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「講義はスマホでメモを取って構いません。積極的にスマホを使いましょう!講義中に調べ物をしても板書をカメラで撮影しても構いません。むしろ主体的な学びと評価します。その代わり、自分の特性に合った最適な学び方を模索してください。今までの学び方が最適とは限りませんので。」と学生に伝えた。
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子ども達に必要なのは「このままだと大人になって困る」というネガティブな見通しではなく、「こうすると大人になっても困らない」というポジティブな見通し。ネガティブな見通しは子ども達の未来に負のレッテルを貼ってしまう可能性があるので、ポジティブな見通しを示すことが大切だと思う訳です。
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「学校でうまく適応できない=社会に適応できない」ではないし、学校でうまくいかなくても社会で活躍するケースなんて山程ある。少なくとも、子ども達の人生に大人が負のレッテルを貼ることだけは避けたい。自戒を込めて。
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障害や多様性の話をすると、「生徒一人一人に配慮してたらキリがない」「全ての生徒に優しい授業なんて無理」とよく言われるのですが、配慮しようとしてうまくいかない授業と、最初から諦めている授業には差があるし、この差って生徒には伝わると思うんですよね。
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「車椅子ユーザが段差で困っていたとすると、障害は段差であって車椅子ユーザではない。障害は人にあるのではなく社会に存在する。」という話をすると、「金は無限にあるとか思ってそうw」と反論されるが、「工夫すれば社会にある障害をなくせる」と社会が考えれば、状況って変わると思うんですよね。
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ベトナムで非常勤講師をしていた頃、昼休みが2時間確保されていて、多くの学生は自宅に帰ってランチと昼寝をしてから戻ってきていた。大学からも「こちらで寝てください」と寝るスペースを与えてくれた。お陰で学生は誰も眠そうにせず講義を受けてくれるし、講義する側も楽だったんですよね‥。
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「デジタル機器を使うと、手で書かなくなる。」という理由で、書きに困難さがある子供に手書きを強制するケースが未だに見受けられますが、「タイピングだけど、作文を自分で書けた!嬉しい!」の方が大切だし、嬉しさの先に「今度は手紙を手書きで書いてみたい。」があると思うんですよね。
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大学時代、朝起きるのが難しいタイプの教え子達と、卒業後に久々に会った。「先生の講義は途中で入っても叱られない(むしろ、よく来たと褒めてくれる)から、間に合わなくてもとりあえず行く習慣がついたんですよね。あのお陰で今は起きれてますよ!」と言われ、配慮が習慣に繋がる可能性に気づいた。
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「スマホをいじる位なら講義に出るな。」というツイートが流れてきた。学ぶ気がない学生に単位を出す必要はないが、様々な理由でメモが困難な子にとってスマホは手軽に記録できる道具でもある。「スマホをいじる=学ぶ気がない」というバイアスは、そろそろ変化しても良い頃合いだと思う。
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こういうニュースって「特定の児童生徒のための配慮が必要→特別扱いする必要がある→教師の負担が大きい」というロジックで語られがちだけど、「特別扱いではなく全体にとって優しいデザイン」の観点で議論して欲しいし、最終的な負担減を目指して良いと思うんですよね。
news.yahoo.co.jp/articles/ad52b…
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相方が息子に対して「忘れるのは仕方がないし、忘れた事を反省しても仕方がないし意味がない。反省するのは忘れたことではなく、『自分は忘れない』という過信と、忘れ物を防ぐ工夫をしていなかった事。誰かに頼っても良いから、忘れずに済む工夫を考えなさい。」と話している。核心すぎる。。
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「障害のある方の立場に立って考えましょう」は確かに大切だけど、「世界が違いすぎて、障害のある方の立場に立って考えることは難しい」という前提の方がはるかに大切。だからこそ、想像して相手の立場に立ったつもりになるのではなく、知識や対話を通して相手を知ろうとすることが大切なんですよね。
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「みんなは我慢しているのに、あなただけ我慢しないのはワガママだ。」というロジックって未だに根強く残っているのですが、我慢の程度って個人差が大きいし、誰もが同じ労力で我慢できる訳ではない。そもそも我慢せずに済むデザインを考えた方が、皆にとってメリットがあると思うんですよね。
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読み書き困難の子に対する指導って「読めない・書けない」に焦点があたり、読み書きの訓練ばかりされがち。でも本当に解決すべき問題は、宿題に他の子の何倍も時間がかかる、本読みなどの活動で置いていかれる、必死で頑張っても黒板の字をノートに写せない等、ストレスによる学習意欲の低下なのです。
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「イライラすると廊下に飛び出す子がいるのですが、どうすれば防げますか?」と質問されたので、「廊下に飛び出さないを目指すのではなく、廊下に飛び出す理由を子供に聞いてみませんか?」と伝えた。後日、「教室で爆発しないために飛び出した模様です。本人に聞くって大切ですね。」と報告。嬉しい。
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「学校に適応できない=社会に適応できない」ではないし、学校でうまくいかなくても社会で頑張れるケースは山程ある。大切なのは、子供達が「自分は社会に適応できない存在」という思い込みで絶望しない事だし、そうならないためにも大人が子供達に負のレッテルを貼らない事が大切だと思う。
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講義の最後に「質問ありませんか?」と言っても、手は上がらない。そこで、「講義の感想を隣の人と共有して、質問を考えてみましょう。質問を思いついたらチャットで送ってね。」と伝えたところ、質問が来る様に。質問ができない事を責めるのではなく、質問しやすい環境で経験を重ねる方が大切かと。
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合理的配慮って「障害者の要求を一方的に受け入れる」とネガティブに捉えられる事があるけれど、大切なのは過度に構えず、「そうか・・○○が辛いんだね。」と気持ちを聞き、「ちょっとした工夫で解決できないかな・・?」と”持続可能な”解決策を模索することなんですよね。
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聴覚過敏って「全ての音が苦手」と誤解されがちですが、音の種類によっても異なるし、音の来る方向やタイミングが分かれば逆に楽しめる事も多い。大切なのは「聴覚過敏=音が嫌い」と勝手に決めつけるのではなく、辛そうにしている目の前の人が「音の何が辛いか」を知ろうとする事だと思うんですよね。
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障害や困難さがあると「他の人が無意識に出来ることを”頑張って”出来る様にする」がゴールにされがちだけど、理想のゴールは「他の人が無意識に出来ることを、代替手段や社会的なリソースを使いながら”頑張らずに”出来ること」だと思う。だって、多くの人はそこで頑張らずに済む訳ですから・・。
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子どもが不登校だと「学校でいじめられたの?」とレッテルを貼られがちですが、不登校の原因は心的不安、無気力、学習面の悩み、家庭の問題など様々。そして、本人ですら学校に行けない理由が分からないケースは多い。「不登校の理由は多様」という事実が広まるだけでも、救われる子は多いんですよね。
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「制服のせいで学校に行けない。」という子供達は少なくない。ジェンダーマイノリティに加え、感覚過敏や精神疾患など、制服を着れない要因は多様。そして、制服を着て学校に行くのは当然ながら辛い訳ですが、それ以上に辛いのは「制服くらい我慢すれば?」と周りから思われることなんですよね。
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