巽好幸(@VolcanoMagma)さんの人気ツイート(いいね順)

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日本海拡大直後、1400万年前に起きた超巨大噴火の痕跡が残る紀伊半島。阿蘇をはるかに凌ぐカルデラが2つ。石仏で有名な室生には今でも厚さ数百mの火砕流が残り、地球規模の寒冷化(火山の冬)を引き起こしたとも言われる。まだ地下のマグマ岩体は冷え切っておらす、今は火山がないのに高温泉が湧出。
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糸魚川ヒスイが形成された時期(5.2億年前)は、アジア大陸の一部であった日本列島の下へ初めてプレートが沈み込みだした時にあたる。ヒスイの形成は日本の大地が「安定大陸」から、火山活動や地震活動が活発な「変動帯」と呼ばれる地帯へと豹変した記録なのである。これも国石選定理由の1つ。
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沈み込む2つのプレートから絞り出された水が、世界一の火山大国を造る。列島に広がる黒ボク火山性土壌は一見肥沃にだが作物に必須のリンを固定する耕作不適地で、貧リン環境でも育つソバしか育てられなかった。現在美食の代表格である蕎麦は、先人たちがこの火山大国で生き抜くための救耕作物だった。
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新しいマグマ溜りが固まった地球上最も若く「熱い花崗岩」。周囲の岩石より軽く浮き上がる。カルデラ形成と眼帯上昇に伴う断層が強い東西圧縮を受けて「逆断層」へと成長し、これに沿って火山全体が大回転。北アルプスは、マグマ活動と東西圧縮の合わせ技で日本の屋根に。#美食地質学 #郷土料理 #長野
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確か昨年の9月12日夜。NHKスタッフと「滝沢秀明の火山紀行2」のロケ地の検討をしていました。その時の候補地は、南極のエレバス山と富士山。翌朝ホテルで目を覚ましてネットを見たら「タッキー芸能界引退!」の文字が・・ これまでで最もショックを受けたニュースの1つです〜
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江戸人口集中で上質醤油や酒などは関西からの「下りもの」が菱垣廻船で運搬。中硬水醸造の灘・伊丹の高アルコール男酒は腐敗しにくく隆盛。一方軟水龍野酒は衰退。そこで発酵を抑え、乾燥気候特産品の塩や小麦・大豆と酒醸造技術を用いて1666年円尾孫右衛門が #薄口醤油 を発案。#美食地質学 #龍野
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ヒスイを貴重なものとして利用したものとしては、糸魚川市大角地遺跡で発見された約7000年前の石器(叩き石)が世界最古。その後勾玉としてムラの実力者の象徴として広まったが、奈良時代東大寺法華堂(三月堂)の不空羂索観音の宝冠を最後に忽然と消えた。その理由はまだよく分かっていないようだ。
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#能登半島#地震。被害が最小限となることを祈ります。 いくつかのマスコミで、一連の群発地震は沈み込むプレートからの流体(水)が原因と解説していますが、その可能性は極めて低いです:news.yahoo.co.jp/byline/tatsumi…
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長石が変成作用によって高温高圧下でヒスイ輝石に変化した(図の赤線)のであるならば、石英が一緒に出現するはずだが、実際には石英は存在しない。代わりに沸石が存在することから、椚座さんをはじめとする日本人研究者によって、プレートの脱水反応によって形成されたと考えられるようになった。
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トカラ列島の群発地震。南海トラフ地震や火山噴火との関係について解説しました。よろしければご覧ください! news.yahoo.co.jp/byline/tatsumi…
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江戸に新鮮野菜を供給するために将軍綱吉は頑張った。京都西陣の八百屋の娘だったと言われる母親桂昌院(お玉さん)の影響もあり、野菜栽培を奨励する。ただ耕作不適地の台地は避け、低地や谷沿いで栽培。これが #江戸野菜 の原型。ただソバは火山性土壌でも育つ。#美食地質学 #関東ローム
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長野県が蕎麦処となった理由は、火山活動と300万年前以降に中部〜東日本に働く東西圧縮。東日本の蕎麦名産地の多くも同様に、または圧縮で説明できるし、西日本は主に火山性の高地。火山と蕎麦産地の分布が重なるのはなかなか見事。蕎麦は火山列島日本からの恩恵と言える。#美食地質学 #蕎麦 #火山
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伊勢湾が異様に内陸まで入り込む原因は、伊勢湾-琵琶湖-若狭湾沈降帯の存在。この辺りは、フィリピン海プレートの沈み込み角度が極端に小さい(原因は私には不明)ために、高角だと海溝近くまで入り込める補償流が届かず、マントルは削られる一方で薄くなり地殻が沈降。#美食地質学 #郷土料理 #愛知
