ラテン語さん(@latina_sama)さんの人気ツイート(いいね順)

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意外かもしれませんが、英語のcow「牛」とbeef「牛肉」は同じ語源です。 "cow"はゲルマン祖語*kōz「牛」から英語に、"beef"はラテン語bōs「牛」から古フランス語buef「牛」を通じて英語に入ったものです。 *kōzもbōsも元をたどれば印欧祖語*gʷéh₃-u-s「牛」に行きつくので、cowとbeefは元が同じです。
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ラテン語で「蒸留酒」はaqua vitae(命の水)と言います。これがフランス語に訳されたeau de vieは、ブランデーを指します。 またaqua vitaeをスコットランドのゲール語に訳したuisge-beatha(命の水)は、英語"whiskey"「ウイスキー」の語源です。 地域によって「命の水」は違うようです。
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年賀状を書く時期になりましたが、「あけましておめでとう」は"A Happy New Year!"ではなく、"Happy New Year!"の方が自然です。挨拶の場合は、不定冠詞のaは使いません。 ただ、"I wish you a happy New Year"「新年が良い年でありますように」などの文章では"a"が使われます。
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今日も一日
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ハリー・ポッターに出てくる「クルーシオ (苦しめ)」という呪文は、ラテン語のcrucio (クルキオー)「私は苦しめる」が元です。 crucioはcrux (クルクス)「十字架」から派生した語で、元は「十字架にはりつけにする」という意味でした。
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英語mithridate「解毒剤」の語源は、古代のポントスの王ミトリダテス6世です。 宮廷の中で彼の周りに信用できない人が多かったために彼は若い頃から日常的に少量の毒を飲んで免疫をつけていました。後に息子に裏切られ、自死を遂げようと毒を飲んだ際、免疫のせいで死ねなかったという逸話があります。
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ラテン語のPLUS ULTRAは「もっと先へ」という意味で、スペインの国旗にも書かれています。現代のアニメにもラテン語が使われてて嬉しいです。
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パルテノン神殿は元々は今のような白色ではなく、出来た当時は彩色されていました。これはその想像図です。
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幼いころ、マルチーズという犬の名前は食べ物のチーズが関係していると思ってました。マルチーズは「マルタ島の」という意味の英語"Maltese"が元です。"-ese"の部分は、Japaneseなどに付くあの"-ese"です。
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Merry Christmas!「メリークリスマス」のmerry「楽しい」の語源は、ゲルマン祖語*murgijaz「短い」です。 なぜ「短い」が「楽しい」になったかと言うと、楽しいイベントは時間を短く感じさせるからだと考えられています。
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7月4日はアメリカ合衆国の独立記念日です。「アメリカ」という名前は、南米大陸を探検した際にそれが既知の大陸に属さない新大陸であることを発見した探検家アメリゴ・ヴェスプッチのラテン語名Americusに由来します。 "America"と女性形になっているのはEuropa, Asia, Africa等が女性名詞だからです。
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ルイ14世は「朕は国家なり(L'État, c'est moi.)」と言ったと伝えられますが、当時の公的な記録にはありません。逆の趣旨で、死ぬ間際に後のルイ15世となるひ孫に「私は去ってしまうが、国家は永久に存続するだろう (Je m'en vais, mais l'État demeurera toujours.)」と言った記録は残っています。
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先週は、バイデン大統領の就任式がありました。 就任式は英語で"inauguration"と言いますが、この語源はラテン語inauguro「鳥占いで清める」です。これは古代ローマ時代、鳥占いの担当者が鳥の飛び方を見て神々が新たに就任する人を認めているかどうかを判断していたことに由来します。
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西洋の劇場にある笑った仮面と泣いた仮面はそれぞれギリシャ神話の喜劇の女神タレイアと悲劇の女神メルポメネーの持ち物です。 タレイアとメルポメネーは文芸の女神(ムーサ)たちのメンバーで、ムーサの英語訳Muse(ミューズ)はラブライブ!に出てくるグループ名です。ムーサはmusicの語源でもあります。
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五輪選手村に金で装飾されたトイレが出来たというニュースを知って、トマス・モアが書いた『ユートピア』の中の一節を思い出しました。 「彼らは金や銀を素材にして、便器を作るのです(ex auro atque argento [...] matellas [...] conficiunt)」 nikkansports.com/olympic/tokyo2…
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「シンポジウム (symposium)」の語源はラテン語のsymposium「宴会」で、この単語の元は古典ギリシャ語のsumpósion「宴会」です(sumpī́nō「いっしょに飲む」の派生語)。 「シンポジウムに出席する」というと高尚なイメージがありますが、語源的には飲み会に行ってるのです。
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「パフェ」の元の意味はフランス語parfait「完璧な」で、その元は同じ意味のラテン語perfectusです。 perfectusは英語perfectの語源でもあります。古フランス語parfitを通じて英語に入り、中世では"parfit"と書いていましたが、後に語源のラテン語に近づけるために"perfect"という綴りになりました。
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「ナタリー(Natalie)」という人名の語源はラテン語(dies) natalis 「誕生日」ですが、ナタリーの語源としての"natalis"は特に(dies) natalis Domini「主の誕生日」、つまり「クリスマス」を指します。
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ジーニアス英和大辞典やロベール仏和大辞典では"etc."や"et cetera"を人に使うのは失礼な感じがある、あるいは人に使うのは避けられると書いていますが元のラテン語が分かると納得します。 "et cetera"は英語にすると"and other things"なので、人を物扱いしていると感じられる恐れがあるからです。 twitter.com/latina_sama/st…
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写本の美しさに触れてみませんか? digi.vatlib.it ではバチカン教皇庁図書館が所蔵する写本の一部を高解像度でデジタル化し、無料で公開しています。ラテン語の写本の他にもアラビア語や日本語の文献もあります。ぜひ見てみてください!
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「昔はよかった」という人を、古代でも嫌う人がいました。 ホラーティウスは『詩論』の中で老人について、「喧嘩腰で、文句を言ってばかりで、自分が少年の時に過ごした時代を褒め称え (laudator temporis acti se puero)、年下の人たちを叱責したり批判する人」と書いています。
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東京オリパラにむけてボランティアの医師5000人を集めようとしている動きがありますが、何年もかけて培った専門知識や技術には、それに見合った報酬が支払われるべきだと思っています。 この大会の通訳業務も、ボランティアの募集はするべきでなかったと思います。 twitter.com/tokyonewsroom/…
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『黒執事』のラテン語の授業ではプロペルティウスの4巻7歌を読んでいますが、プロペルティウスというのはウェルギリウスほどの超有名な詩人でもなければ、奇をてらうほどの超マイナーな詩人というわけでもなくすっごく絶妙なチョイスで、作者の枢やな先生はラテン文学をかなりご存知だと思います。
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時計屋さんで見つけた時計に、ラテン語で「時間は永遠の中のとある一部分である(Tempus est quaedam pars aeternitatis)」と書いてありました。ここで古代ローマのキケローを引用するとは。
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「目からウロコ」という表現は聖書にあります。使徒行伝9章では道を誤ろうとしていたサウロが目が見えなくなった際にキリスト教徒に祈られ、そこで「たちまち目から鱗のようなものが落ち、再び目が見えるように」なり、その後洗礼を受けました。