ラテン語さん(@latina_sama)さんの人気ツイート(古い順)

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「私は本当に皇帝か!?」 妻のメッサリナが、自分がいない間に他の男と結婚式を挙げたことを知った皇帝クラウディウスが動揺して発した言葉
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ラテン語charta「パピルス紙」のポテンシャルすごい。 この"charta"から ポルトガル語を通じて「かるた」 英語を通して「カード」と「チャート」 ドイツ語を通して「カルテ」 フランス語を通じて「(ア・ラ・)カルト」が日本語に入ってるのです。
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活版印刷が発明される以前、本は中世ヨーロッパで特に大変貴重な物でした。このため本には泥棒よけのための呪いが書かれることもありました。 写真はラテン語で「この本を持ち去る者は、死ぬべし。鍋で焼かれるべし」と書かれています。
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Godspeedという英単語は神的に速いことではなく、「うまくいきますように」という意味です。 これは中世の英語God spede「神が(あなたを)栄えさせますように」が元で、現代の英語で「速さ」を意味するspeedも元々は「成功」や「繁栄」という意味でした。
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「アヘン」という単語は結構道筋が長くて、 語源は同じ意味の古典ギリシャ語のὄπιον (ópion)で、そこから →ラテン語"opium" →英語"opium" →中国語"阿片(ā piàn[あーぴえん])" →日本語「アヘン」 という流れになってます。
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2月3日は節分です。 ちなみに古代ローマ時代にはレムーリア祭という死霊をなだめるお祭りがあり、その際には家長が夜中に家の中で豆をまき、まき終わったらラテン語で"Manes exite paterni."「父祖の霊よ、家から出よ!」と言いました。
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「エンカウントする」は和製英語です。 「遭遇する」という動詞、あるいは「遭遇」という名詞は"encounter"で、たしかにこの語尾は動詞っぽくないかもしれません。encounterの語源は同等の意味の古フランス語encontrer、その核となる部分の語源はラテン語のcontra「相対して」です。
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英語の"children"は二重複数です。 中世ではchild「子供」の複数形はchildreでしたが、さらにoxen「牛たち」等に使われる複数語尾"-en"を足した結果、childrenという二重複数の形になりました。 また、日本語「子どもたち」も二重複数です。
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日本や英語圏などでは「ミッフィー」と呼ばれますが、ミッフィーが生まれたオランダでは「ナインチェ(Nijntje)」という名前です。これはオランダ語のkonijn「うさぎ」から派生したkonijntje「うさぎちゃん」の後半を元にしています。 日本でも、このキャラの絵本では「うさこちゃん」という名前です。 twitter.com/miffy_japan/st…
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宇宙を舞台にした漫画「プラネテス」のタイトルは、古典ギリシャ語で「放浪者たち(plánētes, πλάνητες [ΠΛΑΝΗΤΕΣ])」という意味です。また、同じ語源のplanḗtēs (πλανήτης)「放浪者」は英語planet「惑星」の語源になっています。
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「ディスコ」は水樹奈々さんの曲にもある"discothèque"(ディスコティーク)の略で、"disco-"の部分は「レコード」で"thèque"の部分の語源は古典ギリシャ語θήκη (thḗkē)「箱」です。 クラブのことを「ハコ」と呼ぶことがありますが、ディスコの語源に通じるものがあります。
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北極圏は英語で"the Arctic"ですが、この語源は古典ギリシャ語で「クマ(árktos)」です(南極地方を指すthe Antarcticのつくりは"anti-"「対する」+arctic)。 なぜ「クマ」かというと、北の空で最も目立つ星座である「おおぐま座」がある方角に存在するからです。
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近年、患者が劇的に減った「インフルエンザ」はイタリア語から入ったことばで、語源は中世ラテン語influentia「影響」ですが特に星の影響のことを指しています。 大昔のイタリアでこの病気が流行ったときに、天体の運行の影響によってこの病気が発生したと考えられていました。
