ラテン語さん(@latina_sama)さんの人気ツイート(古い順)

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ラテン語で「良い」はbonus、「より良い」はmelior、「最高の」はoptimusで、同じ語源を持つものではありません。また英語でもgo「行く」の過去形は"went"と、語源が違う語が当てられており、このようなものを補充法(suppletion)と言います。ちなみにwentは動詞wend「行く」の古い過去形が元です。
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ミケランジェロが彫ったモーセ像は角が生えてますが、当時使われていた聖書の古いラテン語訳が原因なのです。 原文のヘブライ語は「彼の顔の皮膚が"QRN"(ヘブライ語は母音を書きません)」で、qerenと読めば「角を生やしていた」、qāranなら「輝いていた」ですが、古いラテン語訳は前者の解釈なのです。
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9月になってしまいました。英語September「9月」の"septem-"の部分は7という意味なのですが(例:septangle「七角形」)、これは古代ローマの一年が英語March「3月」の語源のMartiusという月から始まっていたことに由来します。 Martiusから数えて第7番目の月なので、ラテン語でSeptemberと言われました。
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よく間違われるのですが、アウシュヴィッツ強制収容所は現在のドイツではなく、ポーランドにあります。現在のドイツから遠く離れた、チェコやスロバキアとの国境近くのオシフィエンチム(Oświęcim)という場所にあり、「アウシュヴィッツ」はオシフィエンチムのドイツ語での呼び名です。 twitter.com/PLInst_Tokyo/s…
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スコットランドにおけるイギリスの国章の下に書いてある"NEMO ME IMPUNE LACESSIT"はラテン語で、意味は「私を挑発する者は、誰一人として無罪で済まない」です。かっこいい
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「昔はよかった」という人を、古代でも嫌う人がいました。 ホラーティウスは『詩論』の中で老人について、「喧嘩腰で、文句言ってばかりで、自分が少年の時に過ごした時代を褒め称え(laudator temporis acti se puero)、年少者を叱責したり批判する人」と書いています。
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ルイ14世は「朕は国家なり(L'État, c'est moi.)」と言ったと伝えられますが、当時の公的な記録にはありません。逆の趣旨で、死ぬ間際に後のルイ15世となるひ孫に「私は去ってしまうが、国家は永久に存続するだろう (Je m'en vais, mais l'État demeurera toujours.)」と言った記録は残っています。
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ミシュランのマスコット「ビバンダム(英語圏ではミシュランマン)」の名前の由来は、初期の広告にあるラテン語"Nunc est bibendum"「今こそ酒を飲むべし」です(ホラーティウス『歌集』第1巻より)。 これはミシュランのタイヤが道路上の障害物を踏んだ衝撃を"飲み込む"(吸収する)ことを表しています。
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グリム童話が18もの言語で読めるサイトがオススメです。 ただいろんな言語で読めるだけでなく、他の言語のバージョンと並べて比較することもできます。画像は日本語とドイツ語版ですが、並べる2言語は自由にカスタマイズできます。grimmstories.com/language.php?g…
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「とうとう、ある王女が最後の手段として言った言葉を思いだした。農民にはパンが無いと報告を受けたとき、『ブリオッシュを食べるように。』と返したのだ。」ルソー『告白』より ちなみに、マリー・アントワネットが「ケーキを食べればいいじゃない」と言った記録はありません。 twitter.com/latina_sama/st…
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古代ローマ時代の"DM"はダイレクトメッセージではなく、これはよく墓石に書かれていたフレーズで、"DIS MANIBUS"「亡霊のために」という意味のラテン語を略したものです。
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パッションフルーツのパッションは情熱ではなく「(キリストの)受難」で、見た目がキリストの磔刑のシーンに見えることから名付けられた植物passion flower「トケイソウ」の仲間であることが由来です。 ちなみにpassionはラテン語patior「受ける」が語源で、昔は「受難、苦しみ」という意味だけでした。
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写本の美しさに触れてみませんか? digi.vatlib.it ではバチカン教皇庁図書館が所蔵する写本の一部を高解像度でデジタル化し、無料で公開しています。ラテン語の写本の他にもアラビア語や日本語の文献もあります。ぜひ見てみてください!
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「愛する者は誰でも、健康であれ。愛することを知らぬ者は、くたばれ。愛することを禁ずる者は誰でも、二度くたばれ」ポンペイの家の壁に書かれていたラテン語
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「もし奴隷が日曜日に彼の主人の命令によって働くなら、その奴隷は自由になるべし。そして主人は罰金30シリングを支払うべし。」イネ法典(690年代前半)第3条より(古英語)
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英語のGoodbye「グッバイ」は「良いbye」という意味ではなく、"God be with you"「神があなたと共におられますように」が短くなったものです。Godがgoodに変化したのは、"good night"など、goodを使う他の別れの挨拶に引っ張られたためだと考えられています。
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ここに書かれている「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」のラテン語訳の正確さには驚かされます。世の中にいい加減なラテン語翻訳が蔓延っている中、このような正確な翻訳は珍しいです。 twitter.com/Keio_MitaLib/s…
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古代ローマ時代の奴隷の境遇は様々なので、それを一括りに「サラリーマンみたいな存在」と言うのは危険です。 知的労働に従事する奴隷もいた一方、主人が奴隷を殴ったり蹴ったり食事抜きにしたり監禁したり性接待を強要するのは普通のことで、鉱山などで働く奴隷は過労で死ぬこともありました。 twitter.com/Asaoki_UN/stat…
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そもそも人間としての尊厳を一切否定され、主人は奴隷に対して生殺与奪の権を持っており、奴隷から生まれた子は奴隷になる運命で、主人が奴隷に体罰や拷問を行っても労基法のような法律に守られることもなく、基本的には無給で、私有財産(peculium)を所持することを許された奴隷は一部にとどまります。
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「誰にでも間違いはあるが、愚者だけは頑なに間違いを改めない(Cujusvis hominis est errare; nullius nisi insipientis in errore perseverare.)。」キケロー 『ピリッピカ』第12演説より
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「理性を持たぬ動物はオスがメスとつがうだけだが、理性を備えた我々は、男色を発明したという点で他の動物より優れているのだ。」ストラトン twitter.com/tv_asahi_news/…
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グレートブリテン島の「グレート」は「偉大な」という意味ではありません。 かつてはグレートブリテン島と、その島から大陸に移住した人が住んだ地域(今のフランスのブルターニュ地方)が両方「ブリタニア」と呼ばれていたので、区別のために前者を大ブリテン、後者を小ブリテンという名前にしました。
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今日のラテン語 「生殺与奪の権を他人に握らせるな!!」 Ne commendaveris cuiquam vitae necisque potestatem!!
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「アテネ・フランセ」というフランス語学校がありますが、なんで「アテネ」?と思う人は多いはずです。 フランス語のアテネ(athénée)は「学院」という意味で、これはハドリアヌス帝が創設したギリシャの修辞学や文学の研究施設アテーナエウムが元です(語源はギリシャ語「アテナ神殿(Athḗnaion)」)。
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