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@fushiroyama 私のツイートについてもそうですが、こういうのって仮に真実でも絶対にソースが出てこないので常に真偽不明ですよね。ただベイエリアの現状からして「ああ、確かに言われてみればなるほどね」と思ってしまいます。
(私のツイートも、会話の状況的に、ベイエリアのことを主に念頭に置いたものです。)
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周囲を見ると、海外のトップ大学院に留学している人の中には、仕事は全然できないものの留学のためだけに全労力を割き、内部の評価が最悪だったりする人もいるので、例えば弁護士から何かとち狂ってスタンフォードMBAに留学中の者などは特に疑わしく、決して無条件に優れた人だと思ってはいけない。
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授業で「威厳が出る振る舞い」を練習している。驚くほど効果があってお勧め。以下をやるだけ。
低い声
早口厳禁
顎を上げる
常時目を見る
髪や首を触らない
即答せず1.5秒後に返答
相手の発言に頷く等の反応を抑える
自分の発言への相手の反応を確認しない
相手のパーソナルスペースに自ら踏み込む
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この大学ではコロナ簡易検査キットが無料で無限に供給され、学生はセルフで24時間365日いつでも1分足らずで検査可能かつウェブで結果が迅速に分かるので、少しでも体調が悪いと簡単に検査ができることもあり、感染蔓延下の米国にありながら感染者はかなり少なく、基本以前同様の日常に戻った。凄い。
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行動経済学界隈は最近色々と不穏なのだが、最近授業に来た某世界的大組織のトップも、ある行動経済学の主要なセオリーを「入念に検証したがうちの実務では全く妥当しなかった」と真っ向から否定し、私は2年間一体何を学んできたのかという気分になっている。
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ここの授業では面識ゼロの相手にもメール等で突然連絡して色々お願いするのが奨励されていて、「返事がなくてもどうせ元々面識がないのだから何も失わない」等と教えられており、この精神で学生が大物CEOやらにメールしまくるのだが、割と返事がありその後に繋がっていて、図々しさは重要なスキルだ。
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ここの学費は年850万円もするが、これには裏があり、満額払うのは企業派遣生で、他学生には潤沢な寄付金と運用益で年収1300万円以下の経済困窮や家庭事情に応じて最大ほぼ学費全額の給付金がばら撒かれ、卒業後の進路次第でローンも全免となり、実は皆の経済的負担は少なく、学校が裕福なのは重要だ。
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@xconsulkuririn あ、間違えた、スタンフォード的には世帯年収1650万円以下だとその世帯は経済的困窮扱いでした。
学部生だとその世帯年収以下なら学費が無料のようです(留学生はわかりません)。
他方ビジネススクールはお金が有り余ってるので留学生にも同じように適用があります。
financialaid.stanford.edu/undergrad/how/…
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スタンフォードロースクールの同級生に真っピンクな髪のアジア系女子学生がいて、でも大手法律事務所のパートナーがいるような場でも誰も気にしないどころか周りに違和感なく自然に溶け込んでいて、彼女はそのまま普通に米大手法律事務所に就職していき、私は米国の多様性を肌で感じた。
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あるIT企業のCEOが授業で、「私は24時間365日働くエリート大院卒の奴しか採用しない。子育てしたい?テレワーク?ワークライフバランス?グーグルにでも入れ」等と公言し、今の時代に大丈夫かこの会社と思ったのだが、実際は爆発的成長を重ね学生人気も著しく高く、ここまで極端だと逆に評価される。
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昔交渉の授業で教授から留学生に向けられた「米国は交渉が文化基盤だ。ダメ元で責任者を探し相手を怒らせない態度でネゴれ。君らの国で無理な場合もここは交渉余地がある」との言葉を忠実に実践したら、学費免除を倍増できたり飛行機に遅れたのに搭乗できたりしており、交渉社会ぶりを実感している。
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なお交渉術の分野はやはりハーバードが圧倒的に進んでいる印象で、ここの交渉の授業で出る文献は大概ハーバードの文献です。この本を執筆されたHBSのマルホトラ教授などが頻繁に引用されます。
この本は読み物としても面白いですし、交渉術の入門書としてとてもお勧めです。
amzn.to/3DXRFo7
