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これは、中国政府の検閲(サイトブロッキング)が既にめちゃくちゃ上手く言っていることを示唆しているのだ。つまり、検閲下にある人は海外ニュースをそもそも重要だと考えないし “知りたいとも思わない”と言えるのだ。検閲によって市民の情報への需要をぶち壊すことに見事に成功しているのだ!!
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キモは「情報の主観的価値」なのだ。事前調査では、実験以前からツールを使っている学生は使っていない学生と比較して「海外ニュースは有益な情報源」と答える確率が高かったのだ。ツールを持っていなかった人が海外ニュースが有益だと考えるようになったのは「海外ニュースに触れた後」なのだ
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実験の結果、海外ニュースに触れるようになった学生はその他のグループと比較して色々な違いが出て、例えば中国経済や中国政府の政策をより厳しく評価するようになったのだ。「検閲で遮断されていた情報を得るとより政府に批判的になる」とも言えるけど、この実験のキモはその前段階にあるのだ
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ニュースレターは実験開始から一定期間後から定期的に送られたのだ。詳細は省くけど、レターは中国国内では検閲対象になるような政治的にセンシティブなニュースにアクセスするよう促すものだったのだ
これら各グループのアクセス量、知識量や中国政府への態度等を一年半に渡って比較したのだ。
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論文はここから読めるのだ。
pdfs.semanticscholar.org/4694/e2aa8725d…
もちろんこの話はあくまで2014年時点の話で、中国政府側も世論操作の方針を変えてきているはずなのだ。専門従事者を数百万人単位で雇用する、みたいな話も出てきているのだ。
jp.bitterwinter.org/millions-emplo…
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中国政府の戦略は、攻撃ではなくある種の「火消し」に近いものがあるのだ。政府が最も恐る話題、つまり「デモに繋がりかねないトピック」から市民の意識を逸らすことを目指していると考えられるのだ。
…この一連の「ハーバード大学vs中国共産党」の情報戦は間違いなく政治学上のベストバウトなのだ…
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じゃあ彼らはどんな内容を投稿するのか?政府を批判するコメントに噛み付くのか?外国政府を批判するのか?…実はそうではないのだ。投稿のほとんどは「中国政府を称賛する」もので、論争的な話題に触れることはほとんどないのだ。波風を立てることなく、とにかく話題を逸らすのだ。
(続く)
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解析の結果、同時期の江西省ではなんと4万件以上の投稿が「五毛党」によって行われていたことが明らかになったのだ。しかも、この投稿の99%が政府職員によって無給で行われていたのだ。よく噂される「五毛党」は有給の民間人が主体だけど、実態は異なるかも知れないのだ。
(続く)
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UI改変でモーメントがPCからも使い物にならなくなったからtogetterにまとめていくのだ!
アライさんのお尻と学ぶ統計学 - Togetter togetter.com/li/1342003 @togetter_jpさんから
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地域に特化した政治・経済・社会学系の研究でいま一番面白いのは間違いなく中国研究なのだ。メソッドを欧米の博士課程で身に付けた中国人がズバズバ中国のブラックボックスに切り込んでいるのだ。英語で死ぬ程ペーパーが出ているのに、日本の大学の授業でそれらが扱われている話はほとんど聞かないのだ
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論文はここから読めるのだ!
jstor.org/stable/pdf/436…
この研究チームは中国のネット検閲について他にも色々書いているのだ。本も出ているから是非翻訳を出版して欲しいのだ。
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