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現在の霞ヶ浦には近隣から河川が流入しているが、江戸時代初期には栃木日光から鬼怒川(常陸川)が流れこみ広大な香取海を形成していた。利根川のなど江戸から東京湾へ流れ込む河川の洪水対策として「利根川東遷」が1654年まで行われ、その結果霞ヶ浦は現在の姿となった。#美食地質学 #郷土料理 #茨城
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日本の伝統的発酵調味料である味噌。九州では大豆と麦麹(麦+黄麹)、塩を原料とする麦味噌が主流。麹の使用割合が高いので甘めで砂糖使用の醤油と合わせて九州甘口食文化を形成。九州は概して米栽培に適していないが、麦は水はけの良い火山性土壌でも育つ。#美食地質学 #郷土料理 #九州
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国内大豆の3割を生産する北海道。冷涼な気候と平坦な丘陵地で大規模栽培が可能。火山が密集し火山性土壌が広がるので一般的には作物に必須のリンを固定し耕作には不向き。一方で大豆は比較的このような土壌でも育つ。主要産地は火砕流や火山灰が覆う丘陵地。豆腐や醤油は火山の恩恵。#美食地質学
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みなさんの関心が高かった「蕎麦と火山」の関係。140字ではあまりに短いので、Yahoo個人ニュースに公開しました。よろしければご覧ください。#美食地質学 #蕎麦 #火山 #黒ボク土 news.yahoo.co.jp/byline/tatsumi…
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アナゴの産卵地はなんと「九州パラオ海嶺」の沖ノ鳥島海域。2500万年前の火山列島の1つ。親は産卵のために来た道を戻らずに、海底山脈に沿って南下。塩分濃度を頼りにこの島に集結、逢瀬するらしい。ロマンティック!こんな大移動をするアナゴ。いただくときは心して味わいましょうね!#美食地質学
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ソバの生育には冷涼な気候と水はけの良い土壌が必須。また痩せた土地でもOK。これらの特性を持たすのは火山地帯。涼しい北海道や他の要因で高地のソバ産地もあるが、多くの所は火山の近隣。火山体が高いだけでなく、過去数百万年間の活動で地下に残された軽い岩石が隆起して山地を形成。#美食地質学
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氷見のブリは能登半島と佐渡島が作る高まりが定置網のような役割を果たして、南下するブリを富山湾へ誘い込むのです。能登半島は日本海へと突き出し、佐渡島が佐渡堆と呼ばれるような隆起域となったために、ブリは富山湾へ入ってくるのです。ハタハタ、タラ、ブリはまさに変動帯日本列島の恵みです。
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地球の輪切り、よく↓のような絵を見ますよね?色のせいもあって、マントルにはドロドロのマグマがぎっしり詰まっている、と思っていませんか?大丈夫ですか? マントル の大部分は地震波が(液体は伝わらないS波も)伝わる、岩石質の「固体」です。マグマはごく一部で発生するのです。#日本列島の火山
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広島が牡蠣養殖に適する最大の理由は、花崗岩質土壌の中国山地の森の恵み(リンや窒素カリなど)が太田川によって運ばれ植物プランクトンが湧き、これを濾し取って牡蠣が育つから。その際ノロウィルスも濃集すると中毒症状を起こすため潮流の遅い海域の牡蠣は生食禁止。#美食地質学 #広島 #郷土料理
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和歌山人が湯浅から伝えたと言われる銚子醤油。野田と共に関東濃口醤油の主産地。関東平野をゆっくり流れる利根川水系の水はCa, Mgを溶かし込んだ硬水系。酵母による発酵を促進し濃厚な色と香りを育む。昆布ではなく鰹など節出汁と濃口醤油(+みりん)で江戸の絶品蕎麦つゆを生み出した。#美食地質学
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瀬戸内海に広島湾や灘などの穏やかで泥が堆積する地域と、高速潮流で砂地となる瀬戸(海峡)が繰り返す理由。繰り返しですが、フィリピン海プレート45度カックン方向転換で中央構造線が発現して不動のユーラシアプレート側にシワが生じた。直下型地震と恩恵は表裏一体。#美食地質学 #広島 #郷土料理
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#日本沈没 2006では #草薙くん にも当時論文投稿中だった #デラミネーション を解説。撮影後半年ほどして新橋を歩いていると、手を振りながら走り寄ってきた青年が「先生、論文出ましたか?」。何かのロケ中とのこと。もうびっくり! #タッキー もそうですが、半端なくいい子たちです〜