物語として「この先どうなるんだろう?」という縦糸が、それも複数本が捩れながら練り込まれている。ジオンと連邦という戦争の行く末、「赤い彗星シャア」とアムロの因縁、シャアに対峙するセイラの葛藤、ミライと婚約者カムラン、そして「厄介払い」で13独立中隊に押し付けられたスレッガーとミライ…
何より恐ろしいのは、これだけくっそ真面目にミリタリー&SFの考証を詰め込んで、「ねぇ聞いてボクの考えた設定リアルでしょかっこいいでしょ」というオナニー作品になっていないこと。リアル設定は会話の端々に押し込まれ…
31・32話での宇宙艦隊戦(といってもホワイトベースは単艦だけど)の描写も、作画は古いけれど描かれている内容はミリタリー的にもサイエンス的にも真摯でシリアスだ。誰だよ「ガンダムなんてSFじゃない」とか言ったのは!真面目に内容観てないんじゃないか?!
玩具会社に忖度するなら好きにさせて貰うぜ、そもそも宇宙戦の高機動戦闘艇がヒト型である必然性なんて無いよね?特に低軌道なら大推力が正義じゃん?という、「ひねくれトミノ」の面目躍如。こんな作品だとは気付いていなかった…。
31話でビグロの推力に振り回されたアムロは、32話でザクレロ相手に下半身をGアーマーにドッキングした「モビルアーマーもどき」形態で出撃している。この辺の話にはGブルやGファイターやGアーマーなど、スポンサーに忖度した合体シーンに尺を使っているのだけれど…
子供向けのTVまんがでやる内容じゃねぇぞ。僕がリアル高校生のときに観たときは「なんかよくわからんけどかっこいい会話」くらいしか理解してなかった。二次創作を書くためにガンダムの設定をかき集めて軌道運動を試算して数字を出して、改めて本編を見たら「そんなの最初からやってた!」
ブライトは軌道前方に向けホワイトベースの加速を続けて高度を上げようとしており、ザンジバル砲撃のため艦の180度回頭を要求するスレッガーの提案を却下している。
アムロとセイラはホワイトベースに対し軌道「後方」から追撃してきたジオンの迎撃に出て、アムロは「常に上昇するように推力を使ってください」とアドバイスしている。ビグロのパイロット・トクアン大尉は、地球引力に引っ張られるリスクを侵して「下に回りこんだ」アムロの技量に感嘆している。
ガンダム世界のコロニーは月軌道面のラグランジュ点に位置していて、38.5万Km離れた地球の引力(重力加速度)は0.00027gに過ぎない。ほとんど無重力。しかし低軌道では、たとえば地表上空2000Kmではまだ0.58gの引力がある。軌道逆方向に噴射すれば地球に引っ張られて落ちる。
31話(ジャブローから囮としての出撃、それを追うシャアのザンジバルとの低軌道戦闘、低軌道におけるモビルアーマー(ビグロ)の高推力ゆえの優位の描写とか、すっげぇ真面目にSFしてるじゃん。
二次創作の裏取りのつもりで「機動戦士ガンダム(1979年のTV版)」28話(ジャブロー編)~を再見して、自分が書こうとしていた内容が言外に語られているのを見て震えているなう。
「装甲騎兵ボトムズ」という作品は、恒星間の超光速航行が日常化し1つの文明種族が銀河系全域に植民しているという壮大な設定なのに、そこで行われている戦争は惑星上の地上戦で丘を取り合うとか、実に原始的でみみっちいという作品でもある。そういう意味では「スター・ウォーズ」にだいぶ近い。
アメリカ式の俗人的な仕事形態は、そいつが本当に何をどこまでやっているのかを見極めるマネージメントの能力が問われる。ところがマネージメント職もまた俗人的になり得る訳で、そこに縁故とか個人的関係が入るとすぐにグッダグダになる。
報告を真に受けて、そいつがある日とつぜん転職して、蓋を開けてみたら何もかも口先ばっかで問題山積なのに放置していたことがわかって大騒ぎ、というのも何度も経験した。そういう奴は転職した先でもまた同じ手口で職務詐称を繰り返す。
そいつは自分がやるべき仕事を部下に丸投げして手柄だけ自分のものだと吹聴するレトリックに長けている。それならまだマシなほうで、何もしていないくせに進捗報告を粉飾するレトリックに長けている奴も少なくない。そいつに仕事を任せて「実際全て上手く進んでいます順調です完璧です」という…
アメリカ式の「責任者決めてそいつがビシバシ何でも決めてゆく」っていうのは、その責任者に責任に見合うだけの能力があれば回るんだけど、往々にして「ちゃんとやってますアピール」だけが上手くて実力の伴っていない奴がそのポジションに就く。
日本企業にも米国企業にも勤めたけど、どっちが絶対的に優れているとは感じなくて、一長一短。日本式の何でもかんでも人数集めていちいち総意を取る(という建前で、本音は会議の前に裏で方針は決まっている)というのは確かにすっげーめんどくさくて非効率なんだけど…
90年代輸出製品でボコボコにやられたアメリカの製造業が「日本企業はなんであんなに強いんだ」と調べて、「奴等の秘密がわかったぞ!」と「朝のラジオ体操」を真似た話がなかったっけ? twitter.com/Takahiro0309/s…
ガダルカナルのコルセア隊が増槽を改造して風車で回転するミキサーを取り付け、そこにコンデンスミルクと砂糖を詰めて「ちょっと哨戒してくる」とか言って高々度を飛びアイスクリームを「密造」していた話は何かで読んだことがある。バレて叱責されたんだったっけ。
ただし南方戦線では生牛乳の輸送は困難で、良くてコンデンスミルク、あるいは粉ミルクが支給された。前線勤務の搭乗員にとって、後方の休養地で「温水の出るシャワー、柔らかいベッド、本物の卵と牛乳の朝食」は「やっと文明に戻ってきた」と実感したらしい。 twitter.com/Heinkel_YTV/st…
僕も1988年大学卒業のヒヨコとして下から見ていただけだけど、だからこそ見える視点もあると思う。坂村研究室まわり、半導体メーカー、PCメーカー、通産省、外務省、それぞれ見えていた景色は違うと思う。 twitter.com/Archangel_HT/s…
ドラマチックな物語に陰謀論をスパイスし、史実のごく一部から不都合な部分を切り捨てて整合させ「これが証拠です!(バンバン)」って言説多いよね。しかも、そういうのに限ってSNS上でバズる。人には自分の信じたい話を聞きたがる習性がある。
「20世紀初頭には既に電気自動車が実用化されていたのに、自国内に油田を持っていたアメリカの資本主義のせいでガソリン自動車が主流になった」とする言説、何かに似ていると思ったらアレだ。「アメリカの外圧によって潰された日本国産の高性能OS・TRON」だ。
オタクはなろうとしてなるものじゃなく、気がついたらなっていたもの、思い出せば物心ついた時からそういう傾向だったもの、脱ぎ捨てたくても身体の隅々にまで浸透しているので脱ぐこともできず、せいぜい一般人のフリをして仮面を被ることしかできないようなサガだと思っているのだけど。
グリーンカード取ってアメリカで25年暮らして、専門用語が飛び交う仕事や趣味の会話にはほとんど問題はないけれど、ジャンルを決めない日常会話だと途端においてけぼりになります。 twitter.com/Jolliebe_globa…