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武道のことを「マーシャルアーツ」と言いますが、martial artsの"martial"「武勇の」の語源は、ローマ神話の戦の神マールス(Mars)です。
よく似た英単語marshal「元帥」は語源が違い、ゲルマン祖語*marhaz「馬」+ *skalkaz「使用人」です。そして「マーシャル諸島」のマーシャルはMarshallと書きます。
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また、イタリア語のa cappellaは「教会風の」という意味ですが、これが「アカペラ」の元です。「アカペラ」と「チャペル」、そして雨がっぱの「カッパ」は同じ語源です。 twitter.com/latina_sama/st…
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英語のmuscle「筋肉」の語源は、ラテン語のmusculus「小さいねずみ」です。これは、筋収縮の様子があたかも皮膚の中でネズミが動くように見えるからだと考えられています。
ちなみに、ギリシャ語では「ねずみ」と「筋肉」は同じ単語(μυς, "mys")で表します。
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最近よく聞く「プロパガンダ (政治的意図のもとに思想を強調する宣伝)」の語源は、ローマ教皇庁のCongregatio de Propaganda Fide「福音宣教省」です。
propaganda fideは「広められるべき信仰」という意味で、-nd-は「されるべき」という意味があり、例えばlegendも元は「読まれるべき物たち」です。
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たまにシミュレーションが「シュミレーション」と言われてるのを聞きますが、ラテン語をやればもう間違うことはありません。
シミュレーションの語源はラテン語simulo「真似する」で、英語similar「似ている」と語源的つながりがあります。
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エリンギの名前の由来は学名のPleurotus eryngiiです。eryngiiはラテン語で「エリンギウムの」という意味で、このキノコがエリンギウムという植物が枯れた後にその植物の根っこに生えることからこのような名前がつきました。
学名が名前の元になっている植物として、エリンギは結構珍しいと思います。
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ラテン語で「蒸留酒」はaqua vitae(命の水、アクア・ウィータエ)と言います。これをフランス語に訳した"eau de vie"はブランデーを指します。
またaqua vitaeをスコットランドのゲール語に訳したuisge-beatha(命の水)は、英語whiskey「ウイスキー」の語源です。
地域によって命の水は違うようです。
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GODIVAは英語ではゴダイヴァと呼ばれることもありますが、創業地のベルギーのフランス語の発音では「ゴディヴァ」です。
社名の元はGodivaという、中世イングランドにて重税を課そうとする夫を戒めて裸で町を回ったと伝えられる女性の名前です。この時代の英語の発音でも「ゴディヴァ」でした。 twitter.com/Godiva_JPN/sta…
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暦の上ではディセンバー。
もう12月です。英語December(12月)の"decem-"の部分はラテン語で10という意味なのですが、これは古代ローマの一年が英語March「3月」の語源の"Martius"という月から始まっていたことに由来します。
Martiusから数えて第10番目の月なので、ラテン語でDecemberと言われました。
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「支持者」という意味で現在広く使われている英語の"fan"は、fanatic「狂信者」を略したものです。
そしてこのfanaticの語源はラテン語fanaticus(ファーナーティクス)「熱狂した、神殿の」で、fanaticusの元はラテン語fanum(ファーヌム)「神殿」です。
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そもそも人間としての尊厳を一切否定され、主人は奴隷に対して生殺与奪の権を持っており、奴隷から生まれた子は奴隷になる運命で、主人が奴隷に体罰や拷問を行っても労基法のような法律に守られることもなく、基本的には無給で、私有財産(peculium)を所持することを許された奴隷は一部にとどまります。
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英語のdoctor「医者」の語源はラテン語のdoctor「教師」なので、医者の人に「先生」と呼びかけるのは偶然にもドクターの語源を言ってることになります。
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「お箸」はフランス語では、意外かもしれませんが「バゲット(baguettes)」といいます。
"baguette"は元々「細い棒」という意味なので、あのパンが「バゲット(baguette)」と呼ばれるのも棒みたいだからです(語源はラテン語baculum「棒」)。
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「チバニアン」というラテン語は作れないと思います。
おそらく"Tibanianus"というラテン語っぽい単語を英語風に変えたら"Tibanian"になるとおもいますが、「千葉の」という意味のラテン語を作るなら、Tibanianusでなく"Tibanus"(ティバーヌス)あるいは"Tibaensis"(ティバエンシス)になると思います。 twitter.com/HuffPostJapan/…
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イギリス英語での音符名
全音符 semibreve
2分音符 minim
4分音符 crotchet
8分音符 quaver
16分音符 semiquaver
32分音符 demisemiquaver
64分音符 hemidemisemiquaver
128分音符 semihemidemisemiquaver
256分音符 demisemihemidemisemiquaver
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「ジョージ」という人名は、古典ギリシャ語のγῆ (gê, 「大地」)+ ἔργον (érgon, 「労働」)に由来し、込められた意味は「地を耕す者」です。英語のgeorgic「田園生活の」の綴りがGeorgeに似ているのはこのためです。
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英語の"children"は二重複数です。 中世ではchild「子供」の複数形はchildreでしたが、さらにoxen「牛たち」等に使われる複数語尾"-en"を足した結果、childrenという二重複数の形になりました。
また、日本語「子どもたち」も二重複数です。
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英語で「並外れた」という意味で"epic"という単語がありますが、元は「叙事詩的な」という意味です。この単語の元は同じ意味のラテン語epicusで、さらに古典ギリシャ語epikósに遡れます。epicは現在でも広く使われる単語で、その語源が叙事詩というのは興味深いです。
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タロットの「大アルカナ」や「小アルカナ」などの「アルカナ」はラテン語の「神秘、秘密(arcana)」が元で、この元は「秘密の、神秘的な」という意味の形容詞arcanusで、さらにarca「箱」にさかのぼれます。
英語で「ノアの箱舟」という意味のNoah's arkの"ark"の語源も、このarcaです。
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「アドレナリン(adrenaline)」は、語源を知るとどこで作られているか分かります。
この名前はラテン語のad「~の近く」+renes「腎臓」が元で、腎臓の近く(実際には腎臓の上の"副腎")で作られるホルモンです。ちなみにrenes「腎臓」という単語は複数形しかありません。腎臓は2つあるからでしょうか。
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古代ローマ時代の歴史家タキトゥスは、著書『ゲルマーニア』においてゲルマン人は日にちを数えるときに「夜」を単位にしていたと書いています。
その名残が、例えば英語ではゲームのタイトルにもなっているfortnight「2週間 (フォートナイト)」に残ってます。fourteen+nightで"fortnight"です。
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今年は患者が劇的に減った「インフルエンザ」はイタリア語から入った語で、語源は中世ラテン語influentia「影響」ですが、これは星の影響のことを指しています。
大昔のイタリアでこの病気が流行ったときに、天体の運行の影響によってこの病気が発生したと考えられていました。
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ポルトガル語の「ありがとう」はObrigadoと言いますが、これはラテン語obligatus「縛られている」が語源です。
obligatusはobligo「縛る」という動詞の過去分詞で、obligoは他に「恩義を施す」という意味も発生しました。なのでObrigadoの元の意味合いは「恩義に報いる義務を負っている」です。