Yuichi Hosoya 細谷雄一(@Yuichi_Hosoya)さんの人気ツイート(古い順)

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最近はゼレンスキー大統領がどんどんチャーチルに見えてくる。これだけ適切な言葉を適切な表情とパフォーマンスで語る指導者も珍しい。素晴らしい参謀、スピーチライター、そして大統領自らの直観が揃っている証拠。 twitter.com/ReutersJapan/s…
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おそらくバイデン大統領は短らが副大統領だった2013年に、シリア内戦でアサドの化学兵器使用が米軍介入のレッドラインと言い、あとでそんなことは言っていないと不介入を続けたことが人道的悲劇の原因と批判されたトラウマから、逆に今回は軍事不介入を事前に強調しすぎているのでは。歴史の桎梏。
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現在の対立の本質とは、19世紀の権力政治と勢力圏分割の時代に戻そうとしているプーチンと、2度の世界大戦を経て戦争違法化と、集団安全保障と、国際人道法とが発展した21世紀の世界にいる自由民主主義諸国の間の対立の構図。ウクライナはその象徴。ロシアのウクライナ占領は、19世紀への回帰。
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なのでもし国際社会がウクライナを見捨ててプーチンが勝利すれば、時計の針を200年戻すことになる。帝国主義、軍事主義、大国主義の世界であり、核戦力の規模が安全の基礎となる。そうなったときに中国がその論理に基づいて行動すれば、尖閣諸島の占領と沖縄の独立及び中立化、米軍撤退が進むのでは。
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大学院の指導では使用する資料がどの程度信頼できるのか、構築した論理構成がどの程度整合的で説得的か、一面的なリソースに偏っていないかなどを訓練するので、今回いとも簡単にプロパガンダやフェイクニュース、陰謀論に踊らされる人が多いかという現実に接し、大学院教育の意義を再認識しました。
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こう書くとどうしても、大学院を修了しても研究職のポストが少ないという隘路に陥るのですが、そのようなトレーニングをした能力の高い院修了の方々が、ジャーナリズム、シンクタンク、政府、自衛隊、さらには中高の教員などで増えていくことになるのかもしれません。
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もちろん大学院教育は万能ではないし、私自身も検証能力などが不十分なところもあるし、自らの教育能力の限界もつねに認識していますが、事実暗記型の大学までの教育と、自らの論文執筆、論理構築が中心となる大学院以後の研究教育では力点がだいぶ違うのでしょうね。もっと院教育の拡充が必要では。
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なんだかすごい合意があるのですね。詳しいことをご存知の方がいれば、ご教示いただければ幸いです。▪️中国の約束「ウクライナを核攻撃から守る」は今も? jp.wsj.com/articles/under… @WSJJapanより
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これ、本当だったらすごいな。まさに「忖度」。中国やロシアの中にいて、真実を知ることがいかに難しいか。逆に、「真実」とは、中国やロシアの政治体制にとっての最大の恐怖であり、民主主義や自由主義により「真実」が流入することに、過剰に恐れているのかも。民主主義の拡大への強い警戒心。 twitter.com/Sankei_news/st…
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あとは、「whataboutism」という言葉が最近は頻繁に聞かれるようになり、武力による一般市民殺戮を受けて、「アメリカとかもやっていた」と視点をずらし、相対化する試みがあります。人間も国家も愚かなので歴史は数々の愚行に溢れているが、それでも道徳や倫理の基準を失うべきではない。
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「ウクライナ危機は、ロシア嫌いにとってのよい口実となった」という警察なツイートへの、トム・チューゲントハット英保守党議員の怒りの反論。ロシアを擁護するのは、「戦争を開始して、罪のない人々を殺戮する者の側に立つことだ」と。ごもっとも。 twitter.com/TomTugendhat/s…
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@tnak0214 @show_murano ウクライナ軍の想定外の善戦とゼレンスキーの勇敢さは、プーチンだけでなく、バイデンの戦略も混乱させるとは、皮肉ですね。事実は小説よりも奇なり、という言葉通りの、驚くべき歴史の展開です。そしてチャーチルと異なり、バイデンは平時の指導者、という印象ですが、どうでしょう。
