「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」(2019年) タランティーノが在りし日のハリウッドに《ある魔法》をかけた傑作。事件の予習は必須だし、大長編だが、映画愛という監督の究極のテーマに気づくと胸が熱くなる。2大スターのキャラクターも素敵で、ここぞという場面の見せ方やはり最高。
「CURE」(1997年) 黒沢清の名が世界に轟いたサイコスリラー。作品全体を全貌の掴めない闇が支配しており、簡単に人が人を殺してゆく異常さに背筋が凍る。等身大の人間である役所広司と、虚無そのものを体現した萩原聖人との絶望的な対決...観客のアイデンティティをも揺るがす不朽の名作恐怖映画。
「ホステル」(2005年) アホな若者観光客がやって来たホテルは、なんと金持ちが宿泊者を監禁し、拷問を加えて楽しむためのスポットだった... イーライロスらしいゴア描写と恐怖!そのエグさはR-18の面目躍如。一気に逆襲展開になる後半のカタルシスも素晴らしい。エログロホラーの代表的快作
「バタリアン」(1985年) 現在まで脈々と続く「おバカゾンビ系映画」の元祖的傑作。やたらキャラが立っているゾンビたち、明るいエロありグロありのパンクなノリ、アッという間に終わるテンポ感...ラストのアホすぎるまとめ方も素晴らしく、この一貫したB級ノリが気持ちいい
「トレーニング・デイ」(2001年) 新人刑事と破天荒なベテラン刑事が、バディを組んだ一日の出来事を描くスリラー。何を書いてもネタバレになるが、中盤以降のストーリー展開には高確率で「は??」となるので是非観てほしい。名優デンゼル・ワシントンはこの作品でアカデミー主演男優賞に輝いた
「インビジブル」(2000年) 極秘実験で、透明人間化してしまった男の欲望が暴走してゆくスリラー。複雑な心情を描くというよりは、透明人間になったぜ!覗き見!ムカつく奴ぶっ殺す!的な方向に振り切ってくれるので、非常に観やすく面白い。悪役を多く演じてきたケビン・ベーコンの集大成がここに
「輪廻」(2005年) この映画は本当にガチで怖い。山奥のホテルで大量殺人が起こる。35年後、その場所で映画が作られることとなったが...8mmフィルムを介して襲いかかる前世の記憶と怪現象の数々。優香の演技は本当に狂ってしまったのではと恐ろしくなる凄まじさ。観客の記憶にこびりつくJホラーの傑作
「アイデンティティー」(2003年) 空前のどんでん返しが味わえるサスペンススリラーの傑作。寂れたモーテルに閉じ込められた11人の男女。やがてそのうちの一人が殺されるが...!?全てをひっくり返す後半の展開はまさに衝撃的。最後の最後まで気が抜けない見事なシナリオに拍手。
「悪の教典」(2012年) 大量殺人×エンタメを奇跡のバランスで成立させた、貴志祐介の傑作サイコパス小説の映画化。前半は三池監督のホラー演出の冴えに圧倒され、後半はあまりに異常な死体量に胃もたれを起こす。瞳孔が開ききった伊藤英明の怪演...この映画が東宝300館規模で公開されたのは奇跡である。
「シリアル・ママ」(1994年) 今日も世直し!正義の殺人! ある住宅地の主婦が近所のムカつく奴らを次々ぶっ殺してゆくブラックコメディ。初見時、あまりのぶっ飛びっぷりに不覚にも爆笑してしまった...終盤の裁判シーンのバカバカしさは笑うなという方が無理である。主役のママが格好いい!