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「ロマンス(romance)」はローマと関係があります。 語源の中世ラテン語Romanicusは「(古代ローマのラテン語から発達した)俗語」という意味で(フランス語等は「ロマンス諸語」と呼ばれています)、俗語で書かれた文学に騎士物語が多くあり、romanceが"騎士物語"、後に"恋愛物語"を指すようになりました。
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フジテレビの番組「今夜はナゾトレ」にて「ミネストローネの意味はイタリア語で『具だくさん』である」という説明がありましたが、ミネストローネの語源は以下の通りです。 ちなみに、イタリア語にてこのスープ名から転じて「ごた混ぜ」という意味が生じました。 twitter.com/latina_sama/st…
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リーチサイトのリーチはreach「達する」ではなく、leech「ヒル」です。 "leech"は、その生き物のイメージから「他人が作ったものをタダで使いながら利益を得る人」という意味も生じ、「リーチサイト」の「リーチ」はその意味で使われています。 twitter.com/itm_nlab/statu…
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「パフェ」の元の意味はフランス語parfait「完璧な」で、その元は同じ意味のラテン語perfectusです。 perfectusは英語perfectの語源でもあります。古フランス語parfitを通じて英語に入り、中世では"parfit"と書いていましたが、後に語源のラテン語に近づけるために"perfect"という綴りになりました。
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「プリン体」の「プリン」は、デザートのプリンではありません。 プリン(purin)は化学用語で、ラテン語の"purum"「純粋な」と、"uricum acidum"「尿酸」の前半の"uricum"を合わせて作られたものです。
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ラテン語は「死語である」と呼ばれますが、果たしてそうでしょうか。私を含め世界中のラティニストたちはラテン語でコミュニケーションをとっています。例えば昨日はフランスとドイツのラティニストと、先週はチェコ人とやりとりをしました。使う人がいる以上、ラテン語は死語でないと強調したいです。
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また以前もテレビ番組にて研究者が「英語のonion(玉ねぎ)の語源はラテン語のunio(真珠)だ」と説明してましたが、確かにラテン語にはunio「玉ねぎ」「大きな真珠」という語はありますが玉ねぎを指すunioと真珠を指すunioは別語源だと考えられてます。 テレビ番組で紹介されるラテン語は注意が必要です。 twitter.com/latina_sama/st…
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「スーパー」はラテン語super「〜の上に」が語源で、「ハイパー」は古典ギリシャ語ὑπέρ(hupér)「〜の上に」が元なので、スーパーとハイパーは語源の言語が違うだけです。 ただ、ハイパーがスーパーより上に見られる例もあります(例:supersonic speed超音速、hypersonic speed極超音速)。
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「間違いをするのは誰にでもあることだが、頑なに間違いを改めないのは愚者だけがすることである(Cujusvis hominis est errare; nullius nisi insipientis in errore perseverare.)。」キケロー 『ピリッピカ』第12演説より
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有名な名言は、オリジナルの文では韻を踏んでいることがあります。 例えばニーチェの「神は死んだ」はドイツ語で"Gott ist tot"、 「翻訳者は裏切り者だ」はイタリア語で"Traduttori traditori"、 「天才は1%の閃きと99%の汗かき(=努力)」は英語で"Genius is 1% inspiration, 99% perspiration"です。
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英語のwater「水」やotter「カワウソ」とロシア語のводка(vódka)「ウォッカ」は同じ語源で、どれも印欧祖語*udōr「水」にさかのぼれます。こういう語源を知るのが本当に面白いです。
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1906年2月10日、戦艦ドレッドノートが初めて進水しました。 名前の意味は「怖いもの知らず←[恐れ(dread)+ゼロ(nought)]」です。 これ以降のドレッドノートと同じ規模の戦艦を「弩[ド]級艦」と呼ぶようになり、これよりも高性能な戦艦を「超弩級艦」と呼ぶようになりました。「超ド級」の語源です。