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@HamasakiYukio @kale_aojiru ロシア人の同級生たちが、
「アメリカは自由の国と思ってやってきたら、みんな人の目を気にして全然自由に行動しないじゃないか。
ロシアの方が民間レベルではよっぽど自由だ。ごく一部のことさえ気をつければ、何をしても何を言っても良い」
と言っていたのが、色々とカルチャーショックでした。
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マーケの授業でハッとした話。
「評価サイトが発達した今日、『モノを売りたい対象層以外の客層』にモノを売ってしまうと、『期待外れ』等と悪評が立ち、致命傷になる。
現代のマーケのゴールは、モノを多数に買って貰うことではない。
むしろ、対象外の層に『買うな』と伝えることこそが核心。」
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人生で一番お金の使い方を間違えた瞬間は、就職当初、
「弁護士は24時間座りっぱなしだから椅子には全力でこだわれ」
との先輩の助言を真に受けて、なけなしの貯金を注ぎ込み20万円以上する高級椅子を買い、意気揚々と事務所に持ち込んだら、事務所のデフォルトの椅子がそれだったときですかね
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スタンフォードMBAでは「お金よりも情熱」と繰り返し教わるので、在学中は皆感化され情熱を持って起業を試みるが、途中でPEファンドから初任給平均4200万円・内定受諾の一時金平均480万円の就職条件を提示され、なんだかんだ目先のお金が情熱に勝るのか、結局卒業時の最多の進路はPEファンドである。
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授業での興味深い話。
「Netflixの全視聴番組の75%
Amazonでの全買い物の35%
Google広告のクリック率38%増加
は、これらプラットフォームの『お勧め』に基づく。
時代はいつの間にか、
『検索で自ら能動的に情報を発見』
から、
『プラットフォームにお勧めされ受動的に情報を得る』
に変容した」
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@ZeBELL5256 私が見ていたのは米国の高級ブティックホテル(非チェーン)のHPです。
webマーケティングの教科書的には、さすがにOSという一つの変数のみで値段が露骨に変わるのは悪手すぎますし、最新のデータサイエンスを駆使した最近の大手予約サイトではそこまで露骨なことはあまり起きないような気がします。
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スタンフォードMBAの授業では今や「燃え尽きないための良質な休息」「人生100年を逆算した体調調整」「仕事を離れて幸せを考える」等のテーマが教えられており、学生もワークライフバランスの関心が高いのを見るにつけ、今後はトップ層や経営層もバランスの取れた働き方を追求する時代になりそうだ。
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Yahoo創業者のジェリー・ヤン氏と少人数ディナーの機会があったのだが、3千億円の資産を有する圧倒的な成功者が私のようなただの学生の話も終始傾聴し、謙虚かつ気さくに接してくれ、「実るほど頭を垂れる...」を体現するような方だったし、思えばこちらで出会った成功者は皆こういう方ばかりだった。
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こちらではどの授業も質が高くて感心していたのだが、一回だけ酷い授業に当たった際、学生達が授業中に教授をその面前で激しく批判し袋叩きが始まり、学部長にも苦情が山ほど殺到し、後の教員評価でも最低評価が学校HPで公表され公開処刑となったのを見て、授業の質が高い理由がよく理解できた。
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ここの学費は年850万円もするが、これには裏があり、満額払うのは企業派遣生で、他学生には潤沢な寄付金と運用益で年収1300万円以下の経済困窮や家庭事情に応じて最大ほぼ学費全額の給付金がばら撒かれ、卒業後の進路次第でローンも全免となり、実は皆の経済的負担は少なく、学校が裕福なのは重要だ。
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米国では非白人は差別されるなどと言われるが、私の周囲に限れば直近むしろ過剰とも思える逆差別が顕著になっており、私など差別どころか多様性の名の下に変に優遇され、どう見ても明らかに一回り以上優秀な白人男性を尻目に諸選考を通過できたりしており、これはこれでなかなか歪んでいる。
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MBAで優秀な人材といえば米軍出身者達で、世界を転々とし異文化理解力もコミュ力も高く、死線をくぐり抜けた何にも動じない落ち着きがあり、瞬時の判断力に長け、仲間思いで、何よりも体が強く、ビジネス経験がなくとも地頭が優れすぐに物事を覚え、努力ができ、人々の尊敬も厚く、なんというか無敵。
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授業での起業家の重い言葉。
「起業したら、一つの事業に最低3~5年を捧げることになる。周りの友人達は成長していき、貴方は取り残された気分になる。
アイデアが浮かんだら、まず考えろ。それは本当に貴重な数年を捧げたいと思うものか?