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とても重要な地図。結局「面」として支配しているのは、東部の二つの「人民共和国」とクリミアのみ。そして、「線」としてウクライナ内部に侵攻するも、深刻な補給の困難。その補給路を攻撃するウクライナの戦略は賢明。そして前にも進めず後ろにも戻れない中で、ロシアは自滅の道か。 twitter.com/MichitoTsuruok…
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嫌なものは見ないという文化、大きな問題ですね。戦争研究が優れているイギリスとの悲しい差。冷静に対象を謙虚に学ぶのが学問。 twitter.com/chutoislam/sta…
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今回のウクライナ戦争は、構造の展開も複雑で多面的なため、これまでの学界の巨大な権威やタレント学者、特別な利益を有する政治家など、メディアで活躍していた方の「権威」がこわいほど見事に崩れている印象。この10年でものすごい速度で世界は変わったのだが、それを無視あるいは傍観した災いか。 twitter.com/chutoislam/sta…
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いったいロシア軍は何しにウクライナに来たのだろう。デモの住民を一掃射撃するつもりか。何もせずに撤退するのか。戦争は多くの場合に非合理的だが、ここまで合理性が欠如した戦争も珍しい。瓦礫や死者はもう戻らない。 twitter.com/ReutersJapan/s…
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たまたまTLを眺めていたら、偶然、病院を慰問するゼレンスキー大統領の画像と、戦争がうまくいかず情報部門で内部粛清をしたとするプーチン大統領に関する報道が並んで流れてきた。これを見たとき、ウクライナが勝利すると感じた。国民の生命を大切にする大統領と、恐怖で国民の心を支配する大統領。
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「特殊作戦」のような限定的な実力行使の際は精鋭を用いて目的を達成することができても、国民と国民の戦争となり、国際世論の支持をめぐる「闘い」、そして国民の「hearts and mind」をめぐる「闘い」という点では、すでにロシアは敗北している。あとは、どれだけ時間がかかろうが、時間の問題。
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重要なのはその「事実」ではなく、戦略的コミュニケーションとして国民にどのようなメッセージを送るかについての姿勢の違い。過去20年でウクライナとロシアは大きく異なる軌跡を歩んだ。権威主義体制のロシアは、民主化をして国民に支持される(支持率が下がりながらも)ゼレンスキー政権を敵視した。
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歴史を学んでいると、ドイツ語で言う「時代精神」、フランス語で言う「深層の力」のようなものを感じる。今の世界ではゼレンスキーのウクライナは民主主義の将来を左右する象徴となっている。だからこそ、国際世論、国際社会がここまで危機を感じて支援をし、またプーチンはそれを粉砕したいのだろう。
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そこに今回の戦争の悲劇の根幹があるのではないか。通常の停戦の構図が見えない。チェチェン戦争のグロズヌイ、シリア内戦のアレッポのように、プーチンが盲目的に文明のある都市を破壊し尽くしないことを願うしかないのか。
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(イギリス外交史研究者ながらも)ロシアの人々、歴史、文化、料理をささやかに愛する私が、今回の戦争でウクライナの戦いを支持し、そしてロシアの敗北を感じるのは、そのような巨大な世界史的な力学を感じるから。そして、そのような巨大な趨勢を読み誤ったことが、プーチン大統領の挫折の要因では。
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あとはどれだけ、プーチンが、悲壮な侵略を続け、人命を剥奪し、隘路に陥り続け、絶望な中で戦争指導を継続するか。それが続けば続くほど、悲劇は拡大する。しかしプーチンには撤退するという選択もない(そうなればおそらく権力を失い、政敵を抹殺しすぎた彼自らとその家族の生命もない)。
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仮に一部の「宥和主義」の擁護者が論じるように、ゼレンスキーがロシアの条件をのんで降伏し、拘束され、処刑されても、また「新しいゼレンスキー」が出てきて、ロシアの傀儡、奴隷となることに抵抗して、レジスタンス活動をし、内戦となるであろう。それは決して平和ではないし、より悲惨かも。
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そしてウクライナの国民が、ネーションの独立と自由を求め続ける限りにおいて、プーチンがゼレンスキーを排除しても「戦争」は終わらない。交渉で平和を求めるべきだという人々は、おそらくオレンジ革命やマイダン革命から続く、そのようなウクライナ人の希望をわかっていないのではないおか。