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「教員にチャットで質問するのは失礼」という話を耳にしたが、数回のやり取りが必要な内容はチャットの方が助かるし、相手の時間を使わないという意味ではむしろ礼儀正しい。あと、チャットはSOSを伝えやすく、大変な状況になる前に支援できる側面もある。チャットは失礼ではなく、新たな選択肢かと。
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学生が「オンラインの講義って遅く感じるので、1.3倍速で聞いてます。その方が頭に入るので‥」と教えてくれた。そこで、試しに対面講義の1.3倍速のスピードで話し、聞き逃し対策として全て2回繰り返して話す様にしたところ、「テンポが良く、オンラインでも楽しく受講できた」と高評価。学生に感謝。
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障害のある子供達が学ぶための配慮や生活するための配慮については周りの大人が真剣に考えるけれど、オシャレしたりゲームしたり、楽しむための配慮って後回しにされがち。でも、「楽しむ」って生きる上で必要な要素。楽しむことができない辛さと配慮の必要性って、社会の認識がもっと広がると嬉しい。
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「講演依頼したいのですが、コロナなので動画を作成して貰えませんか?交通費を減額した金額でお願いします。」と言われ、泣く泣くお断りした。話す様子を動画で撮るだけ‥と思われがちですが、対面と動画では伝わり方が全く異なるので、動画編集に普段の5倍以上の時間がかかるのです。すみません‥。
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不注意性が強く、出かける間際にバタバタする僕を見て笑う息子達。すると妻が「お父さんはこうして忘れ物が多いけれど、忘れることを自覚しているから普段から対策しているの。忘れたことよりも、普段どう対策しているかを見ておきなさい。」と冷静に伝えていて恥ずかしかった件。
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感覚に過敏性があると、大学の講義って非常に過酷な環境。聴覚過敏だと周囲の雑音で、嗅覚過敏だと香水の匂いで、頭痛・動悸・吐き気を起こします。そんな感覚過敏の学生にとっての救世主が「オンライン講義」。たとえ対面に戻ったとしても、オンライン講義は学ぶ選択肢として残って欲しいんですよね。
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「Excelは難しいから苦手‥」と言う学生に「Excelなんてやってみたら簡単」と言うと話を聞いてくれない。「Excelは確かに最初は難しいよね。」の様に、相手の気持ちを尊重し、共感した言い方に少し変えるだけで、「この人は自分の苦手を理解してくれる‥」と話を聞いてくれる。
苦手の共感って、大切。
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「板書をノートに書き写すのに必死で、授業内容を覚えていない‥。」と嘆くAさん。字を書く速度が遅いと、書き写すのに必死で教師の話を聞くキャパがない。必然的に内容を理解できないし、学ぶ意欲も生まれない。それでも書き写せたらマシな方で、多くは間に合わずに黒板消しで消されてしまう訳です。
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漢字が苦手なAさん。鉄道好きだったので「漢字を覚えるのが苦手なら、駅名で漢字を覚えてみない?大人でも鶯谷(うぐいすだに)を書けない人は多いし、放出(はなてん)を読めない人は多いと思うよ?」と伝えたところ、「確かに!やってみる!」と取り組んでくれた。楽しく学ぶって、大切。
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ベトナムでタクシーから降りた瞬間、スマホを座席に忘れた事に気づく。顔面蒼白の錯乱状態でキャリーケース引きずりながら「タクシー!!」と叫びながら追いかけるも、追いつく訳もない。「詰んだ・・」と思った瞬間、バイクに乗った若い女性が「Green taxi?」と話してきた。「YES!」と答えると‥
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女性はバイクで颯爽と追いかけ、なんとタクシーを停めてくれた。無事、座席にあったスマホを救出。すると、女性は「良かったね、じゃあ!」と、あっという間に去っていった。恩着せがましさが全くない。本当に格好良かった。ああいう人に自分もなりたいと、心の底から思った出来事。
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「大丈夫です!この子はしっかりしているので配慮は必要ありません!」というケースに遭遇しますが、「しっかりしている」と「困難さの有無」は別次元の問題。むしろ、困難さが見逃される危険性すらあります。そもそも、配慮って困難さの有無に関わらず、全ての子にとって必要なものだと思うのです。
