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私たちが政治や社会のことを見ていなくても、政治や社会は私たちのことを常に見ていて、隙あらば襲いかかろうとしている。
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「正しさ(とは何か)」を考えることにはとても時間がかかるし忍耐も必要です。あるいは努力も、それが実を結ぶのには時として時間がかかることもあります(そのとき報われなかった・無駄になったと思っていても、将来のどこかのタイミングで思いもよらない形で報われることがある)。
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(たとえば高1の終わりに10年以上も続けたサッカーを怪我で諦めたとき、費やした時間と努力のすべては無駄になったと思ったけど、大学受験や修論作成、日々の本屋の仕事、おじいちゃん草野球などなどで確実に「生きている」ことを実感しています)
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子どもに「攻略法」を教えることよりも先に、大人が「社会にはそう簡単に答えが出ない/出してはいけないものがある(からこそ常にベターな解が何かを考え続ける必要がある)」ということを理解することから始めるべきではないでしょうか。論破も「あなたの感想でしょ」もその対極にある振る舞いです。 twitter.com/mizno7/status/…
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ひろゆきの実践する世の中攻略法は「ズルをして(それを指摘・批判されても気にしないでいられるくらいに善悪判断の基準を壊しておくことで)楽に生きる」ことでしかありません。そんな生き方をする人間が増えた社会は、攻略されるというよりも崩壊します。
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そういったことを抜きにして(というかそれに耐え切れなかった大人が)「攻略法」という見た目だけ良い文句によって子どもを「教育」することの意味、理解しているのでしょうか。そんな教育を受けた人はずっと苦しいままです。何事にも必死にならず、故に何事も報われない(その可能性すらない)のだから。
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理解するつもりもない大人が作りだす社会を生きる子どもたちは、現在進行形で苦しんでいるとも言えます。このような本を出すことはさらに苦しみを増すことになるし、将来的には子どもたちに(無自覚に)加害者となることを強いる行為でもあるのではないでしょうか。
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絶対に辿り着けないゴールに向かって、それでもなおそこに辿り着こうと(時として泥だらけになりながら)歩み続ける姿は、ひろゆき的価値観では「ダサい」ものに映ります。でも歩みを止めればゴールには近づけないし、ゴールそのものも消失します。それが社会であり人生であるということを
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ひろゆき的な思考の下では、正しさを追求(追究)することは「嘲笑」の対象になってしまいます。なぜなら正しさとは「唯一絶対・不変(普遍)のもの」になることはなく、常に揺れ動くものであるが故に、どうやっても解答を導き出せないものだからです。非効率的で無駄、そして何よりも「ダブスタ」です。
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答えが簡単に出ない/出せないことや、出した答えと反する振る舞いを選択せねばならない状況があるということは、決して絶対悪ではありません。しかしひろゆき的思考の下ではそれは「非効率/無駄」であり「ダブスタ」となり、「論破」の対象となります。
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この社会は非常に複雑なものなので、ダブスタ=批判されるべき矛盾であるとは限りません。そういったことを無視して「論破」と勝ち誇ったり、相手の意見を「それってあなたの感想でしょ」と断ち切る行為は、単に「私は正しさとは何かを考え続けるつもりはありません」という意思表明でしかありません。
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そういった態度で実践される「攻略法」が他者と社会にどのような影響を与えるのか。あるいはそれを実践する自身の人生がどうなるか。ひろゆき的思考回路と実践は「善悪判断を放棄する」ことで成立するものなので、逆に言えば放棄しない/できない人間はそれに耐えられません。
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放棄できてしまう人間が増えれば当然社会は崩壊するし、放棄できない人間が無理してその思考と実践を行い続ければ苦悩は増すし、思考と実践を途中でやめても「ズルをして」きてしまった分の「遅れ」的なものはなかなか取り返せず、やはり苦悩は増します。
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そしてそんな社会は早晩崩壊するので、放棄した者自身もまた苦しむことになります。そんな社会でいったい誰が幸せになれるのでしょうか。「真面目に生きる」ということを馬鹿にしすぎです。というか、どこにも馬鹿にできる要素などないはずです。いい加減、恥ずかしがらずに真面目になりましょう。
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そういった悪循環に引き摺り込み、苦悩する人間の憎悪を利用して成長していったのが掲示板文化であり、ひろゆきのビジネス(あるいは彼そのもの)です。何度でも言いますが、そのような社会=環境で楽しく生きられるのは「善悪判断を放棄した者」のみです。
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そんなダサい「生き方=冒険」をするくらいなら同じく小学館より刊行されている『葬送のフリーレン』などを読み、その影響を受けるほうが比較にならないほどいいでしょう。アニメ化も決まっていますし、電子でも紙でもアニメでもお好きなものでぜひ。
sunday-webry.com/episode/326975…
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自分たちがなにに加担しているのか、させられているのか、なにもわかっていないんですね。 twitter.com/yahoonewstopic…
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人権侵害問題には一言も発せなかったくせに、自分たちをヨイショしてくれるエライヒト相手には要望通りの振る舞いができてしまう。くだらないですね。
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これも「格上相手に勝ちを掴みにいくメンタリティ」の使い所でしょう。そもそも表敬訪問でなんで選手が官邸に出向くんですかね。グラウンドに首相を呼べ。エライヒトを動かせ、エライヒトを疲れさせろ(ボールは疲れない)。
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人生で叶えたい目標がある人、特に目標はないけど楽しく生きて寿命をまっとうしたい人、これから子どもや孫が生まれてくる人...etc、今からでも遅くないので、現政権が何をしようとしてるのかを知って「自分のために」行動しましょう。戦争は誰も幸せにしない。どんな立場や価値観の人であっても。 twitter.com/miraisyakai/st…
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私たちが学んできた歴史=過去はすべて、無名の人々が支えとなって作り上げてきたものです。教科書に出てくる名のある人はみな、たまたまそのとき「エライヒト」だっただけです。歴史を動かしているのは今も昔も、名もなき多くの「私たち」です。
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戦争は人が起こすものだし、故に戦争を防ぐこともまた人が起こせるものです。私たちひとりひとりが決して無力ではないことは歴史が証明しています。何者でもない自分が何かしたところで社会や政治なんて大きなものが変わるわけない、などと思わないでください。
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デモに行く、SNSでツイートする、休み時間の教室や家族との食卓で「これやばくね?」と話題にする、布団の中で「こんなんおかしいだろ!」と怒りに震える...etc、ぜんぶ意味のある行動です。私たちそれぞれの「できるかぎり」のすべてに意味があり、他者を動かし、社会を動かすものになります。
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難しいことを言う必要もありません。何かがおかしいと感じたこと、不満に思ったことをそのまま口に出したり紙に書いたりネットに書き込んだりするだけでいいんです。それを繰り返していけば、いつのまにか色々なものが理解できるようになるし、発信できるようにもなります。
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後世の人間たちが「なんかすごい人たちがいたんだなあ!」と感じるような歴史を、私たちみんなで作っていきましょう。