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地元に人気講談師が来るらしく、チケット売り場に早くから人が並んでた。で、知り合いのおばちゃんがいたから「好きなの?」と聞いたら「全然知らないけど、凄い人らしいから!」って。昔はこういうのをバカにしてたが、実は大変大事な態度と思う。「よく知らないけど、凄いらしいから見とくか!」精神
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↓好きなことを持続するコツは「あまり好きにならないこと」と関係あるか分からんが、友人関係なんかも「入学式で偶然隣の席にいた奴」とかが一番続いたりするじゃないか。「好き」というのはそんな重要なもんではないかも、とは思う。「なんでコレ続けてるんだっけ?」となる物事や関係が一番深い気が
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「社会が「わかりやすさ」を求めたあまり、「わかりにく=価値がないこと」になってしまった」という話は分かるのだが… その一方で平気で「過去作一本も見てないけど、MCUの新作見て感動した」「知らないドラマの最終回だけ見て泣いた」という人が結構いるんだよな。あれは一体どういうことなんだろう
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客観的にみたら彼を友達と思えるかもしれないが、俺は彼を友達を認めていない。友達なら~な話もできるはずだ。だが出来ないから友達じゃない。だから俺は孤独だ
…って、要は「好きな人じゃないと友達じゃない」みたいな感じでしょ。それで本当に彼は「孤独だ」と思っていた。こういう人、多いのでは
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今月の『文學界』で知ったんだけど、加藤智大。自分では孤独だ、友達がいない、と言ってたけど、実際には普通に友達がいた(ように他人から見えた)し、コミュニケーション能力もそこそこあったらしい。でも彼は孤独だ、友がいない、と言ってた。単に友達がいないより、こっちの方が根が深い気がする。
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0から1を作るのは難しい。しかし、既にある1から2を作るのはそう難しくないんだ。時に(誰かの作った)1から2を作った人のツイートの方がウケるときがある(俺なんかはコレだ)。でも、本当に偉いのは0から1を作った人達なんだよ。
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…のだと思う。だから「感想の感想」が増えるんだよ。書くいう俺も似たようなもんだ。だから作品を初日に行って、まず真っ先に「俺はこう思ったね!~~!」とやる人を、俺は尊敬している。アンタらがいるから、俺のような凡人も映画を語れるんだ。
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「映画や本に触れた時、特に感想が出てこない。でも他人の感想を読むと何か言いたくなる人」は結構多いのと思う。あんま指摘されないけど、多くの人にとって「面白い、つまらん」以上の感想を言うのは難しくて、誰かの感想という形で「この線で語れば〇」という補助が与えられることで初めて色々語れる
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それはそれとして。人々が事故現場をスマホで撮るのは「お祓い」の一種ではないか。或いは人々は「悲惨な現実」をスマホ画像のドットに分解する=単なる「情報」に堕とすことで対処してるのではないか、という人がいて、コレは結構好きな見方である。春日武彦先生だけど。
twitter.com/madanaizo/stat…
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というか、人間の中には恐ろしく単純な面と、恐ろしく複雑な面が同居していて、どの出来事によって、どちらの面が出るか事前には誰にも分からない…というのが本当なんだろう。そして人間は時に生きる為に「単純に」「浅く」なる時もある。この「単純さ」「浅さ」に小説好き、映画好きは免疫がないのだ
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小説とか、映画を好んでいる人は「人間というのはもっと複雑なはずだ。複雑なのが人間のはずだ」という思い込みがあるので、実際の事件で人間の信じられない薄っぺらさが露わになった時に、逆に戸惑う…という現象がある気がする。マニアよ。世界の複雑さとやらに耐える前に、世界の単純さに耐えるのだ
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石黒正数先生が「昔は『GANTZ』嫌いだった。あの作品のモブは悲惨な事件が起きてもへらへらカメラを向けるような奴ばかりで、人間味ない。本当の人間はもっと立派だろう…と。でも実際の通り魔事件の映像見たら、みんな被害者へカメラ向けてた。奥先生が正しかったんだ!」とボヤいた件が思い出される
