本ノ猪(@honnoinosisi555)さんの人気ツイート(リツイート順)

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「七三一部隊は, 第二次世界大戦が終結しハルビンから撤退する時に, ほとんどの施設を破壊し, 感染したネズミや汚染ノミ, 実験動物を放置し拡散した。こうして「生きた火薬庫」に火がつけられ, 平房地区にペストが大流行することになった」(吉中丈志編『七三一部隊と大学』京都大学学術出版会、P156)
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『桃太郎』を読んだ小杉太の感想。 (参照:貝田桃子『ちびまる子ちゃんの作文教室』集英社、P139)
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4月26日は哲学者・ウィトゲンシュタインの誕生日。 「思考は言語で偽装する。すなわち、衣装をまとった外形から、内にある思考の形を推測することはできない。なぜなら、その衣装の外形は、身体の形を知らしめるのとはまったく異なる目的で作られているからである」(『論理哲学論考』岩波書店、P39)
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「いまの世の中では高潔で貧乏をしている人よりも銭を儲けてよい生活をしている人の方が尊敬される。だから法律にさえ違反しなければ、或いは違反しても発覚しなければどんなことをしても銭を儲けた方が勝ちだ、と思っている。」(町田康『おっさんは世界の奴隷か』中公文庫、P209)
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「面白いのは、人は、みんなしているじゃないか悪いことを、とは言っても、みんなしているじゃないか善いことを、とは言わないことである。悪いことは倣っても、善いことは倣わない。行動原理を他人に倣うということなら、善いことを倣う方が善いに決まっている。」(『知ることより考えること』P70)
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「自立とは、ひとりで何かをすることではありません。人と共感しあい、協調しあって生きることです。人間というのは人に受け入れられてから、人を受け入れられるようになります。ひとりでなんでもやっている子どもは孤立です。」(佐々木正美『子どもが喜ぶことだけすればいい』ポプラ社、P120)
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「生まれ育った家庭と地域によって何者にでもなれる可能性が制限されている「緩やかな身分社会」、それが日本だ。現行の教育制度は建前としての「平等」な機会を提供する一方、平均寿命が80歳を超える時代となっても、10代も半ばのうちに「身の程」を知らせる過程を内包している」(『教育格差』P16)
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「馬鹿は百人寄つても馬鹿なり。味方が大勢なる故、己れの方が智慧ありと思ふは、了見違ひなり。牛は牛伴れ、馬は馬連れと申す。味方の多きは、時としてその馬鹿なるを証明しつつあることあり。これほど片腹痛きことなし。」(夏目漱石著、三好行雄編『漱石文明論集』岩波書店、P290)
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「お金の出そうな分野でしか人が仕事をしない。あるいはお金になりそうな発明や特許に人が集中する。こうした商業主義に流される科学研究は、国策としての軍事研究にも利用されやすいという一面も忘れてはなりません。」(益川敏英『科学者は戦争で何をしたか』集英社新書、P89)
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「迷信の多くは間違った知識,いい加減な観察,「BはAの後に起こった. よってAはBの原因である」という論法によるものである. 観察しない人にかぎって迷信深い.」(ナイチンゲール著、助川尚子訳『看護覚え書 決定版』医学書院、P202)
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1月22日は、作家アーシュラ・K.ル=グウィンの命日。 「自分のことを人種的にあるいは社会的に他の人間よりすぐれていると見なしたり、他人に自分より低いステータスを押しつけたりする人間は、そのことだけで無条件に間違っているとわたしは判断する。」(『ファンタジーと言葉』岩波現代文庫、P227)
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「ふつう弱肉強食があからさまになった社会であれば、政府の存在価値は、弱きを助け強きを挫くことによってバランスをとることにあるはず。ところが、レーガンやサッチャーはその逆をやった。強きを助け弱きを挫く政策。日本政府が今やっているのは、まさにそれ。」(米原万里『真夜中の太陽』P18)
