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先週、部下(女性)から「実は二人目を授かりまして…」と報告を受けた時、真っ先に思ったことが「この経営難の状態で仕事を抜けられたら困る!」だったよ。周りの人が「おめでとう!」とお祝いしてたから、すぐ我に返って(?)「おめでとう!」と返せたけど、自分でも自分の反応が結構ショックだった
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Twitterは同じ話が何度もできるからいいよ、ホント。実生活でしたら「おじいちゃん、その話は前も聞きましたよ」で終わりだ。でも当人は「今度こそ、もっと的確な言葉で表現できるはず…」の精神でやってるからね。
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TSUTAYA。最近「潰れるかも」みたいな話題が多いけど、TSUTAYAには幾多の「俺の街の個性的にダメなレンタルビデオ屋」を潰した責任があるからな。TSUTAYAという存在の中には、TSUTAYAによって潰れた幾多のレンタルビデオ屋の「怨念」が含まれてるのだ。ちゃんとその責任に応えるためにもサバイブしろよ
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三島由紀夫は「小説は”読者をどこかへ連れていくこと”が一番重要なんだ。”どこかへ連れていく”に比べたら”読者を感動させること”は全く重要じゃない」みたいなことを言ってて。俺も映画(館)に求めるのはコレなんだよね。ツマンなくてもいいから、俺を完璧な異世界へ連れてってくれよ…みたいな。
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父が〝付き合い〟で地元のクラシックの演奏会へ行って「よかった。クラシックはさっぱり分からんが、生で聴くチェロはいい音してる。その音をだけで満足した」と言ってて。コレは結構大事だ、と思った。こういう音の物質的な厚み?に触れる機会を人々に提供するために、演奏会は定期的に開かれて欲しい
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もう10回くらい書いてるがね。沢山の本を読めるのも、沢山の映画が見れるのも才能なのだ。とても得難い、それを羨む人も多い才能なのだ。だから本や映画に触れたら出来るだけ感想をTLに投げてくれ。そんな映画がこの世にあると知るだけで俺のような凡人は嬉しいのだ。だから歌うように感想を書いてくれ
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「映画は90分がベスト説」に関して三一十先生が「長い夢を見ると夢の途中なのに「あっ!これは夢だ」とわかる時があるように、映画を見てて「コレは映画だ!」とあらためて気付かされる瞬間が90分あたりにある」と指摘しておられた。コレは本当にすごい指摘だと思うよ。これは100億RTされないとダメだ
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↓誰か忘れたけど、昔「友達が出来ない」という悩み相談に「君は頭が良すぎるんだ。良すぎるから飲み会とかでも〝あ、コレ以上ここにいても良いことないな〟ということが分かって、すぐ帰っちゃう。でもそんな時こそ、あと30分我慢してみろ」と言ってる人がいて。これは凄く大事なことだと思うんだよね
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橋本治先生は「桃尻娘」を書いた時に「この女子高生はリアリティがない」と年配の批評家に言われて「実際にこういう女性は世間にいるし、これは私だ!という感想も多いのに…俺の書き方が下手ということか?」と悩んだが、ある日「あ、これは〝私は知らない〟の言い換えだ」と気づいて吹っ切れたそうな
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「今の若い人は尾崎豊の「15の夜」を聴いてもバイクを盗まれた方が可哀想と思う」みたいな話。それ自体は「当然だろ」と思うのだが、もしそれが「盗まれた側の気持ちしか分からないし、分かりたくない」であれば、結構問題なのではないか…と、今ふと思ったり。
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『オタク女子が、4人で暮らしてみたら。』冒頭に「大好きな”おそ松さん”三期が制作決定。期待と不安に襲われた彼女達は”カロリーをとらないと、この事実を飲み込めない”と、肉を食い始めた」という記述があって、凄く正しいと思うんだよな。美しいものを味わうためには、それに耐えるだけの力がいるよ
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親戚の飲み会に行くと、ひろゆきやホリエモンの尊敬されっぷりにびびる。それも若者ではなく、インテリ気味の中年や老人の賛美が多い。彼らにとって「学ぶ続ける」ってのは大事なことで、でも本はもう読めないから「最先端」のyoutuberに触れることで「俺は今も学んでる」という姿勢を確保してる感じ。