「クローバーフィールド」(2008年) まさかのPOV×怪獣映画!想像を超える大胆な手法で当時の観客の度肝を抜いた一本。逃げ惑うカメラは我々とシンクロし、壮絶な恐怖へ。自由の女神の首が飛んできた時の衝撃は忘れられない。全編がジェットコースター、パニックホラーの新たな可能性を示した傑作
「ミスミソウ」(2018年) 雪の降りしきる閉鎖的な村で展開される、破滅的な青春模様。いじめられっ子の少女が家族を殺された時、血で血を洗う復讐劇の幕が開く。とにかくバイタリティ溢れる展開と映像に圧倒される一本。命剥き出しの高校生の死闘、遠慮なしのグロ描写、雪と鮮血...心に残る衝撃の傑作
「LAMB/ラム」(2021年) 淡々と生活していた羊飼い夫婦が、ある日羊から生まれた【禁断の存在】をとりあげ、我が子のように育て始めたことから日常が崩壊してゆく...話? アイスランドの荒涼な自然を背景に、生物というものへの畏敬が伝わってくる哲学的な世界観に浸れる。どこまでも奇妙で難解な怪作
「アス」(2019年) 一家4人が自分たちと瓜二つな集団に襲撃されるサスペンスホラー。そっくりの家族が、手を繋いで庭先にジッと立っているビジュアルの恐怖が凄い!連続するアクションシーンや驚愕の大オチなどもなかなか良い感じだが、同じ監督の作品だと作品の緻密さは「ゲット・アウト」の方が上かも
「感染」(2004年) 世にも恐ろしい国産恐怖映画。医師も薬品も不足した末期の病院で展開される、地獄のような物語。緑の液体に侵食されてゆく恐怖。佐藤浩市、高嶋政伸、真木よう子、木村多江、南果歩、佐野史郎... Jホラー史上最強の豪華キャストがガチンコで戦慄の見せ場を盛り上げる傑作
「フェイス/オフ」(1997年) アクション映画史上に燦然と輝くマスターピース。奇抜かつ魅力溢れる物語設定、二大スターの神演技対決、天才ジョン・ウーが全ての力を出し尽くしたアクションシーン...全ての要素がガッチリ噛み合った奇跡的傑作。鏡越しの拳銃シーンを筆頭に全てが名シーン!
「パラノーマル・アクティビティ」(2007年) 寝室を定点観測するという天才的なアイディアを中心に据えて、超低予算ながら大ヒットを記録したホラー映画の新機軸。好みが別れる作品だが、終盤には戦慄のショックシーンが待ち受ける。私はマジで卒倒しそうになりました
「ヘルレイザー」(1987年) 究極の快楽を与えるパズル「ルマルシャンの箱」と、快楽の伝道師(セノバイト)を描いたホラー映画。人間の肉欲と罪、苦痛と快楽と魔界をmixしたような世界観に引き込まれる。痛々しすぎるセノバイトたちのビジュアルと、硬派で作り込まれた展開にも痺れる!
「ジェイコブス・ラダー」(1990年) ティム・ロビンス主演のガチ系サイコスリラー。ベトナム戦争で負傷し、帰還した男が取り憑かれる恐怖。まとわりつく陰謀のにおいと強迫観念...一体自分はどうなってしまったのか?覚めることのない悪夢のような世界観が凄まじい、トラウマを残す名作
「フェノミナ」(1985年) ホラー映画の巨匠D・アルジェント80年代随一の変態ホラー!ロックな殺人描写、少女虐待と奇形ャラクターに昆虫愛…もはや誰も追随できない狂気の作品。なにせ少女を蛆虫のプールに落とすシーンが筋金入りすぎる。そして絶世の美少女J・コネリーの凄まじい美しさに震える!
巨大な市松人形が、ターゲットを呪い殺すのではなく、なぜか物理攻撃で襲ってくるホラー映画「恐怖人形」各映画配信サイトで視聴可能です。 よかったら〜〜 filmarks.com/movies/84606
「殺人鬼から逃げる夜」(2020年) 韓国スリラーの新たなる傑作!殺人を目撃した耳の聞こえない女性が、自らの知力と走力をフル活用して殺人鬼から逃げ切ろうとする...あの手この手でハラハラさせ続けるストーリー展開が素晴らしく、終盤までの緊張感の持続は特筆モノ。綺麗に決まるクライマックスも素敵
「サマータイムマシンブルース」(2005年) おそらく世界一どうでもいいタイムスリップ物語だが、これが滅茶滅茶面白いのである。部室のクーラーのリモコンをいじった為にバタフライエフェクトが起こり、過去未来が変わってしまうバカバカしさ。暑い夏とドタバタ青春。ヨーロッパ企画の傑作コメディ!
「鑑定士と顔のない依頼人」(2013年) 初老の気難しい美術鑑定士が、引きこもりの美女に心奪われ、振り回されてゆくサスペンス。とにかくイタリア映画らしい格調高さと上質なシナリオに引き込まれる傑作。内に閉じ込めた愛情の暴走に戸惑うJ・ラッシュの芝居はまさに名演。衝撃の結末も必見です
「サイコ・ゴアマン」(2020年) 地球にやってきた最悪最強の怪物を、手懐けられる宝石を手に入れた女の子。だが彼女の性格がとんでもなく歪んでいて...というお話。口コミでヒットを記録した作品だが、もうべらぼうに面白い! B級作品の良さ全部入りの大傑作。脳みそにされた男の子の扱いが酷すぎて爆笑