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「研究」と一口に言うが、実は膨大なスキルが要求される。
発想力,情報収集力,英語力,計画立案力,工作力,プログラミング力,デザイン力,プレゼン力,文章力,交渉力,忍耐力,体力,気力...
全部できる人などほぼいないので、
大学院の間に「自分が得意なスキル」を見極めることが極めて重要だと感じます。
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『幻覚剤は役に立つのか』は、今年読んだ中で間違いなくベスト本でした(発売は2020年)。
筆者自身がシロシビンやLSDといった「サイケデリック・ドラッグ」を飲んだ感想や、これらを飲んだ時の脳のメカニズムが論文ベースで記述されており、衝撃的な一冊でした。(続)
amazon.co.jp/dp/B08BNVCH86?…
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オープンソースの脳のモデルが登場。
ブラウザベースで利用可能であり、ニューロンやネットワークの可視化はもちろんだが、なんとシミュレーションまで可能だと言う。
このようなオープンソース資源はとても望ましく、これまで以上の速度で脳の研究が進む可能性がある。
sciencedirect.com/science/articl…
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「脳への情報の書き込み」についての衝撃的な研究。
視覚障害者の脳に電極を埋め込み刺激したところ、
「脳への電気刺激パターンを文字として理解・表現できた」という。
しかもそれを、ネズミやサルをとばしていきなりヒトでやっている!!
cell.com/cell/fulltext/…
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博士号取得に際して最大の問題は、
「アカデミア以外の選択肢が少ないこと」というのが個人的考えです。
「博士課程が無給であること」もよく言及されますが、アカデミア以外の就職先が豊富で、かつ博士号取得後に金銭的にきちんと報われるのなら、喜んで博士課程に進む人は確実に増えると思います。
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※内科的治療が著効する癌も数多くあります。また、ステージが進むと多くの癌は手術ができず、そのような場合には内科的治療が極めて重要です。
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人工知能により、脳機能をどう拡張できるかを考察したレビュー論文。
脳-機械融合や脳-脳融合を紹介し、具体的な活用法を検討している。
「ポスト・ヒューマン誕生」や「ホモ・デウス」に近い読後感で、脳と人工知能が融合した未来に興味がある人は必読だと思います。
arxiv.org/abs/2012.03378
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"脳への情報の書き込み"についてnoteを書きました。
"脳情報の読み取りと書き込み"が完璧にできるようになれば、あらゆる感覚を人為的に生み出すことができるはずです。
そんな無限の可能性を秘めた"脳への情報書き込み"について、最新の研究を紹介しつつ考察しています!
note.com/daichi_konno/n…
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Neuralinkのデバイスを埋め込まれたサル23匹のうち、少なくとも15匹が死亡したという。
それだけでなく、Neuralinkが動物福祉法 (Animal Welfare Act)に違反していた点が、個人的にはより問題だと思う。
非常に残念だが、Neuralinkの活動が減速するのは避けれらないだろう。
consequence.net/2022/02/elon-m…
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アメリカでは高校1年生にゲノム編集のキットを配り、クリスパーを使った授業(実験)を行っていると聞いて驚きました。
将来的に子どもが産まれたらプログラミングとゲノム編集を教えて、機械と生物の両方をエンジニアリングできるようにしてあげたいな、などと妄想しています。
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今さらですが、多能性幹細胞Muse細胞がものすごいですね。
"脳梗塞患者への1回の点滴投与で、約7割の患者が日常生活レベルまで回復した"という驚きの治験結果が先日発表されました。
東北大学病院長の冨永先生の「驚きと喜びを隠せない」という発言が全てを物語っています。youtube.com/watch?v=OBuhmy…
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なお、使ったプロンプトは以下です。
"
論文「XXX」の内容を以下の構成で教えてください。
-abstract
-background
-methods
-results
-discussion
-limitation
-possible application
"
途中で止まってしまった場合は、
"続きを書いてください"
で書いてくれます。
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記事中でも取り上げられている伊藤先生、金谷さん@simpletocomplex達の研究は、改めてめちゃくちゃ面白いです!
twitter.com/_daichikonno/s…
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Bing AI登場後の世界で磨くべきスキル・アセットは何か。
1.偏愛
2.個人ブランド
3.実行力
4.人的ネットワーク
5.マネジメント力
6.コミュニケーション力
7.「善い人間」であること
この辺りになると考えています。
以下、スレッドで説明します。
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光遺伝学を初めて人間に医学応用した、という驚きの論文。
40年来の網膜色素変性症でほぼ視力が失われた患者の網膜にチャネルロドプシンを導入することで、部分的ながら視力が回復したという。
光遺伝学がこんなに早く人間に応用されるとは思っておらず、衝撃を受けました。
nature.com/articles/s4159…
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脳への電気刺激がどのような効果を引き起こすのかを全脳でマッピングした、という論文(2020年7月)。
特にfigure6では、
「各脳領域を刺激された場合に生じた主観的な感覚」(性的興奮、不安、離人感、視覚体験、...)を詳細にレポートしており、非常に興味深いです。
nature.com/articles/s4156…
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予想よりもはるかにscientificな発表で、Neuroscience界隈が興奮しているのを感じます。
この発表に触発されてメガ企業の資本がどんどん投入されれば、神経科学が一気に進むのではないか、そんな期待を強く抱かせてくれます。
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ニューロン間の結合を"コピー&ペースト"することで、脳のネットワークを半導体上に再現できるのではないか、というパースペクティブ論文。
根拠となる2019年の論文では、in vitroではあるものの1,728ニューロンから同時に細胞内記録(!)を達成しており、もの凄いです。(続く)
nature.com/articles/s4192…
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これはなかなか凄い研究だと思います。
モデルの過学習を防ぎ、真のデータ分布を推定するために、KLダイバージェンスを用いた新たな手法を提案した論文。
さらに、この手法を用いることでモデルの解釈可能性も上がると主張している。
nature.com/articles/s4225…
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ブレインテック企業Precision Neuroscineceのイメージ動画、インパクトありますね!
「頭蓋骨への最小限の侵襲度で、脳内にシート状電極(ECoG)を留置できる」
点が最大の売りです。
一方で弱点は、アプローチできるのが大脳新皮質のごく狭い領域だけである点。
precisionneuro.io/product
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うつ病と躁うつ病の血中バイオマーカー候補を発見した、という論文。
治療薬の候補物質や将来的な発症予測にも役立つというのがすごい。
4人に1人が一生で一度はうつ病になることを考えると、これらを血液検査で診断できるようになる意義はものすごく大きいと思います。
nature.com/articles/s4138…
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『「心の病」の脳科学』を献本頂きました。
精神疾患の基本的な内容から最新の研究内容までが、必要かつ十分なボリュームでまとめられています。
人生のうち、何かしらの精神疾患を患う確率が80%を超える現代。
研究者に限らず、誰もが一読の価値がある一冊だと思います。
amazon.co.jp/dp/4065283639
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「科学と理解」について"Direct Fit"という新たなパラダイムを提案している論文。
これまでは少ない変数で現象をモデル化することが良しとされてきた(Ideal Fit)が、十分なデータ量が担保されれば人間による事前の仮定なしに高精度のモデル化ができると主張している。(続く)
cell.com/neuron/pdf/S08…