郡司芽久(キリン研究者)(@AnatomyGiraffe)さんの人気ツイート(リツイート順)

デバネズミが歯を使って穴掘りするところ、ずっと見ていられるな。激しい。
ところが昨年、当時の子供向け雑誌に、剥製の作成過程が写真付きで詳細に解説されていたことが発見されました。そして「この人しかいないでしょ」の"この人"である坂本喜一が製作した事、木材を削った芯に肉付けして皮を被せている事、当初はジオラマ展示されていた事などが明らかになりました。
電話取材では「矮小化・低身長症キリンが正確ですが、難しいからミニキリンでも仕方ない」「子供のキリンなので、大人と比べて背丈が半分は明らかに言い過ぎで、だめ」とお伝えしました。 その後もう一度電話があり、「最初に知った時どう思ったか?」と聞かれ、その回答のみが放送されました。
動物の同性愛といえば、スコット南極探検隊のジョージ・マレー・レビック! 彼は、ペンギンの同性愛や死姦を目にしてショックを受け、観察結果を一般人から隠す為に、報告書をギリシャ語で書いている(図)。なので、当時ペンギンの同性愛行為を知れたのは、ギリシャ語を読める一部の教養ある人だけ。
私は肉眼解剖学が専門なので、「目で見ることなんて誰にでもできるのでは?」という質問を受けることがたまにありますが、「見る」ことはできても、「観察し、切り取り、記述する」ことは知識や経験がないとできないことを身を以て知っています。目に映るものに意味を見出すには、知識が必要です。
ちなみにニホンオオカミ最後の捕獲は118年前のこと。来日していたアメリカ人の収集家が遺骸を購入し、最後の個体の毛皮と骨格はロンドン自然史博物館に収蔵されています(展示はされていないようです)
反芻しない奇蹄類に対して、多くの偶蹄類は反芻するため、吐き戻した反芻物が気管や肺に入らないように+複数に分かれた胃の中をきちんと順番に食べ物が移動するように、胴体を起こしている時間が長い。(特に反芻中は) こうして横にゴローンとなっているのを見ると、ああ奇蹄類だなあと思う。 twitter.com/zoo_biker/stat…
「専門家が埋設を推すのは、骨格標本目当てでコスト度外視だから」と言った意見もみましたが、そんなことはなく、①漂着クジラの大半は埋設している②海洋投棄に比べて低コストなことが多い③いつか予算が取れたら掘り出して骨格標本にできる、という3点に基づく意見かと思います。9/12
国立科学博物館には1万点を超えるカモシカの頭骨コレクションがあるんですが、その中にたった一つだけ、後頭骨環椎軸椎奇形(Occipitoatlantoaxial Malformation)という異常をもつものが見つかりました。ヒトや家畜、愛玩動物では知られている症例でしたが、野生動物では報告がありませんでした。
この研究が好きな人は、きっとこっちも好きだと思うので、ぜひご覧ください。「フンコロガシは、地面が暑い時、地面よりも冷たいウンチの上に乗っかって休んでいる」という研究です。写真が可愛いんだよなあ。 twitter.com/AnatomyGiraffe…
フル動画はこちら→youtube.com/watch?v=cJOZp2… 論文はこちら→sciencedirect.com/science/articl… 解説記事はこちら→natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/ne…
すると、番組の方から「この映像が危険なものであるなら、番組で使用しない方が良い思います。上司にそう進言するので、危険だと言う理由を教えて欲しい」との返答がありました。メディアの方が「危険なものなら配信するのはやめよう」という考えをすることに、正直驚きました。(3/8)
↓で紹介した沖縄のケースでも、2ヶ月の間、骨が少しずつ脱落しつつも、死体はずっと沈まずに海洋を漂っていたことが記されています。報告文の最後には「マッコウクジラの海洋投棄をする場合は、数ヶ月後でも再浮上して船との洋上事故が起こる可能性がある」との注意喚起がなされています。3/12 twitter.com/anatomygiraffe…
動画を見て危険だなと思ったので、番組の方には以下の回答をしました。 ・キリンが口で何キロ持ち上げられるのか、知識を持っていない ・人間にもキリンにも危険な行為であり、番組をみて『私も動物園でやってみたい!』と思わせる可能性があるので、ご協力できない (2/8)
お母さんが持っているものと子供が与えた葉が同じなら、キリンのちゃんとした餌ではなく、自分たちで適当に採ってきた葉っぱを与えた可能性が高いです。本来の食事と異なるものを食べると、消化不良等を起こすことがあります。動物園の動物に、勝手に食べ物を与えることは絶対にやめましょう。(7/8)
この研究を行うにあたって、全国各地の動物園から8年間で28体のキリンの遺体を献体して頂きました。おかげで私は世界一キリンを解剖できました。動物園の方々に感謝です。 当時プレスリリースに失敗して、メディアにも流れなかったので、Twitterを介して多くの方に届いたら嬉しいです! twitter.com/anatomygiraffe…
2002年に鹿児島で海洋投棄されたマッコウクジラについては、その後2003-2005年にかけて、無人探査機ハイパードルフィンによる調査が行われ、鯨骨生物群集の形成に関する研究の一端を担ったそうです。今回のマッコウも、その後の経過観察ができるといいですよね。 参考文献→jstage.jst.go.jp/article/kagaku… twitter.com/anatomygiraffe…
2ヶ月前に亡くなってしまったキリン「ひまわり」についてと、動物園動物の「献体」について、思いの丈を綴りました。一部を切り取られると本意が伝わらないと思うので、noteにまとめました。記事を最後まで読んでいただければ幸いです。 note.com/anatomygiraffe…
ジンベエザメとフィジーイグアナは触ったことがないので完成度は判断できませんが、どちらも「ぽい!」と思いました。すごいなぁ。 google.co.jp/amp/s/nlab.itm…
4) 「キリンが掴んだままということは、キリンにとって大したことないということ」と考えるのは間違っている。ヒトでも動物でも、大丈夫と思っていたのに弾みで骨折・脱臼をすることはある。キリンは「頸部脱臼」で亡くなるケースが意外に多い生き物である。(5/8)
例え一種につき100個体の標本があっても、雌雄で比較するなら50個体ずつ。大人と子供に分け、時代や収集地域ごとに分けて比較をするなら、十分な数とは言えません。博物館は単なるエンタメ施設じゃなく、研究施設でもあるからこそ、同じ種でもいくつも集めていく必要があります。
今回調べ学習をして改めて思ったことは、ヒトの手が加わる以上、どうしても自然界での現象とは若干のズレが生じてしまうということです。あの状態の遺骸を沈めることは、自然界ではあまり起きない現象です。そして、その「ズレ」の影響がどれほどなのか、私たちはほとんど知らないのです。7/12
博物館の人間は、「死を無駄にせず、標本として未来に残す」というエゴを突き通すために、できることはなんでもする、というだけの話だと思います。そして、どちらの意見でも「死を弔いたい」という気持ちは同じだと思います。
『自らの産卵死によって川の上流域に有機物を運ぶサケ・マスが川と海をつなぐ生物であるなら、クジラは「浅海と深海をつなぐ生物」であり、さらに「光合成生態系と化学合成生態系をつなぐ生物」ということができるだろう』 とかカッコ良すぎて痺れた。
解剖学の知識がなくても日々の生活に特段の支障はないだろうけど、自分の体は生まれてから死ぬまで一生一緒にいる数少ない存在だから、きちんと知って、敬意と愛情をもって接していけるといいよねって思っています。その学生さんが今どうしているのかは知らないけど、楽しく笑っていてくれるといいな。