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宮崎駿監督が何かで「結末は想像にお任せします」的な物語を「金払ってるんだぞ。まずはお前の考えを聞かせろよ」と批判していたのを思い出す。本当だよ。まずはお前の結論を出せ(主人公は復讐しに行ったか?それともやめたか?貴方の想像次第!)。それを出した上で「アリかナシか」を客が考えるんだ
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「もやしもん」の中に「美味い酒をちゃんと味わいたい時は、お客さん側にだって最低限の努力はいるよ。心配事を片づけてからくるとか」みたいな話があって、それが印象に残ってる。多分映画や本好きの中にも「ちゃんと楽しむための最低限の努力や工夫」はいるはずで。そういう話を俺はもっと聞きたい。
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「〇好きじゃなくて、〇好きな自分が好きなだけだろう?」
「それの何が悪い。私は〇を好きな自分が好きだし、〇と真面目に向き合ってる時だけ存在する自分の魂の形が好きなのだ」
という話が好きで、俺も映画や本に真面目に向き合ってる時だけは、自分が結構好きな気がする。真面目いいよ。真面目
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現実の特徴は「つまらなくて、無駄に長い」なので、映画がシリーズ化されたり、ドラマ化されたりすると、それだけで現実に似てしまう(無駄に長い、の部分)からマイナス。
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俺。『ダークナイト』初見時、ジョーカーが次々悲惨な過去をでっちあげる描写に拍手したんだよ。アレを見た時「コレで〜〜な理由で私は悪人になりました…可哀想でしょ?」みたいな話は減るだろうな、と思ったんだよ。だのになのに、変なとこで他の映画に影響与えてるくせに、ここは真似されなかった。 twitter.com/madanaizo/stat…
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「心の闇が…」云々言われるが、実際は「心の闇」を作ることに失敗した人を問題とすべきではないか。人はきちんと「心の闇」を作るのが大事なのに、SNSはいたる所で「本音」がダダ洩れの状態。今や「心の闇」は蒸発してしまった。そのツケが到るとことで出ているのだ…という話もあるそうですわ。一応 twitter.com/madanaizo/stat…
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みんな。「人間は生きてるだけで偉い」的な言葉が好きなくせに、やたら他人と繋がりたがる。本当に「生きてるだけで偉い」んなら、独りでシコシコ生きてても大丈夫なハズじゃないか。もっと好きな言葉に対して責任持て。君達の「心の闇」はその程度か。そんな簡単に他人と共有できる程度の「闇」なのか twitter.com/madanaizo/stat…
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世の中には「お互いに好感を持ってるけど、この関係を”友達”と呼ぶと何かが失われてしまう」とか「ソレには好意を持っているが”好き”というと、ちょっと違うものになってしまう」という、微妙な物事も沢山あると思うのだ。で、感情が商売の道具になる昨今。私はこの「微妙さ」こそを保護&擁護したい。
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最近「好きというのはロックだぜ」「好きをなめるな」「好きをつらぬけ」みたいな作品が多いのだが、ああいうのを見る度に「感情を商売の道具にするな」と思ってしまう。正直SNS上で感情がコミュニケーションの道具と化してることもモヤるのに、商売になるともうついてイケない。本当にコレでいいのか
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俺は友達がいないのは平気なのだが「友達がいないと人生損するよ(このゲームはみんなでやるものだから!)」とか言われるとスゲー焦る。挙句の果てに「友達がいない人は痴呆になる」と聞くと「友達いないと人生詰むとか、あんまりじゃねぇか」となる。はやく友達いなくても損しない世界になってほしい
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正直Twitterにコミュニケーションを求めてないので、最近の「スペース利用してみようや!このアカ、アンタと気が合いそうやで!」的なノリで「他人と繋がること」を押してくる感じが凄く嫌だ。世の中には「ちょっとした考察や、偶々耳にした面白話を披露したい」という理由でSNSをやってる奴もいるんだ
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「天皇の声は私の想像を絶していた。それまでに私はあんな声を聞いたことはなかったし、あんな調子で語る人間に会ったこともなかった。もしかするとあの時だけ、私は天皇は人間ではないと思ったのかもしれない」
(敗者は映像を持たない 大島渚著作集 第二巻)
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