ラテン語さん(@latina_sama)さんの人気ツイート(古い順)

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怪物の「チュパカブラ」は、元々「チュパカブラス」でした。 元のスペイン語"chupacabras"の意味は「ヤギたちを(cabras)吸う(chupa)もの」で、最後のsは怪物としての複数でなくヤギの複数なのですが、英語に入った時にchupacabrasの"s"が怪物の複数形だと誤解されて"chupacabra"になったのです。
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スタバで一番大きなサイズ「ベンティ」はイタリア語ですが、イタリア語の"venti"は「一番大きい」という意味ではありません。 この単語の意味は"20"で、ベンティのサイズが「20液量オンス」とほぼ同じ590ミリリットルであることが元です。
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ディズニー映画などで有名になった「ヴィラン(悪役, villain)」という言葉の語源は、中世ラテン語villanus「村人」です。 語源から次第にイメージが悪くなり、「村人、田舎者」→「身分の低い田舎者」→「悪党、悪役」となりました。
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タロットの「大アルカナ」や「小アルカナ」などの「アルカナ」はラテン語の「神秘、秘密(arcana)」が元で、この元は「秘密の、神秘的な」という意味の形容詞arcanusで、さらにarca「箱」にさかのぼれます。 英語で「ノアの箱舟」という意味のNoah's arkの"ark"の語源も、このarcaです。
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ヘロドトスの「エジプトはナイルの賜物」という言葉は世界史の教科書にも載っているものですが「ナイル川がエジプトを肥沃な土地にした」という意味ではなく、ヘロドトスが『歴史』第2巻で書いたのは「エジプト(特にナイルデルタ)はナイル川の堆積作用によって作られた土地である」ということです。
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ラテン語のsicera「酒」は面白くて、これは古典ギリシャ語sī́kera「酒」、さらにヘブライ語shekhár「酒」までさかのぼれるのです。中東から始まってヨーロッパを経由して、日本語の「サイダー」に行き着くのです。 twitter.com/nikka_jp/statu…
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「パンタロン」は「パンツ」の亜種ではなく、「パンタロン」の略が「パンツ」なのです。 『英語語源辞典』によれば、Pantaloonは元々「初期イタリア喜劇や英国のパントマイムで、細いズボンをはき瘦せこけた老いぼれ役の名前」とのことです。
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影響力がある方々による英語の語源についての発信を見ると、「説明を聞く限りこの方は古英語、中英語、ラテン語、フランス語の基礎的な知識が無いのでは?」と感じることが少なからずあります。英語語源を語るなら、この4つの基礎知識は欠かせないものだと思います。それぞれ単体でも面白いです。
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「外国語の本を原語で読まなくても、翻訳でいいじゃん」という声があります。もっともらしい意見ではありますが、世の中には優れた翻訳もあれば質の高くない翻訳もあり、自分が手に取った訳本の翻訳の質を見極めるためには元の言語の知識が要り、それがないと原作者を誤解するリスクがあります。
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「パニック(panic)」は、ギリシャ神話の神パーンが語源です。昼寝を邪魔されたパーンが発した叫び声で家畜が慌てて逃げることに由来します。 またピーターパンの「パン」もパーン神が元で、原作でもピーターはパーン神と同じく笛を吹き、作中には山羊も登場します(パーンには山羊の角があるのです)。
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破裂したのは「水族館」にあるものではなく、ホテルにある「水槽」なのですが、おそらく英語aquarium(あるいはドイツ語Aquarium)が「水槽」も「水族館」も意味することからこのような報道になったと思われます。 twitter.com/asahi_kokusai/…
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こんな時にはウィスキー・アイスクリームを作って牛乳を消費しましょう。こちらは英国大使館公式のクックパッドメニューです。 cookpad.com/recipe/2619018 twitter.com/HuffPostJapan/…
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オーストリアが好きなら表参道駅近くのカフェ・ラントマンに行ってみてください!ウィーンの老舗カフェの海外第一号店で、内装もかなりこだわっています。「カフェ」という名前ですが、料理もかなり種類があります。 ちなみにウィンナーコーヒーはウィーンではEinspänner(アインシュペナ)と言います。
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この季節になるとよく見る"Merry Christmas!"「メリークリスマス」のmerry「楽しい」の語源は、ゲルマン祖語*murgijaz「短い」です。 なぜ「短い」が「楽しい」になったかと言うと、楽しい時間は短く感じるからだと考えられています。
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イタリア語の「さようなら」が「アリーヴェ・デルチ」と書かれてるのを度々目にします。ジョジョの漫画でアリーヴェで改行されてるので、そこが単語の切れ目だと誤解する方がいるようです。 「さようなら」はArrivederciまたはA rivederciなので、中点を書くにしても「ア・リヴェデルチ」になります。
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クリスマスを"Xmas"と書くことがありますが、ここのXの元はラテン文字のエックスではなく、「キリスト」という意味のギリシャ語Χριστός (Khrīstós, クリーストス、文字通りの意味は「聖油を塗られた者」)の頭文字"Χ"(カイ)です。
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「スケルトン」は「透明」という意味で使われることがありますが、英語skeletonに「透明」という意味はありません。 skeleton は「骨格、骸骨」という意味で、語源は古典ギリシャ語skeletós「ミイラ」です。
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ちなみに、ジョジョの漫画で「飛んでいきな」という意味で「ボラーレ・ヴィーア(volare via)」というセリフがありますが、イタリア語としては「ヴォラ・ヴィア(Vola via)」が正しいです。 volareは不定詞で、命令法はvolaです。漫画のイタリア語版でも"Vola via"となっています。 twitter.com/latina_sama/st…
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「人間は自分が欲するものを喜んで信じ込んで、そして『他の人も自分と同じ感覚を持ってほしい』と期待する生き物であるから... (nam quae volumus, ea credimus libenter, et quae sentimus ipsi reliquos sentire speramus)」 ユリウス・カエサル『内乱記』より
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では「透明」は英語で何というかというと、transparentです。これはラテン語のtrans「越えて」とpareo「見える、明らかである」という要素から成り立っています。 「半透明」はtranslucentと言い、元のラテン語transluceoは「透けて見える、(何かを通して)光って見える」で、"luc"の元は「光」です。 twitter.com/latina_sama/st…
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慶應義塾大学東門に書かれているラテン語は、『学問のすゝめ』の中で引用されている「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」の訳です。驚くのはラテン語のクオリティがかなり高いことです。誰が訳したかご存じの方いらっしゃいますか?
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「レストラン」の語源は「体力を回復させる」という意味のフランス語"restaurant"で、食べ物につく形容詞です。 なので、外食の中で一番「レストラン」の語源に近いメニューは「スタミナ定食」です。
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CDを焼くときに使う"nero"というソフトの名前の由来は、ローマに大火事を起こしたと噂された皇帝ネロです。 neroはドイツのソフトで、ドイツ語で「ローマ」は"Rom"と言うので、"nero Burning ROM"は「CD-ROMを焼くneroというソフト」と「ローマを焼く皇帝ネロ」をかけているのです。
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実はドイツ語由来だけどドイツ語が元だとあまり知られていない言葉に、「エネルギッシュ(energisch)」があります。 英語だと、"energetic"(エナジェティック)になります。
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ルイ14世は「朕は国家なり(L'État, c'est moi.)」と言ったと伝えられますが、当時の公的な記録にはありません。逆の趣旨で、死ぬ間際に後のルイ15世となるひ孫に「私は去ってしまうが、国家は永久に存続するだろう (Je m'en vais, mais l'État demeurera toujours.)」と言った記録は残っています。