(トムジェリでおなじみ)ウィリアム・ハンナの初監督作『To Spring』(1936)、ちょっとレベルが違う……。同時期の『シリー・シンフォニー』と比肩する水準。ショットによってはディズニー作品すら凌駕しているかもしれない。
『Koko the Kop』(1927)の場面転換が書き割りのように連続して行われる素晴らしいシークエンス。
フライシャー・スタジオのガイドブック的な同人誌を作っています。紙面は恐らくこんな感じになるはずです。(本文の内容はレイアウト作成時に挿入したサンプルで実際の本文とは異なります)
日本でも古典的な演出技法として知名度の高い「アイリスアウト」。閉じかけている画面をキャラクターが押し戻したり、一旦閉じた画面が再度丸く開いてキャラクターが何かする、といったギャグもお馴染みだが、ここではその初期の例をまとめてみた。
フライシャーのジャズカートゥーンとしては末期作にあたる『I Heard』('33)はビートの刻み方こそシンプルだが、フライシャーらしいタイミングの集大成で非常に見ていて楽しい!
3年後の『The Old Man of the Mountain』('33)ではもっと複雑なリズムの同期に成功していて、卒倒してしまう
『Swing You Sinners』(1930)の音楽と映像のシンクロが本当に素晴らしいのだが、検証してみると1小節をベースにとんでもなく正確な作画が行われていて驚嘆した
どんなコラボ?
ジャズに傾倒し、20代にしてフライシャー・スタジオの中心的存在に上り詰めたWillard Bowskyというアニメーターがいた。若くして戦死した彼の名は残した業績の割にあまり知られていない気がするので、彼が作画したと思しきシーンを集めてみた。
もし『みんなのうた』『おかあさんといっしょ』『プチプチ・アニメ』が存在しなければ埋もれてしまったであろう作家も数多いだろうし、その映像を観て何かを志したクリエイターも存在しなかっただろう。
インディペンデント系アニメーションの商業的需要を長年にわたって供給し続けたのはNHKなんだよな。Eテレが多様なアニメーションのスタイルの存続に貢献している事実。
最初期のアニメ版『サザエさん』では動かし方に特徴のあるシーンが散見されるのだが(動画参照)、担当したアニメーターが気になる。前番組『カムイ外伝』の流れを継いでいて、良いセンスだなと思う。