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前、米津玄師がKICK BACKの歌詞を「人はどん底にいる時ほど、具体性を欠いて抽象的になる。幸せになりたいが、具体的な道筋はわからない。その状態を歌った」と話したのが話題になったでしょ。こういう話聞くと、俺は真面目に「米津、もうやめてくれ…俺の最後のプライドまで持ってくな…」と辛くなる
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先日「会社に就職希望者が面接に来たけど、履歴書読むと、ソイツ。40歳になる今まで働いたことないのよ(笑)」みたいな話題が出てさ。俺は普通に「偉い。40でついに新たな一歩を踏みだすなんて…実に勇気がある」と思ったから、そう言ったんだけど、周りから袋叩きにされちった。みんな、冷たいぜ
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Twitterやってて、結構驚いたこと。軽い気持ちで「この本、面白かったな」と呟いたら、それを読んでその本を買うやつが本当に出てくること。実際は彼・彼女が前から気になっていた本で、自分の呟きが最後の後押しになっただけと思うが…特にためになる感想を書いたワケじゃないのにびっくりするよね。
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(定期)昔の映画の悪役がベラベラと自分の計画を話すのは、自分のやってることを「犯罪」ではなく「芸術」と思ってるからです。「止めれるものなら止めてみろ」と主人公を挑発する行為含めて。私に言わせれば「35分前に実行」するような野暮天が増えたから、映画の悪党から優雅さが消えたんですよ↓
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小津安二郎先生に「どうでもよいことは流行に従い、 重大なことは道徳に従い、 芸術のことは自分に従う」という有名な言葉があるが、今はコレが反対になってんじゃないかという不安はある。「道徳や芸術のことは流行に従って、どうでもよいことは自分に従る」みたいな感じで。
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南極で殺人未遂事件。原因は「読みかけの本のネタバレ」
我々は「本」の存在も、その「本」のネタバレを踏むことも「当たり前」になっているが、本来「本」は生き死にレベルで重要なものだ(その楽しみを奪った奴は殺されても文句は言えない)という事実を思い出させてくれる
huffingtonpost.jp/2018/10/31/ant…
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自分は周りのおじさん達より価値観が「現代的」と思ってたのに、ちょっと余裕がなくなるとコレか。そのおじさん達の反応(おめでとう!)の方が余程マトモじゃないか。俺のアップデートされた「価値観」なんぞ、仕事や金に余裕がなくなると、すぐ化けの皮が剥がれる程度のものだったんだな…となった。
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「教養とは、学歴でない。自分ひとりで時間が潰せる
ことができる能力である」と中島らもも書いとった。TSUTAYAで二時間過ごせる貴方達はマジで教養がある。
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『モスラ』でネルソンが射殺された時、警官が死体の手を踏んでから拳銃を取り上げる場面があるんだけど、あそこは見る度に「凄くリアルだ…」となるな。今までずっとファンタジーでやってた作品なのに、なんで急に「作り手の戦争体験を反映したであろう、超リアルな描写」を入れてくるの…と怖くなる。
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黒沢清監督が「僕は日本映画特有のウェットで、ダラっとした描写が嫌いだけど、海外だと”日本映画のそこが良いんだよ!”という人が結構いる。そして僕の作品にも目ざとく…僕が消したつもりの…ウェットさを発見して称賛する」とボヤいてて、凄く面白かった。いやー、こういうのは絶対あんでしょうねぇ
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天才が言う「本屋で「偶然」こんな本を見つけて読んだんだけど、凄く良かったよ!」みたいな話は信用したらイカンぞ。いや、彼は嘘は言ってないのだ。ただ彼にはどんな偶然も必然に変えるだけの教養(あらゆる本に対応できる教養)があったからこそ、そう思えたのだよ。偶然と出会うためには教養がいる
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