせ技で日本の屋根に。#美食地質学 #郷土料理 #長野
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江戸に新鮮野菜を供給するために将軍綱吉は頑張った。京都西陣の八百屋の娘だったと言われる母親桂昌院(お玉さん)の影響もあり、野菜栽培を奨励する。ただ耕作不適地の台地は避け、低地や谷沿いで栽培。これが #江戸野菜 の原型。ただソバは火山性土壌でも育つ。#美食地質学 #関東ローム
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トンガの火山噴火で日本列島にも津波?まだ不明のことは多いのですが、そり急ぎの解説です(↓)。 news.yahoo.co.jp/byline/tatsumi…
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氷見のブリは能登半島と佐渡島が作る高まりが定置網のような役割を果たして、南下するブリを富山湾へ誘い込むのです。能登半島は日本海へと突き出し、佐渡島が佐渡堆と呼ばれるような隆起域となったために、ブリは富山湾へ入ってくるのです。ハタハタ、タラ、ブリはまさに変動帯日本列島の恵みです。
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日本列島で過去12万年間に11回の超巨大噴火が発生。北海道と九州に集中する。発生確率は低いが破局的な被害をもたらす可能性がある。現状のままでは最悪の場合、日本という国家、日本人という民族は壊滅的打撃を受ける。超巨大噴火を自然災害として認識して、対応を考えることが必要。#美食地質学
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#超巨大噴火 が起きると最悪日本喪失。タッキーとのやりとり:「僕たちの時代に起きますか?」「100年で1%くらい」「僕たちが逢わなくても将来は危険性が高くなるんですね?」「そう」「じゃあ僕たちが何かを考えないといけないですね!」 この意識をみんなで共有したいものです。#滝沢秀明
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海の幸に関係深い「潮の満ち干」。この問題は結構難しく、ノーベル賞受賞者も間違った。一般的理解は(a)や(b)。気象庁の見解は(c)。いずれも「満月新月の南中時が引潮」を説明できない。正解は(d)。月の引力、月・地球回転の遠心力、それに海水の強制振動の合わせ技。詳しくはまたいずれ。#美食地質学
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日本一の酒どころ灘五郷。「男酒」と呼ばれる力強さはお江戸の老舗蕎麦屋御用達。その秘密は酵母を活性化させ発酵を進める中硬水の「宮水」。六甲山系花崗岩地帯からの鉄分を含まない伏流水が、Ca, Mgが主成分の貝殻を多く含む地層を通って湧き出す。軟水の国にあって特徴的な酒造水に。#美食地質学
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和歌山人が湯浅から伝えたと言われる銚子醤油。野田と共に関東濃口醤油の主産地。関東平野をゆっくり流れる利根川水系の水はCa, Mgを溶かし込んだ硬水系。酵母による発酵を促進し濃厚な色と香りを育む。昆布ではなく鰹など節出汁と濃口醤油(+みりん)で江戸の絶品蕎麦つゆを生み出した。#美食地質学