226
授業に来たトップティアVCの言葉。
「今後はもう、『Covid-proof』(コロナ耐性)があるビジネスにしか投資しない。
少しでも身体的接触がコアに絡む事業は、価値を大きく割り引いて考える。
コロナ前なら素晴らしかったアイデアでも、こうした事業はもう、社会に合わない。
時代は変わったのだ。」
227
米国では最近、企業が政治的な主張を明確に示すのが徐々に当然になりつつあるが、以前そうした企業のCEOにそれでは客を失わないかと尋ねたら、「うちの価値観と合わない奴はそもそも客じゃない。ビジネスは八方美人になったら終わりだ。価値観が合う層に深く愛される企業こそ生き残る」と返ってきた。
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最近周囲で面白かった話は、コロナで保育園等が閉まりテレワークになった時、実家に一家全員で引っ越して親と同居し子供の面倒を見てもらう米国人達が続出したそうで、結果「親と同居最高、仕事が捗る」となったらしく、共働き主流の現代に核家族が真に適しているかは再検証が必要なのかもしれない。
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MBAの米国人達は超社交的集団だが、授業での「コロナのロックダウン明けに一番嫌な事は?」との質問への匿名回答には
パーティーを断る理由がなくなる
人と会わなければいけない
外出
等が並んだ。
世の中どこでも、一見社交的に見える集団には、無理して社交的「ぶっている」者が多数紛れている
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スタンフォード大学は来年の受験でもSAT等の試験スコア提出を要求しないらしく、周りの学生に意見を聞いても「入学試験は勉強や準備にお金がかかり金持ち優遇で差別的だ」などと入学試験に批判的な人が多く、入学試験の点数がほぼ全てを決する日本の大学入試とは真逆の方向に進んでいて興味深い。
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「アメリカでは謝罪してはダメ」って日本でよく聞いていたから、
米大企業のCxOを歴任し今も世界的米企業の取締役に名を連ねる百戦錬磨の米教授が授業で
「自分に誤りがあったら言い訳せず素直に非を認めて『I'm sorry』と正面から言え。まず謝れ」
と指導していたのは逆カルチャーショックだった
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以前学校に来た卒業生の言葉。
「MBAでは『お金よりやりがい』『家族をないがしろにするな』『量産型キャリアは危険』と様々な人から助言されるが、結局これらは守られず、多くの卒業生はコンサル等の量産型キャリアで家庭を顧みず心身共に消耗し小金だけ周りに残り、20年後になって人生を後悔する」
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今、幸福学という授業を取っていて、一流の学者が幸福について教えてくれるのだけど、そこで面白かったのは加齢と幸せの関係。人は老いを嫌うが、加齢と共に経験を積むことで一般に幸福度は上がっていくそうで、加齢にも良いところがあった。今思い悩んでいても、きっと年をとれば徐々に克服できる。
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@ywny 私もまさにスタンフォードの交渉の授業で「謝罪しておけば訴えられずにすんだはずの事例が沢山ある」と教わりました。
私の好きな本(『失敗の科学』)にも、「しっかり非を認めれば争いは起きづらいし、しかも今後同様のミスを防ぐ効果もある」的な記載があったと思います。
amzn.to/34L9iLB
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授業で
「研究では、『ストレスは有害』と信じる人は、高ストレス環境下で死亡率が大上昇する。他方『有害でない』と信じる人の死亡率は、なんと低ストレス環境の人より低い。
『ストレス』自体には害はない。
良し悪しを決めるのは、『その捉え方』」
と聞いて以来、あらゆる場面で気持ちが楽。
236
授業で出た興味深い話。
「120年前、『ただのその辺の石』だったダイヤモンド。
それを、De Beersは
『永遠の輝き』『給料3月分』
等と広告を大量投入し、ハリウッドとインフルエンサーマーケティングを大展開し、滅茶苦茶消費を煽った。
結果、この『石』は、『超価値ある宝石』に昇格した」
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うちは米国で出産したのだが、出産時に看護師さんから「子供の姓はどうする?あなたの姓にする?奥さんの姓にする?それとも両方ともつける?そうじゃなくて何か全く新しい姓?自由に選べ」と言われて、夫婦別姓すらない純日本的な固定観念で生きていた私は一瞬何を言われたのか分からず当惑した。
238