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「政府における汚職や不正、不公平な政策によって市民の間に分断や不満が蓄積されることによって、テロリズムや革命といった政治的暴力が発生する。民主主義社会において、倫理観と人道主義に基づいた政治が実現すれば、政治に暴力は発生しない。」(福田充『政治と暴力』PHP新書、P140)
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「親とは、育ててくれるありがたい存在ですけれども、ときに、というより、ほとんど、わたしたちに呪いをかける厄介な存在です。その呪いは、親心や親の愛という強力な呪術でできていますから、なかなか解けません。呪いをかけられていることに気づかない子すらいます。」(『女の一生』P2~3)
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「教えてもらったことを他の人に言ったり教えたりして、自分の知っていることを再確認するという作業をおこなうことは大切である。その作業の途中で、自分の理解したと思っていたことが、正確でなかったり、論理的におかしいということに気づくことはよくある。」(長尾真『「わかる」とは何か』P141)
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「長続きする幸せは平凡な幸せだ、言葉を代えるとドラマチックな幸せは長続きしないからこそ濃い。幸せが毎日の暮らしの低音部を担っていて、幸せだっていうことにも気づかないくらいの、BGMみたいな幸せが、一番確実な幸せかもしれない。」(谷川俊太郎『幸せについて』ナナロク社、P11)
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「役に立つかどうかという「功利主義」的な尺度で測るかぎり, この世界は「余計者」で溢れている. 有用か無用か. 有能か無能か. 人間を測るこの判断基準は, 生きるに値するか否かという尺度と紙一重のものである.」(齋藤純一『公共性』岩波書店、Pⅵ)
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「言論の権利が保障されているところでは、ファシズムの伝道者は対立する意見を真正面から封じることができない。そこで、彼らは対立意見を「暴力的で抑圧的」と宣伝する(それゆえ、抗議行動は"暴動"と表現される)。」(棚橋志行訳『ファシズムはどこからやってくるか』青土社、P55)
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「親がこどものためにと言うことの、すくなくとも半分は、親自身の虚栄心を満たすためである。こどもは成長の苦しみを存分に味わっているのだから、益のない大人の夢をおしつけるような残酷なことはしないのが親の愛情というものだ。」(外山滋比古『空気の教育』ちくま文庫、P172)
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かこさとしの描く「パン」が可愛い。 (参照:『現代思想』第45巻第17号、P5)
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「じつは孤独というのは、自由自在にふるまえ、無理しない自分にもどれる場所であり、そこからまた社会に打って出ていく「陣地」になるのです。これは赤ちゃんの成長を頭に描けば、すぐに理解できると思います。」(武長脩行『「友だちいない」は"恥ずかしい"のか』平凡社新書、P75)
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「酒をやめるためには、飲んで得られる報酬よりも、もっと大きな何かを、「飲まない」ことによって与えられなければならない。それはたぶん、生存への希望、他者への愛、幸福などだろうと思う。飲むことと飲まないことは、抽象と具象との闘いになるのだ。」(『今夜、すべてのバーで 新装版』P250)
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「人は心の中の大切なものを他者に伝えようと苦闘するが、他人は受け取るだけの力を持たない。だから、人は他者を知ることも、他者に知られることもできずに、並んでいても一緒にではなく、孤独に歩むのだ。」(サマセット・モーム著、行方昭夫訳『月と六ペンス』岩波書店、P270)
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「この半世紀では、それこそ命を削るくらい、とにかく自分自身でなんとかすべきだとされ、それでもダメな場合は誰かに助けを求める、それでもダメな場合は公的な機関が対応するという、自助・共助・公助を序列化して考える意識があまりにも強くありました。」(『反『優生学講座』』現代書館、P38)
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「他者の存在を無視した「自分」だけの思考が、刺激的なものたりうるはずもありません。実際、「自分で考えること」が最初につきあたるのは、「自分ひとりで考え」たことなどいかにも貧しいものだという自覚なのです。もとより、そんなものは「たかが知れている」。」(蓮實重彦『齟齬の誘惑』P202)