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今年はスタンフォード大学の学部の合格率が3%台と史上最低だったらしく、皆が幼少期から早くも大学合格を目標に据えて英才教育を受け続け課外活動に必死に取り組むが、なお無限に上には上がいるため全然受からず、近年の米国の受験戦争の激化は日本での競争と比べものにならないレベルに達している。
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ここのMBAの卒業後の新卒平均年収は2,600万円などらしいが、これには裏があると薄々感じだしていて、そもそもこうした高年収者は入学前の年収が元々2,000万円を優に超えていたりするので、MBAが年収を大幅アップさせているというより単に元々年収が高い人がMBAに来ている。
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Yahoo創業者のジェリー・ヤン氏と少人数ディナーの機会があったのだが、3千億円の資産を有する圧倒的な成功者が私のようなただの学生の話も終始傾聴し、謙虚かつ気さくに接してくれ、「実るほど頭を垂れる...」を体現するような方だったし、思えばこちらで出会った成功者は皆こういう方ばかりだった。
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米国上位大学は親が卒業生だと子は大っぴらに受験で優遇されるのだが、ここの教授の話では、最近ついにその廃止の動きが始まっており、他方で親が大卒でない者を激しく優遇するため、大多数にとっては合格率が数%のただただ入学困難な大学に、非大卒親世帯には簡単にという歪な方向に進みつつある。
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エンジニアリングやCSの学生のMBA生嫌いは根深いものがあり、だいたいMBA生が「起業しよう」などとアプローチしても「金儲けの方法論ばかり語る頭空っぽな奴らは嫌だ。俺らを利用するな」的に扱われ、渋々MBA生3人などで起業してメンバー誰もプロダクトを作る力がなくその会社は早々に終焉を迎える。
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スタンフォード大学の去年の投資リターンが先日発表されたのだが、昨年1年間のROIは40%超、金額にして1年で約1兆4千億円のリターンというぶっ飛んだ数字で、これは日本のほぼ全ての大企業の純利益を圧倒的に超越する金額であり、年収1,650万円以下の全世帯を学費無料にできる理由がよく分かった。
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授業に来た大企業CEOが、不運にも若く重病になった際、「今CEOをクビになれば医療保険が切れて破産だ」と悩んだ話をし、ある学生も自分のスタートアップでがん患者を保険が切れると知りつつ泣く泣く解雇した話をし始め、米国は病人には過酷で、この地で人々が健康の維持に躍起になる理由が分かった。
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米国は知れば知るほど興味深いのですが、私が10代の頃に読んで米国留学を志すきっかけの一つとなったこちらのエッセーは、日本人視点から見た米国がありのままに描かれており、とても面白く読み応えがあるので皆さんに是非読んでほしいです。古くても内容は全く色あせません。amzn.to/3EVsbrM
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昔ある有名な起業家が「スタートアップ周りでは自分で事業を回したことがない弁護士やら金融関係者が『メンター』などと名乗ってビジネスのアドバイスをくれるが、一部の人を除き、その内容はほぼこっちでとっくに検討され尽くしたことなので多くは時間の無駄です」と言っていて、私は心が痛かった。
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スタンフォード大学は来年の受験でもSAT等の試験スコア提出を要求しないらしく、周りの学生に意見を聞いても「入学試験は勉強や準備にお金がかかり金持ち優遇で差別的だ」などと入学試験に批判的な人が多く、入学試験の点数がほぼ全てを決する日本の大学入試とは真逆の方向に進んでいて興味深い。
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以前授業でディスカッションの場があったんだけど、そのテーマが「成果主義が一般的でない米国社会で成果主義を普及させるには」で、米国人同級生は「それは米国では無理だよね...」などと皆頭を抱えており、「米国は成果主義の国」という固定観念を日本で植え付けられた私は一人で大混乱していた。
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@realBlueDevil まさにそうです。
米国人同級生的には、米国は(職種や地域によって程度の差はあるものの)随分とコネ社会なことと、各種差別とそれの反動としての過剰なアファーマティブアクションのせいで、成果とはかけ離れた登用や昇進だらけだということらしいです。
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残念なお知らせですが、「留学で英語力が劇的に伸びる」は大人の場合には大きな誤りがあり、周りの多くも私自身も1年程度の大学院留学ではたいして英語力は変わらなかったどころか、「必死で勉強した留学直前が一番英語ができた」という者すらいることを留学準備中の皆様にお伝えしておきます。