今そこで引っかかるなら、貴方はその数年を耐えられない」
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ちなみに、「ポジティブ同調圧力が強い」「ネガティブフィードバックが苦手・回りくどい」といった米国の傾向は、下記ツイートで紹介した本でも他の文化と比較しつつ分析されているので、このあたりのテーマを更に深掘りしたい方は是非どうぞ。
twitter.com/Hiroshi9985767…
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スタンフォードで幾多の起業家を生み出す起業の授業がある。
特徴は、
「世に存在する『問題』をひたすら深掘りすること『だけ』に学期全て使う」
人は、問題を見つけると、すぐ解決策(ビジネスアイデア)の検討に飛びつきがち。
でも、真に解決すべき問題は、表層的な問題の裏の奥底に潜んでいる。
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こういう死ぬ気で努力して勝ち残ってきた学生達は、だいたい20代後半になると真の幸せとは何かを考え始めるので、今の米国大学院では「幸福学」という何が幸せかを追求する学問が人気です。概ね下記の本に書いてあるようなことを学んでいます。興味がある方はどうぞ。
amzn.to/3w7JHI7
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人生で多分最も時間を費やしたものが英語学習な私が言うのもなんですが、英語ができるようになれば海外の生の記事や論文等を読めて知見が一気に広がる...なんてのはもはや随分と過去の話で、今や大概の英文はDeepLに気軽にぶち込めば日本語で何ら苦もなく軽やかに読めてしまうことをここに認めます。
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スタンフォードの非テック生向けAIの授業に出て、ワクワクしつつ初回授業を迎えたら、開口一番「君達はAIに凄く期待して授業を取っただろ?AIはあれもこれも解決する凄いヤツと思っているだろ?AIにできるのは君達の脳内の妄想の1万分の1くらいだ。ビジネス人材はAIを謎に妄信しすぎだ」と言われた。
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授業で出た研究。
「『600人中200人助かる』と『33%の確率で全員助かり67%誰も助からない』だと大半の人が前者を選ぶが、
表現を変え、
『600人中400人死ぬ』と『33%の確率で誰も死なず67%全員死ぬ』だと大半が後者を選ぶ」
質問が同じでも、表現方法を工夫するだけで、回答は「真逆」になる。
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米MBAの座学系の授業内容の多くは、正直今は日本語訳済みの良質な本で自宅で学べるので、MBA留学の価値は座学以外の授業やこうした同級生等からの実体験を通じた学びだと思います。
なお、座学系は、以下にまとめたビジネス書などが今50%オフセール中で大変お勧めです。
twitter.com/Hiroshi9985767…
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授業で出たのだが、パタゴニアは凄い会社だった。
勤務中サーフィンとか好きにでき、勤務時間帯の拘束なく、出張は社費で子供とベビーシッター同伴可、社費の保育所も学童も送迎もあり、昔からテレワーク可で、一週毎に週休三日。
でも時価総額推計1千億円超。
こういう会社が世に増えてほしい。
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MBAで起こりがちなのが、学生時代に数学を頑張り数的素養を付け、理系就職後にMBAに来た者は全てを備えた最強ビジネス人材として引っ張りだこな反面、数学を無視してきた者は「機械学習!Python!」と上辺をなぞった挙句数学の高い壁に阻まれ入門レベルを超えられず、雰囲気DX人材として卒業に至る。
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MBA補欠合格の繰り上がり争いはそれはもう熾烈で、中でも凄いのは、
本校に不合格となるも「俺を入れろ」と大学に毎日電話し補欠に繰り上がり、なお連日電話を続け、挙げ句入学式前日に「明日から合格者として通うわ」と勝手に宣言して大学が根負けし繰上げ合格したSun Microsystems創業者Khosla氏。
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周りの米国人は大概が社交的で明るいので、昔「米国人はフレンドリーで外向的だね」という話を米国人同級生にしたら、「本心から外向的な人は意外と少なくて、単に外向きにそういう振る舞いができない人はここに来るまでに淘汰されて残ってないからね」と返されて、典型的な生存バイアス事例だった。
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実体験踏まえて言うけど、TOEFL110を余裕で超えようが、無論TOEICは楽々満点だろうが、仕事で英語漬け状態だろうが、純ジャパは必ず留学直後には自分の英語のできなさに絶望して、深夜に寮の自室で独り「英語 聞こえない」とかググったりし始めるので、とにかく我々の英語の勉強には終わりがない。