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「相談があるんですけど‥」と言われ、話を聞いているうちに号泣される事が比較的多いのですが、ひたすら話を聞いて頷いて、泣いてもらう様にしている。そういうケースは相談がある訳ではなくて、辛さを吐き出したいSOS。相談は質問された時に返したら良い話なので、アドバイスはしない様にしている。
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「クラスの子供達が反抗的で、何を言っても指示に従わないんです。」と相談されたので、「子供達の行動を『反抗的』と捉えるのではなく,『子供達からのSOS』と捉えてみて下さい。その中で叱るとどうなるか‥という事です。」と伝えた。以降、子供達の話を聞く様になり、クラスが落ち着いたとの事です。
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「校則がないと荒れる」という部分は強調されるけれど、「生徒の意思を尊重しないと荒れる」という部分が抜けている気がするんですよね。。(生徒のわがままを聞くという話ではなく、生徒の気持ちを教師が理解しようとするという意味です。)
気持ちを育てるには、気持ちを大切にする必要があるかと。
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「先生はなぜ、障害のある方にそこまで配慮出来るのですか?」と聞かれたので、「障害があるから配慮しているのではなくて、目の前の人全員に配慮している感じかな。目の前の人が楽しんでくれたら、なんかオモロいやん。」と答えた。そう、障害があるから配慮している訳ではないんですよね。
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「低気圧で頭痛がする‥。」「メンタル低調で外に出るのが辛い‥。」という状態て欠席しても、簡単に「サボり」のレッテルを貼られてしまう。学ぶ意欲があるのにレッテルを貼られるほど辛い事はない。そういう意味で、外に出ずに済むオンライン講義って、学びの保証の観点で素敵な選択肢なんですよね。
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オンライン講義で「質問のある方はチャットに書き込んで下さい!」ってよく言うけれど、学生の立場からするとかなり質問しにくい事に気づいた。そこで、匿名で画面上にコメントが流れる「ニコニコ動画方式」を導入したところ、あまりにも自然に質問が出てきて驚いたんですよね。
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使ったのは以前バズった際にご紹介頂いたComment Screen(コメントスクリーン)というサービスです。20人以下であれば無料でお試しできます。
machikado-career.com/2020/04/15/com…
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盛大にバズってるので補足。「崖の上から落とさないと育たない」「甘やかしだ」的な論調があり否定はしませんが、最初から質問できる人は少ない訳で、「まずは質問することを楽しむ」→「質問したくなる」→「実名で質問する」というスモールステップな選択肢があっても良いと思う訳です。
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数年前、講演に全盲の方が来られていたので、パワポのスライドありきの講義ではなく、音声のみでも楽しめる様に【ラジオのDJ】感覚で講義をしてみた。すると、感想に「講師が楽しそうに話していて、こちらまで楽しくなりました」など、全体の評価が高くなった。気づきをくれた全盲の方に感謝しかない。
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車椅子ユーザが店頭で服を購入することに躊躇する理由。「通路が狭い」「試着室が使えない」的なものを想像しがちだけど、これらに加えて「車輪が当たって商品が汚れないか?」「床に並べられた靴を踏んでしまわないか?」があったりする。だから改善‥ではなく、知る事で生まれる工夫ってあると思う。
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「エレベーターの鏡は髪型やメイクを直すためのものではなく、車椅子ユーザがバックで出るためのバックミラーなんです。」と伝えると、一部の学生から「知らなかった!」という反応。「鏡は車椅子ユーザのために設置されたものですが、多くの人の役に立つ。この感覚を知ってほしいです。」と伝えた。
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