米国上位大学は親が卒業生だと子は大っぴらに受験で優遇されるのだが、ここの教授の話では、最近ついにその廃止の動きが始まっており、他方で親が大卒でない者を激しく優遇するため、大多数にとっては合格率が数%のただただ入学困難な大学に、非大卒親世帯には簡単にという歪な方向に進みつつある。
239
@junco @munaken 例えばこれらなどです。最近、類似の研究が複数出てきているようです。
frontiersin.org/articles/10.33…
tandfonline.com/doi/full/10.10…
240
過去にこのnoteにまとめたような各ビジネス書を丁寧に読んでおけばだいたいMBAの知識は身についてしまうと思います(※セールは終了済)。
有名ビジネススクールの教授がノウハウをそのまま包み隠さず書籍にしたりしているので。
note.com/hiroshi9985767…
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この大学ではコロナ簡易検査キットが無料で無限に供給され、学生はセルフで24時間365日いつでも1分足らずで検査可能かつウェブで結果が迅速に分かるので、少しでも体調が悪いと簡単に検査ができることもあり、感染蔓延下の米国にありながら感染者はかなり少なく、基本以前同様の日常に戻った。凄い。
242
MBA受験生の方から時々、ハーバードとスタンフォードの校風の違いを尋ねられるのだが、そんなときは両校への受験出願時に自らの思いの丈を渾身の自作ラップミュージックビデオに乗せて両校に送りつけた友人の話をしようと思う。
彼はハーバードは速攻で落ちてスタンフォードは速攻で合格した
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最近授業で面白かった話は、
「スピーチの天才とされる、
ジョブズも、当初TVで『今にも吐きそう、トイレの場所教えて』と懇願し、
ビル・クリントンも、昔は話がつまらなすぎて聴衆皆居眠りし、
キング牧師も、大学のスピーチの授業はC評価。
『話す力』は才能でなく、後天的に身に付けるもの」
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ここの授業での話だと、米国で個の能力が高い「俺が俺が」的カリスマが厚遇されたのは一昔前で、リーマン後は持てはやされる対象が協調性が高いチームプレイヤーに変わり、直近は過剰にアピールしない謙虚さが良しとされつつあるらしく、かつての米国像に基づく議論は昨今もはや無理だ。
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@CapCap65685 特に、米国の洗練されたビジネス界隈では、否定的意見を言う前に最低三つ肯定せよといったビジネスマナーがありますよね。しかもその後に続く否定的意見も行間を読まなければ分からない言い方が多いので、渡米当初は注意しないと全然ニュアンスが分からず困りました。
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有名大学に受かったとか、誰もが羨む企業に就職したとか、難関試験に合格したとか、そういう「ゴール」に達した時点で満足し燃え尽きる人は無数にいる。
こうして周りが早々に勝手に自ら成長を止めるので、節目節目で「燃え尽きない」ようにするだけで特に優秀でなくともそこそこ社会でやっていける
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悲しいことに昨今MBAの授業で日本企業が肯定的な文脈で紹介されることはほぼ無くなってしまった。
しかしトヨタは別格。なんと25年前のケースが色あせることなくそのまま登場。
トヨタが昭和に確立した手法が、数十年後の今もなお多種多様な業界で応用され、称賛され続ける。こんな会社は他にない。
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Kindle本は今月セールをやり過ぎで、かつ多くのセールでは対象本が微妙だったのでスルーしてきたのですが、今回始まったビジネス書最大60%オフセールではそれなりに良い本があったのでnoteに雑な解説付きで良書をまとめました。
コロナ禍の外出自粛中の読み物探しにどうぞ。
note.com/hiroshi9985767…
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交渉の授業にて。
「1つのオレンジを取り合う姉妹がいた。
結局、綺麗に半分ずつにすることに。
だが実は、姉はケーキ作りのために皮だけ、妹はジュース作りのために実だけが必要だった。
交渉は『取り合い』や『何かを諦めて他を得ること』ではない。
往々にして、『全員が満足する方策』がある」
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オペレーションの授業中に出た小話だけど、幾多の巨大航空会社が巨額を投じ長年研究しても旅客機の最も効率的な搭乗順は不明で、ついには宇宙物理学者が出てきて最適な搭乗順を考案したが超複雑で使えず、一方サウスウェスト航空が「早い者勝ちで適当に乗って」とやったら搭乗時間が最速だった話好き